京都魔界案内―出かけよう、「発見の旅」へ (知恵の森文庫)

著者 : 小松和彦
  • 光文社 (2002年2月1日発売)
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  • Amazon.co.jp ・本 (264ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784334781439

京都魔界案内―出かけよう、「発見の旅」へ (知恵の森文庫)の感想・レビュー・書評

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  • さらさら~と読めて便利です。洛中、洛北、洛東、洛外、宇治大津の章に分かれています。

    こういう京都巡りもいいもんだと、いつか旅してみたい。自分で購入して登録忘れていたので、再読しながら京都魔界を楽しみたいと思います。色々な作家さんの作品に登場する、またはモチーフになっている神社なども多いので興味深いです。

  • 京都が好きでよく訪れますが、寺社を訪れると、どことなく冷やりとした、おそろしい雰囲気を感じることがあります。
    古い歴史を持ち、幾多の伝説に彩られた京都の光と闇の、闇の部分に目を向けて紹介しているのが、この本です。

    後書きとしての解説を京極直彦氏が書いていたためか、てっきり小松左京氏の著書かと勘違いして読み始めました。
    国際日本文化研究センターの副所長である著者は、京都に造詣の深い民俗学者。
    京極氏は著者に熱烈なラブコールを送っています。

    どこかで聞いてきたような民間伝承が多く載っています。
    そのテのものが地域別にまとめられており、立地的にわかりやすくなっています。
    不気味な言い伝えのほかに、京都の豆知識も掲載されており、長らくの疑問がクリアになったことも多く、千年王都、京都の理解に役立ちました。
    今までより以上に、京都散策を楽しめそうです。

    以下、箇条書きのまとめです。
    ・鵺(ぬえ):おそろしいい業の動物とされるけれど、もともとはトラツグミだったとのこと。
           闇の中で鳴く声が不吉とされて、イメージが大きく膨らんだ

    ・ゴイサギ=五位鷺、天皇が五位の位を与えたから。

    ・安部晴明の母は葛葉姫。(コミックでの晴明の妻の名は真葛)
     晴明神社には、主祭神の晴明大神と同格の扱いで稲荷神が祀られている

    ・貴船神社:縁結びの神は縁切りの神
          和泉式部は相当なプレイガール

    ・鞍馬=暗魔? 奥の院は地主神=奉ることで封じられた、先住の荒ぶる神。慎重に扱わねば祟りをなす。
     天狗:仏法が広がるのを妨害する仏敵

     御伽草子『天狗の内裏』:源義朝は阿弥陀浄土で大日如来に生まれ変わっている

    ・八瀬の人々は酒呑童子を先祖として祀っている

    ・産寧坂:清水の子安観音へお安産祈願の参詣道だから

    ・大酒神社:酒に関係ない
     世阿弥の「風姿花伝」猿楽の始まり
     秦氏が秦の始皇帝を祀る→大荒(おおさけ)明神 荒ぶる祟りの神→道教の神、摩多羅神を祀る

    ・稲荷とは狐の霊を祭っている神社ではない。
     狐は眷属(お使い)。誤解の元に狐を祀る稲荷社も多くある
     「狐の稲盗み」昔話 狐が中国から稲穂を一つ盗んで日本にもたらした←ギリシャ神話のプロメテウス/泥棒でもある二重性

    ・橋姫神社:縁切り←→県神社:縁結び(コノハナノサクヤヒメを祀る)

    ・蝉丸神社・逢坂山(大津市)
     蝉丸は虚構の人物。琵琶の名手で「今昔物語」では源博雅が3年通ってようやく琵琶を教わった
     醍醐天皇の第四皇子でありながら、盲目だったので逢坂山に捨てられた 
     能楽『逆髪』:姉(逆髪)は髪が逆立つために放浪の身。能楽『蝉丸』

    ・『平家物語』三井寺の頼豪僧:白河天皇の皇子誕生の祈祷→ほうび→戒壇建立の悲願→延暦寺反対→天皇認めず→頼豪憤死→皇子死亡→怨霊が鼠となり経典を食い破った→社を作って祀って霊を鎮めた

  • 幽霊や呪い等の伝承は概ね平安初期〜鎌倉時代初期の話が多い。平安京自体元々呪術が背景にあるから、とりあえず悪霊のせいにしとけ的思想が残っていたのだろうか。女の呪いの話が多いのは、男が根本で女を「恐ろしいもの」と捉えている現れかもしれない。今もそうだな。

  • 写真がたくさんあってカラーで面白いです。

    ただ、ずっと読み続けていると飽きてくる。
    元々は京都新聞に連載されていたコラムてきなものを
    再録した本だそうです。

    でもどんな由緒があってなど、とても興味深く面白く読みました。
    この本を手にして民俗学に興味をもってくれる人が増えるといいなって思います。

  • さすがは1千年以上の歴史を誇る京都。
    あちこちに「魔」の空間が存在する。
    しかしその「魔」と上手に付き合っているんで、現在もこの町は元気なのかも知れない。
    これこそ京都を知る真のガイドブックでしょう。
    写真も豊富やし。

    ウォーキングで夜の産寧坂に行った嫁が走って帰ってきたときがあった。
    この本を読んで合点がいった。

  • おどろおどろしいのを期待していたので、肩透かし食らった気分(笑)
    京都各所の神社仏閣の、由来とか伝承とかを紹介してくれるガイドブック。
    天狗伝説とか、古今和歌集とか、安倍晴明の話だとかが簡潔に説明されているので、民俗学とかが好きな人はいいかもしれない。
    でも文章として装飾はされていないので、物語を期待するとこける。
    どちらかというと資料的な感じ。

  • [ 内容 ]
    日本を代表する「雅」の都・京都は、陰陽師や呪術僧が活躍する、呪いや怨念の渦巻く霊的空間でもあった。
    晴明神社、神泉苑、貴船神社…、名うての「魔界」を巡り歩くうちに、「異なる者」たちが跳梁跋扈する刺激に充ちた時空が蘇ってくる―そんな「魔界」発見の旅へようこそ!
    読んでから行くか、行ってから読むか。

    [ 目次 ]
    1章 洛中―雅の都に「闇」が潜む(朱雀門跡;鵺大明神社 ほか)
    2章 洛北―鬼と天狗が棲む異界・「暗魔」(貴船神社;鞍馬 ほか)
    3章 洛東―呪い渦巻く冥府・魔道との境界(六道珍皇寺;八坂神社 ほか)
    4章 洛外―奇跡を実現させる仏教以前の神々(愛宕山;清滝川 ほか)
    5章 宇治・大津―妖怪たちが跋扈する京都文化圏の外縁(橋姫神社;平等院 ほか)

    [ 問題提起 ]


    [ 結論 ]


    [ コメント ]


    [ 読了した日 ]

  • 京都に立ち寄る機会を意識的に増やしていきたい。勿論この案内を片手に。

  • 洛中、洛北、洛東、洛外、宇治・大津の五つのエリアに分け「魔界」としての京都ー不思議のあった場所を、由来や縁の物語を交えて紹介。

    御伽噺・昔話・エンターテイメントなんかで聞いたこと・読んだことのある物語のエピソードも多くて、意外と身近な気がしました-
    特に陰陽師ものなんかで馴染みあるお話が多かったかな。
    巻末の解説が京極夏彦氏なのもポイント!

    いつかの夏に行ったときに、輪廻の話を聞くことができたり、幽霊子育て飴を買い求めたりしたのは良い思い出ー
    あと、伏見稲荷も行った時は雨の振りそうな曇天で、何かでそうな、異界に通じていそうなあやしい雰囲気だったな-

    まだまだ訪れたことのない所も沢山あるので、次の機会にはどこか「魔界」に触れててみたいと思いました。

  • 借り物。
    面白かった。

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