- Amazon.co.jp ・本 (252ページ)
- / ISBN・EAN: 9784334775308
感想・レビュー・書評
-
本書は子供の頃の話から始まり、家庭教師をしながら通った女学校・大学時代、劇団時代、そして女優になってからの話に続きます。お料理の話や着物の話にはそれぞれ一章ずつ割き、最後に、年齢相応の生き方の話で締めくくられます。
明治の生まれでありながら、大学で学んだせいか、とても先進的な女性だと思いました。それでありながら、女優の仕事をしながら家事もしっかりこなし、愛する旦那様のお世話を甲斐甲斐しく焼いておられました。
「子供の頃から家事を仕込まれた」らしく、お手伝いさんはいたものの、家にいるときは家事はしっかりこなしたようです。特に食へのこだわりは強く、お料理の腕前はかなりなものだったよう。毎日の献立を記録していて、その「献立日記」も出版されています。
お料理や着物についての話は、丁寧に暮らしたい、日常に和服を取り入れたいという方には十分参考になると思います。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
往年の脇役女優だった沢村貞子さんによるエッセイ集。リアルタイムで見た記憶がないのだが、ドラマで姑役といえばこの女優さんという感じだったらしい。
戦前生まれで厳しい時代を生き抜いてきた人。本書には書かれていないが、3回結婚しており、戦後には左翼活動で投獄されたこともあるようだ。
本書のテーマは、今風に言うと「丁寧に暮らす」ということだろうか。彼女の女優としての心構え、それ以上に日常生活をいかに自分が納得できるように作っていくかということが書かれている。女優だからと浮ついたところが全くないのがすごい。日常に着物を着ることについても書かれていて、そういえば私の祖母もそうだったな、と思い出した。着物はきつくて苦しいというイメージだが、彼女に言わせると着物の方が楽なのだという。
3人目の夫との質素な結婚生活についても書いてあり、本書は彼女が77歳ごろに書かれた(講演で話した内容を書き起こした)もので、お互いに老夫婦になってからいたわり合って暮らす日常が見えて、ほのぼのとした。
彼女は夫を見送って2年後に自宅で心不全で亡くなったそうで、当時珍しかった海への散骨の希望がかなえられ、それも理想の終わり方だなと思った。 -
タイトル通り、本当に「おせっかい」。
なんかめんどくさいなあと思った。
時代錯誤…