火星に住むつもりかい? (光文社文庫)

著者 : 伊坂幸太郎
  • 光文社 (2018年4月12日発売)
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  • レビュー :5
  • Amazon.co.jp ・本 (501ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784334776282

火星に住むつもりかい? (光文社文庫)の感想・レビュー・書評

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  • 前提となる大きな設定「平和警察」に最初はなかなか馴染めなくてリアル感がつかめなかった。同じありえないような設定でも、検索窓で特定のワードを検索した人を‥っていうのと訳が違う。なんてったってギロチンだから。

    ‥だけどもしそうなったとしたら?

    怖いなぁ。平和警察が、ではなく「隣の人」が。
    効率化されると、そこには意思も善意もなくなる。
    平和警察は、いやありえないと思いたいけど、嫌なやつを告発したり罠にハメたりって、今も普通に起こっていることでしょう。会社で、学校で、近所で。

    何かおかしくないか?って行動に移した人が、本気でバサバサと平和警察につかまるので容赦ない。金子ゼミ、蒲生くんたち捕まった時まじかよぉぉぉって叫んじゃった。
    いつ、誰が告発されて捕まるかといつもヒヤヒヤしてた。

    解説で加護くん(新人サイコパス)について書かれていたけど。
    悪意満タンな人には感情移入しにくいように細かい描写がない、彼が身体中穴だらけで亡くなった時、読者はスッキリするだろう、それはある意味、作中で広場の処刑を見て興奮しスッキリする民衆と同じではないか?っていうやつ。
    私は、どんな人が死んでもスッキリはしないけどね。
    彼が目の前で生死の境目にいるとしたら、私は助けると思うよ。きっと大多数の人がそうだと思うし。
    ただ、世の中にはそういう真っ黒いやつが、本当にいる。なるべく避けて関わらず生きていたいけど、不運にも出会ってしまってどうやっても逃げられない時、余計なことは考えず、行動に移すしかない。 「余計なことは考えず」。それだと思う。
    重力ピエロのラストだと思う。
    マリアビートルのラストだと思う。(他にも多数)

    あと、正義の味方が100%善意で決意でやってるわけじゃないのでは?ってやつ
    これでいいのか自問自答したり、迷ったりしている。
    結果的に正義のヒーローになってはいるけど。
    まっさらで一つもシミのない、穢れないヒーローなんてテレビの中だけで。
    グレーでいい、グレーがいい。
    そのバランスが大事なんだと。

    無意識に動く集団をはるか遠い宇宙から見てみたら、何に見えるかってやつほんと好き。
    鈴木光司のループ(?だったかな?)の最後みたいだね。自分は何かを構成する集団の一つで外側にメタ的な生物がいて観測していると。
    百億の昼と千億の夜みたいだぁああーー


  • 少し冗長な部分あり。
    相変わらずの見事な伏線回収ですっきり読めた。

  • まあ相変わらずの伊坂ワールド炸裂です。タイトルを見て、”SFかな?”って思ってたんだけど、よく考えたら、そんな安直なことはしないですよね。蓋を開けてみれば、やっぱり舞台は仙台で、乱用される権力があって、それに反発するいわゆる”普通の人”がいてって、紛れもないいつもの世界観でした。安心して読めるけれども、別にマンネリを感じるわけじゃなく、いつもながらの高品質物語と思いました。

  • 筋が巧妙でどんどん読み進めてしまいました。正義 とか善 とは何だろうと考えさせられる小説です。困っている人を全員助けることはできない、では誰も助けなければいいのか?人を助けるのは誰のためなのか?
    最後に希望があるのがいいです。

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