波風 (光文社文庫)

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  • 光文社 (2019年6月12日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (392ページ) / ISBN・EAN: 9784334778620

作品紹介・あらすじ

友人の美樹から「一生に一度きり」と頼まれ、朋子はある旅に付き添うことに。お互い看護師、三十代半ば。美樹が旅先で打ち明けた、この先後悔しないための決断とは?(表題作)母親の再婚によって居場所を失った姉弟。二人を引き取ったのは動物園の飼育員のマア子おばさんだった。(「月夜のディナー」)波乱含みの風が問う家族、夫婦、友情の形。爽やかに心揺さぶる七編。

感想・レビュー・書評

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  • 「波風」
    医療の現場は本当に過酷。いろんな医療小説を読みましたが、改めて驚かされます。そんな現状が主人公と友人の美樹の会話からうかがうことができます。三十代。明日のことなんて考えない二十代とは一線を画するのがこの年代。それぞれがそれぞれの道を見つけスタートを切る爽やかな読後感でした。

  • 初読みの作家だったが、泣きのツボを知っている人だと感じた。重い内容でも爽やかな雰囲気を各話纏っていて涙腺を刺激するうまさに感心。波風から鬼灯、そして月夜のディナーまでの流れはすごい好きで完璧。

  • 初読みの作家さんの良さげな短編を読んでみようシリーズ第〇弾。

    思ったより良かった。
    読みやすい。
    女性向けの作品が多いかな。

    「波風」
    5年振りにあった友人の一生に一度の頼みごととは。

    「鬼灯」
    病に倒れた母の再婚相手は風采の上がらぬ男だったが。

    「月夜のディナー」
    弟の結婚式前夜のディナーで家族が集まり。

    「テンの手」
    幼馴染であり将来を嘱望される天才高校生ピッチャーとバッテリーを組む男は。

    「結い言」
    女性用着付け教室に現れた只一人の高齢男性。

    「真昼の月」
    老人ホームに面会に来た美女。

    「デンジソウ」
    離婚して10年振りの社会復帰。整形外科医院で看護助手として働くのだが。

    いずれも胸にじわんと来る家族や友人の物語。
    いろいろな経験を経ている作者で、看護専門学校も出ているので医療関係の話が多い。
    一話完結のドラマになんかしたら良さそう。

    一番良かったのは「月夜のディナー」。30ページほどの短編ではあるが危険です。人目のあるところで読むのはお勧めできません。
    次いで「結い言」。こちらは最も短く25ページほど。じんわりと笑顔になれる。
    逆に最も長く100ページ近くある「テンの手」は、まったく評価できない。何が書きたかったんだろう、とさえ思った。

    これは完全に私見ですし、異論もあるでしょうが、女性は男性を主人公にしたものは書かない方がいいと思う。特に一人称で書く場合は難しいでしょう。読んでいると妙な違和感を覚えます。同様に、男性作者は女性を主人公にしたものは難しいんじゃないかな。
    「テンの手」も男同士の物語でした。
    「真昼の月」も主人公は男。
    どちらも正直良くなかった。
    それ以外の女性を主人公にした作品はどれも素晴らしかったのにとても残念です。
    「月夜のディナー」も弟の開いたディナーを姉目線で語っているからこその良さがありました。

    「風が強く吹いている」三浦しおん著。
    「バッテリー」あさのあつこ著。

    などの有名作品も私には違和感を感じていました。
    どうしても異性の世界の作品を書きたいなら、女性を主人公に据えておいて、その女性の目から見た話しにするとか。または三人称視点で群像ものにするとか。なんらかの工夫をして欲しいな、と思いました。

    • hiromida2さん
      どんちゃん、なるほどねぇ( ˘͈ ᵕ ˘͈ )
      って…何時にコメントしてるんだ!sorry( -̩̩̩͡˛ -̩̩̩͡ )
      男と女は永遠に...
      どんちゃん、なるほどねぇ( ˘͈ ᵕ ˘͈ )
      って…何時にコメントしてるんだ!sorry( -̩̩̩͡˛ -̩̩̩͡ )
      男と女は永遠に分かり合えない生きものだって…
      常々、思う瞬間はある!けど、それが面白いとも思う。
      それにしても、藤岡陽子さんの作品はいいね(´∇︎`)
      みんみんさんの
      男性作家の女性主人公が男の理想やろ!って場合に読む気がなくなる…笑ったわꉂꉂ(๑˃▿︎˂๑)
      で、(*゚・゚)ンッ?いつの間にか
      みんみんさんのアイコン変わってる(ت)♪︎
      何か可愛い(*ˊ˘ˋ*)。♪︎:*
      ところで、どんちゃんは「月夜のディナー」読んで
      泣いたんじゃない(o≖︎‿≖︎)ニタァ
      そう思ったら余計読みたくなる(๑◔︎‿◔︎๑)
      2023/01/11
    • みんみんさん
      ひろみださん♪ありがと〜!
      我が家のアイドルのペロちゃんです\(//∇//)

      わたしもこの作品読んでみようっと♪
      ひろみださん♪ありがと〜!
      我が家のアイドルのペロちゃんです\(//∇//)

      わたしもこの作品読んでみようっと♪
      2023/01/11
    • hiromida2さん
      みんみんさん、こんにちは♪
      ペロちゃんって言うんですねU^ェ^U ワン!
      とっても可愛いです♡︎⍢⃝︎♡︎
      私もこの作品読んでみたいワン(・...
      みんみんさん、こんにちは♪
      ペロちゃんって言うんですねU^ェ^U ワン!
      とっても可愛いです♡︎⍢⃝︎♡︎
      私もこの作品読んでみたいワン(・`◡︎´・)ゝ
      2023/01/11
  • 藤岡さんの、初期の珠玉の短編7作品。夫婦、親子、友達など、どれも直球勝負の人と人の支え合いが心を打つ。これが藤岡作品の泣ける理由。時間の使い方も上手く、ミステリー要素も入って、読んで爽快です。

  • ブクログ仲間さんのレビューに惹かれ、
    初めて読んだ藤岡さんの作品。

    タイトルになっている「波風」から始まる7つの短編集ですが、読み始めてすぐに感じた自身の懐かしい気持ちに驚きました。
    医療に携わっている方目線のお話はたくさんある中で、この「波風」に出てくる2人の看護師さんの感情や生き方の表現は、看護師経験なしでは書き綴れないだろうと感じて、プロフィールを拝見すると、
    やはり看護職の経歴をお持ちの作家さんでした。

    〜生きていくことが甘くないことを十分に知っているくせに、先のことはわからないという無茶な若者のように振る舞っていた。
    自分たちがいなければ、病院の看護組織は成り立たないという自負と裏腹に、実際の仕事のキツさの中でやめどきを窺っている。〜

    若かった頃の自分の気持ちを代弁してくれている言葉が、物語に出てくることに驚くばかりです。

    その他の作品も、医療に関わるストーリーの中でも主に看護、介護を仕事とされている人の目線のお話が多かったです。

    どの話もとても感動する素敵な物語でしたが、
    中でも「テンの手」は、久しぶりに心が震えるほどの感動でした。
    言葉では表しきれない苦しく悲しいお話。
    数々の不幸な出来事を乗り越えて生きてきたテンくんと主人公晃平くんの姿がはっきり浮かぶ表現力に感服しました。

    実際に起こりうる事故や病です。
    機械で切断、低体温症、認知症にターミナルケア。
    私たち人間の生きていく姿、
    様々な出来事を乗り越えていく姿、
    死を迎える姿、
    これからもたくさん書いていただきたい作家さんだなと思いました。
    他作品も読んでいきます!

  • 風呂読み本 KindleUnlimited
    友人、親子、夫婦、生活はの中で起こる転機の波の中でそれぞれの乗り越え方や在り方を描くけど
    短編集なのでリアリティとか余韻とかちょっともの足りない。
    長編で読みたいものも。

    けれど
    「月夜のディナー」はグッと来た。
    うぐっって変な声でた。
    話の持っていき方も盛り上げ方も私自身波に乗れた感じ。タイトルにも「ああっ」て納得。情景もあいまって綺麗なラスト。
    私はおばさん側の気持で、ご褒美…こういう最高の日があって良いよねと温かい気持ちに。
    登場人物に皆幸せになってほしいなと思ったし
    この物語には入り込めてた。

    人生に荒い波風はやってくるけれど、
    一番大変な時にそばにいる誰か。それは大切にすべきかけがえのないものだ。
    それは藤岡陽子らしいテーマであって、思い返せばこの短編集でも一貫していたと思う。


    ちなみに最後のお話のつくりおき事件は実在する事件らしい。調べたら2008年に三重県でおきている。怖いですね〜〜〜



  • 短編だけど、それぞれ胸がぎゅっとなるポイントがしっかりあって良かった。

  • どの作品の登場人物も誠実で芯のある強さを持っていて、まっすぐに生きる姿に元気をもらえた。鬼灯、月夜のディナー、テンの手、結い言が特に好み。

  • 大好きな藤岡さんの短編集。月夜のディナー、鬼灯、結い言がこの順番どおり良かったです。次は長編を読みます。

  • 小さな笑みを積み重ね幸せに生きたいものですが、人生はそう思う様にはいかない。
    この七つの短編も、大きな『波風』が立った家族・夫婦・親友の物語。決して腐らず、諦めず一歩を踏み出す人々。爽やかな勇気と安堵感をもらえました。

    デビューするきっかけとなった、第四十回日本文学賞選奨作でもある『結い言』が収録されています。
    期間は十日間の着付け教室で出逢った年老いた男性、倉嶋さんの凛としたたたずまいに女性たちは「アルコールランプの炎のような人だ」と称し魅せられます。
    「みんな、倉嶋さんへの最後の言葉は「さようなら」ではなく、「ありがとう」だった。私もまた、喉の奥でそう呟いていた。」
    果たして私は人生最後周りの人達に「ありがとう」と言ってもらえる生き方をしているのだろうかと、居住まいを正したくなる美しいお話でした。

  • 7つの短編。人生のどこかで「波風」が立って…それでも必ず人の何気ない支えがある。波風のあとの静けさや新たな始まり…というようなお話。看護師30代半ば…人生の話。母の手術中に知る母のこと、叔母に育てられた姉と弟の話、北海道の野球部の話、着付けの先生の話、老人ホームの入所者面会に訪れた美人、田舎のクリニックで起きている話…。どの話もありそう…。心の何となくを感じる。いい本。

  • 短編集。
    高校球児の友情を描く「テンの手」、着付け教室での老人との出会いを描く「結い言」がよかった。

  • 短編集と気づかず、たまーーーにある電車移動やらの合間合間に読んだ。
    沖縄に行く話はなんだか沖縄旅行が懐かしくなり
    フィンランドの上空で(飛行機で)読んだホワイトアウトの話はハラハラして涙が出た。
    短編集なのにそれぞれ長編を読んだようなずっしり感
    初めて読んだ作家さんだけど面白かった。

  • テンの手
    号泣でした。

  • 読後は波風どころか大波です。
    温かい気持ち

  • 普遍的な物語。見えないだけで周りにありふれてる誰かの日常なのだな、と思った。すごい衝撃的なことはわたしの中には残らなかったので星は3にしておきます。
    「テンの手」と「月夜のディナー」は泣いてしまったし、他の作品も繊細だったんだけど、わたしにはまだ早かったかな…。

  • 心温まる短編集だった

  • 必ずしもハッピーエンドではないけれど、微かにも明るさがあるお話の連続。

  • 毎日一話ずつのんびり読んだ。先が気になるけどきっとハッピーエンドなんだろうな、そう自然と思える気持ちの良い作品だった。心に波風が立つけれど穏やかなそんな本でした。

  • 普段、あまり短編集は読まないけど、この作品は良かった。特に『テンの手』が感動した。短編は全体的に、感動して涙を流すほどではなかったが、じんわりと余韻を残してくれる感じで心地よかった。藤岡さんの他の作品も読んでいきたい。

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著者プロフィール

藤岡 陽子(ふじおか ようこ)
1971年、京都市生まれの小説家。同志社大学文学部卒業後、報知新聞社にスポーツ記者としての勤務を経て、タンザニア・ダルエスサラーム大学に留学。帰国後に塾講師や法律事務所勤務をしつつ、大阪文学学校に通い、小説を書き始める。この時期、慈恵看護専門学校を卒業し、看護師資格も取得している。
2006年「結い言」で第40回北日本文学賞選奨を受賞。2009年『いつまでも白い羽根』でデビュー。看護学校を舞台にした代表作、『いつまでも白い羽根』は2018年にテレビドラマ化された。

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