モーツァルトへの旅 音楽と人生に出会う (知恵の森文庫)

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  • 光文社
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  • Amazon.co.jp ・本 (237ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784334784171

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  • モーツァルトの大ファンである著者のエッセイ。モーツァルトの人生や曲についての考察、ウィーンやザルツブルクを散策したり演奏会にいったりしたときの体験談、モーツァルトと年代の近い音楽家や芸術家との関わり等。

    初心者でも気軽にモーツァルトが知れる。ハードルは低い。ただ、たまに筆にまかせて書きすぎた感があって、若干読みにくいときもある。どちらかというと、著者の気分がメインのさらっと読めるものだったので、もっと深く知りたくなった。

    音楽はほとんど知識がなく、モーツァルトとベートーベンの区別もつかない自分。読むごとに、モーツァルトの好感度があがった。(最初の数十ページでもう、モーツァルトを流す)

    モーツァルトのこども時代の逸話にはじまり、著者自身のウィーンやザルツブルクの訪問を差し込みながら、彼の足取りと音楽を追っていく。

    好きだったのは、小さい頃のモーツァルトが遊ぶように楽しく曲を作ったところ。あんなに子ども時代に嫌いだったピアノの練習の対極の、無邪気さを感じて衝撃。ごめんモーツァルト。

    また、その子どもの頃のまっすぐな人柄と音楽は形を変えず、ただ大きくなっていった、という話も印象的。最後のところらへん。

    あとは、モーツァルトが貧乏だったという話から、貧乏と芸術というのは、たくさん作品を世に出すためには、相性のいい組み合わせなのかも、とか思った。

    少しもの足りないし趣味が強すぎる感があるが、軽く読める。おそらくこの著者の最大の目的であるモーツァルトを聴いてほしいという、その気持ちになることができた。気持ちを落ち着かせるために、これからも家の中で聴くと思う。

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著者プロフィール

1931年長崎県佐世保生まれ。東京大学文学部独文科卒。国際基督敦大学、中央大学文学部教授(ドイツ文学)、フェリス女学院院長、理事長を経て、現在、東京杉並・ひこばえ学園理事長、中央大学名誉教授。その間に(大学在職のまま)駐ドイツ日本国大使館公使、ケルン日本文化会館館長、国際交流基金理事・同日本語国際センター所長等を兼務。ケルン大学名誉文学博士。著書に『旅人の夜の歌-ゲーテとワイマル』(岩波書店)、『ドイツのことばと文化事典』(講談社学術文庫)、『バルラハ―神と人を求めた芸術家』(日本基督教団出版局)、『トーマス・マンとドイツの時代』(中公新書)、『木々を渡る風』(新潮社1999年日本エッセイストクラブ賞受賞)、『「神」の発見―銀文字聖書ものがたり』(教文館)、『ぶどうの木のかげで』『木々との語らい』(青娥書房)、『モーツアルトヘの旅』(光文社)、『ブレンナー峠を越えて』(音楽之友社)ほか多数。訳書に『ゲーテ詩集』(講談社)、トーマス・マン『ヨセフとその兄弟』(望月市恵と共訳、全三巻筑摩書房)、『トーニオ・クレーガー』(主婦之友社)、カール・バルト『モーツアルト』(新教出版社)ほか多数。

「2020年 『随想森鷗外』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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