ルージュ: 硝子の太陽 (光文社文庫)

著者 :
  • 光文社
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本棚登録 : 1120
レビュー : 97
  • Amazon.co.jp ・本 (454ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784334777456

感想・レビュー・書評

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  • 誉田哲也『ルージュ 硝子の太陽』光文社文庫。

    姫川玲子シリーズ第8作。読み応え十分で非常に面白い。文庫版には本編の後日譚となる短編『カクテル』も収録されており、お得感がある。

    マイクル・コナリーやスティーヴン・ハンターの一連のシリーズやサーガ小説を読むかのような見事な仕掛けに驚いた。また、何よりも描かれる事件と緊迫のストーリーが良い。今後、シリーズの更なる進化が期待できる傑作だと思う。

    冒頭で犯人の視点で描かれる一家惨殺事件、次に姫川玲子の視点で描かれる祖師谷の一家惨殺事件。同一事件を視点を変えて描いたのかと思ったのだが、違和感を覚えた。殺害された人数が違うのだ。読み進むうちに28年前の事件と現在の事件をオーバーラップさせていることに気付き、いきなり大仕掛けを持って来たことに驚いた。さらに読み進めば、まだまだ意表を突いた大仕掛けがあり、気付けば一気読み。

    本作と対を成す『ノワール 硝子の太陽』も来月には文庫化されるようで、今から読むのが楽しみである。

  • 相変わらず犯罪者の独白が怖い。戦争で精神が壊れてしまったのか、そもそもそう言う人間なのか本人も疑問に感じているのがますます怖い。
    そしてそんな人も自分の肉親に対する愛情はもちろん有るのだが、子孫の方も他人を殺すことのハードルが低過ぎて怖い。
    やはり血と言うものなのか??それとも誰でもそうなる可能性があるのか……

    姫川シリーズとしてはちょっと違う雰囲気と思っていたら何だか見たような登場人物が……歌舞伎町のジンさんまで出て来た時は正直のけぞった!
    これってノワールと言う作品と対になっているらしい。早くそっちも読まなくては!
    何と誉田さんは年表作って色々な作品が連動するように書いているそうだ。全登場人物がものすごくリアルになったと感じられた。

    玲子がヒステリックに叫ぶラストはちょっと引いたが、気持ちはわかる。生身の人間として、かっこいい部分と弱い部分も併せ持って厚みが増した気がする。これからの活躍が楽しみ。

  • 待望の文庫化、シリーズ第8作。
    「黒い誉田」と分かって読んでも…
    誉田作品には十分慣れ親しんではいるものの…
    のっけからのこの「黒さ」には、かなりヤられた(苦笑)。

    文庫化を待つ間にネタバレを警戒しつつも聞き齧った多少の事前情報によると、またも姫川の身近に殉職者がでるとのことで……身構えつつ読んだ。

    「もしかして、ガンテツかぁ?」と戦々恐々とする中で、結論(?)は"彼"だったかぁ。。。
    なんともやりきれんね。

    同じ事件のB面だという「ノワール」も来月刊行とのこと、楽しみなり。

    ★4つ、8ポイント。
    2018.11.25.新。

    ※前作で「ツンデレ具合が好印象。ここから姫川班に染まっていく過程が楽しみ」との感想を抱いた小幡くんにも、ちょっぴり変化が見られたのが◎。

    ※菊田への心情描写の微妙さが気になる……。仮にも家庭を築いた男。どんなにお似合いでも、そっちに流れて欲しくはないな。

    ※連ドラ版のDVDタイトルが「ストロベリーナイトseason1」だったのが、未だに気にかかってる。「season2」を観たい!!!
    けどね…。もう無いだろうな…。
    小出恵介め、なぜあんな事件を!!!

    ※短編「カクテル」が、本編ラストの悲しみを少々和らげてくれた。國奥さん、退官したかぁ。。彼との絡みもシリーズの魅力のひとつだっただけに、少々淋しい。

  • 1巻のストロベリーナイトぶりに残虐描写がエグかった事と世田谷一家殺害事件をモデルにしているだろう事もあり事件の胸糞の悪さが尋常じゃなかった。また久し振りに読んでいて怖くなった。
    ただ犯人の独白と玲子達の捜査が同時に進んで行く展開は相変わらず面白かった。
    左翼デモやらなんやらの方がハッキリとしなかったのが気にかかったがジウシリーズとのコラボと知って納得した。ジウシリーズを読んでいないと面白さ半減なんだろうなと思う。次はジウシリーズを読みたい。

    玲子と菊田のやり取りが相変わらず良かった。この2人にはずっと相棒でいて欲しい。
    ガンテツの老害セクハラパワハラが毎回鬱陶しいので(作者はわざとやっている訳だが)今後ガンテツが玲子に突っかからないでくれると読んでいてストレスフリーなので助かる。

  • 姫川シリーズ

  • 姫川玲子シリーズ。

    シリーズ最初のストロベリーナイトは、かなりグロい描写があったものの、それ以降のシリーズはさほどグロさは感じなかったので(ストロベリーナイトほどの、という意味)油断していた。
    この「ルージュ」はいきなりかなりきつい描写からストーリーが始まる。自分でも、なんで読んじゃったかな?と思ったくらい。でも、読んでしまったからには最後まで読み切らないと、気持ち悪さだけを残してしまうので、読み進めるしかなかった。

    ただ、グロい描写のあとに、玲子と菊田のやり取りや、井岡とのじゃれ合い?が面白おかしく描かれているので、なんだかホッとしてしまう。
    ノリがガンテツの下につき、彼なりに思考を巡らせながら大人になっているのを感じた。

    ただ、読み終わって思ったことは、すっきりしない感があるな。ってこと。
    なんだろう?きちんとストーリーとしては整っているし、犯人も分かったのに。

  • 久しぶりの姫川シリーズ長編。
    このところの姫川シリーズは短編続きだったような。
    やっぱり姫川玲子は長編がいいよなぁ。
    引き込まれて一気読み。
    この結末 終わってみれば こういうストーリーあるなぁなんだけど 読んでる時は迂闊にも全く考えてなかった結末だったので え?って思ってしまった。
    林さん いい人だったのになぁ。
    玲子とも いい距離感だったし。
    ほんと惜しまれる。
    このシリーズって 玲子の味方になってくれそうないい人は
    みんないなくなっちゃうね。切ない。
    そしてガンテツみたいな憎まれっ子ばかりがはびこる 笑。

  • 誉田哲也ワールドを堪能できる一冊。
    姫川の追う事件に「ジウ」の東警部補が絡む・・・
    陣内(欠伸のリュウ)も絡む、その二人にガンテツ(勝俣)も絡む・・・ストロベリーナイトとジウの完全相互進行作!
    今回も間違いなしの一気読みでした。
    そしてジウ側の「ノワール」も来月文庫化されるようだし、しばらく楽しみが続きます(^_^;)

  • やっぱりストロベリーナイトシリーズは面白い!ジウ・新宿セブンを読んで無いと楽しめないかも。上岡殺害は兄弟作のノアールで解決されるのか?ノアールが楽しみ。

  • 後書き見て、ようやく理解できた。
    二つの話と登場人物を交差させていたのか。。
    中盤から広がっていく話がすごいなあと思いつつ、どうまとめるのかと思いながら読んだ。

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著者プロフィール

誉田哲也

一九六九年東京都生まれ。二〇〇二年『妖の華』で第二回ムー伝奇ノベル大賞優秀賞受賞、〇三年『アクセス』で第四回ホラーサスペンス大賞特別賞受賞。主なシリーズとして、『ジウⅠ・Ⅱ・Ⅲ』に始まり『国境事変』『ハング』『歌舞伎町セブン』『歌舞伎町ダムド』『ノワール 硝子の太陽』『歌舞伎町ゲノム』と続く〈ジウ〉サーガ、『ストロベリーナイト』から始まる〈姫川玲子〉シリーズ、『武士道シックスティーン』などの〈武士道〉シリーズがあり、映像化作品も多い。『背中の蜘蛛』『妖の掟』ほか著書多数。

「2020年 『アクセス』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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