レジまでの推理: 本屋さんの名探偵 (光文社文庫 に 22-2)

著者 :
  • 光文社
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本棚登録 : 1174
感想 : 99
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  • Amazon.co.jp ・本 (283ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784334776299

感想・レビュー・書評

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  • 手書きポップをつけた本が必ず完売すると、一部業界で有名な店長〈西船橋のポップ姫〉。
    店舗では、すぐいなくなる店長の代わりに、アルバイト書店員・青木が店を仕切る。

    日常の謎ミステリの連作短編集。

    書店員や本屋あるある。
    本にまつわる雑学や蘊蓄。
    本文も注釈も、それらがユーモアと皮肉たっぷりに語られていて、楽しかった。

    書店員が主人公の話は、人の悪意を暴いていく話になりがち。
    事件の真相が明らかになったとき、読後感があまりよくなかった。

  • 著者初読み。
    書店が舞台と言うことで、衝動買い。
    「成風堂シリーズ」と並行して読んでいるせいか、少し設定が被る部分もあるが、シニカルな注釈が何とも言えない。
    仕事はしないが、ポップを書けば、その本が売り切れるという伝説の「西船橋のポップ姫」と呼ばれる店長と、学生のバイトなのにやたらしっかり者の青井のコンビがなかなかいい。
    普通の書店の日常の謎物と思っていたが、ラストでは本格的なミステリー要素が盛り込まれ、「騙された!」と思わず声に出してしまうほど、ミステリーとしての完成度もなかなか高い作品。

  • 序盤から似鳥鶏さんワールド炸裂です!笑
    コミカルな独特の表現で書店員さんの日常?!を描きながら、お客様からのご相談や店で起こる謎を解決していきます。あくまでも通常業務をしながら。笑
    とは言え、コミカルで面白く表現されてはいますが、本当に本屋さんの業務は多忙で、更には売り上げを邪魔する万引き犯、ネットや新古書店に客が流れている中、店舗を維持する為の様々な努力が切実に伝わってきます。
    本屋さんよ永遠に。
    これからも、よろしくお願いします。

  • 本屋が好きになります
    中古本屋に行くのに後ろめたさを感じるようになります(笑)

  • 小説宝石2012年8月号、2015年3月号、12月号掲載の3篇に書下ろし1篇を加えた4篇の連作短編を2016年1月に刊行。冒頭の「7冊で海を越えられる」は、「本屋さんのアンソロジー」にも収録されていたもの。これと、最終話の「本屋さんよ永遠に」が、読み応えがあり、楽しめました。他2篇は、話の展開に無理があり、あまり楽しめませんでした。

  • 似鳥鶏『レジまでの推理 本屋さんの名探偵』は「本屋」好き必見の名作ミステリー! | 300books
    https://300books.net/rejimadenosuiri/

    レジまでの推理 似鳥鶏 | 光文社文庫 | 光文社
    https://www.kobunsha.com/shelf/book/isbn/9784334776299

  • 本屋さん好きな私にとって「書店ガール」「ビブリア古書堂」などのシリーズは書店が舞台というだけでストライク。本作もその法則に違わず、心の琴線にクリーンヒットしました。

    書店ならではの事件や、店舗運営の裏事情的な蘊蓄はもちろん面白いのですが、本作が先に挙げた2作と大きく違うのは、登場人物の個性が尖りまくってることでしょうか。

    店長なんかはその筆頭だし、“僕”こと青井さんも常識人ぽい雰囲気を漂わせてるけど、やたらシニカルで冷ややかな言動が多くて、そうしたキャラ達のセリフやふるまいの面白さも本作にハマった要因かと思っています。

    そして最終章でのプチどんでん返しも良かったです。最初は「あれ?店長ちがう人になった?」と勘違いしましたが、“エピソードゼロ”と気付かされたときはちょっと舌を巻きました。加えて、エキセントリックな店員さんたちも昔は可愛かったんだなぁ(今と比べて普通で接しやすそうという意味で)とほっこりしたりもw

    なにより、一ノ瀬さんの本屋さんに対する想いの詰まったセリフに共感しました。自分も同じ理由で書店に通ってますので。この点も、本作が好印象になった理由なのかもしれません。

  • 最後にいい感じで騙された。
    本屋で少しだけバイトしたことあるけど、ここまでの面白さと大変さを感じないまま辞めてしまったので、もっと満喫すれば良かったと後悔してる。
    リアルな本屋の良さに実感する本。

  • 本屋の中での日常ミステリーかと思ったら、最後はいい意味で裏切られました。注釈も面白ったです。
    「欲しい本のために本屋に行くのではなく、本屋で欲しい本を探す」ってフレーズがお気に入りです。本当、その通りです。

  • 読み終わってスッキリ。昔、書店でバイトしていたことを思い出した。それくらい話の中で働いている人たちの仕事ぶりがリアルに思えた。事件も以外な結末で楽しめた。

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著者プロフィール

1981年千葉県生まれ。2006年『理由あって冬に出る』で第16回鮎川哲也賞に佳作入選しデビュー。「市立高校」シリーズ、「戦力外捜査官」シリーズ、「楓ヶ丘動物園」シリーズなどの人気シリーズの他に『難事件カフェ』『迫りくる自分』『きみのために青く光る』『シャーロック・ホームズの不均衡』『レジまでの推理~本屋さんの名探偵~』『101教室』『彼女の色に届くまで』『100億人のヨリコさん』『名探偵誕生』『叙述トリック短編集』『そこにいるのに』『目を見て話せない』『生まれつきの花 警視庁花人犯罪対策班』などがある。

「2023年 『育休刑事 (諸事情により育休延長中)』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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