マンガの深読み、大人読み (知恵の森文庫)

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  • Amazon.co.jp ・本 (374ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784334784485

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  • 読書録「マンガの深読み、大人読み」5

    著者 夏目房之介
    出版 知恵の森文庫

    P135より引用
    “ただ懐かしさから、昔の読書に読まれるのではなく、今のマン
    ガと並んでも遜色ないマンガの登場。いいかえれば、今でも新た
    な読者を獲得できる作品の登場。
    『巨人の星』の成功は、そういう作品レベルの達成でもあった。


     目次から抜粋引用
    “手塚治虫は生きている
     いしいひさいちの極意
     『巨人の星』論
     『あしたのジョー』論
     日本マンガという文化”

     漫画家、コラムニスト、マンガ評論で活躍する著者による、マ
    ンガについて深く分析した一冊。
     手塚マンガでの走り方の表現から海外でのマンガについてまで、
    丁寧な分析と評論が、マンガと深い関わりのある人達へのインタ
    ビューとともに掲載されています。

     上記の引用は、巨人の星論での一文。
    世代を超えて読まれ続ける、古典文学と同じ位置になりつつある
    のだなと思いました。
     海外への文化輸出についても書かれていますが、元の作品を作
    ることに携わる人達に、権利関係の処理をする時間があるはずも
    ないでしょうから、そういう人達が育って揃うまでの混乱はしか
    たがないのかもしれません。今はそういう人達が揃いすぎて、い
    いんだか悪いんだかといった時期に入っているのかなといった感
    じを、私は受けています。
    まあ何を良いと思うかは、千差万別でしょうから、とにかくあら
    ゆる作品が数多く作られているほうが、色んな人の趣味にあった
    ものが出て来るようになるでしょうから、いい状況なのかもしれ
    ないとも思います。
    量をこなすことによって、質は自然と向上するとは、齋藤孝氏が
    著作の中で行っておられると記憶しています。

    ーーーーー

  • 2006年刊行。

     1999年から2003年頃までのマンガをテーマにした論考を文庫化してまとめたもの。
     「あしたのジョー」のちばてつやインタビューが秀逸。特に力石の死の場面、光源が力石となる構図・人物影の使い方等は、ちばの天才ぶりをいかんなく示している。
     また、マンガの海外(西欧・東アジア)マーケットに関する分析も、取っ掛かりとしては興味深いところ。「YAWARA」は実験作だった(浦沢直樹)、無垢を再生産・ループさせるために父子の物語を構築しえた「ドラゴンボール」(鳥山明)などその他の分析も興味深い。

  • [ 内容 ]
    黄表紙、戦前のマンガから手塚治虫、鳥山明、浦沢直樹まで「表現論」の観点から読み解く。
    「少年マガジン」黄金時代を築いた「巨人の星」と「あしたのジョー」の徹底分析。
    海外から見た日本のマンガ事情とその問題点など、マンガ評論の第一人者が、多くの角度と方法をもって、広がりつつあるマンガの「今」に立ち向かう。

    [ 目次 ]
    1部 マンガ読みの快楽(手塚治虫は生きている;鳥山明『DRAGON BALL』試論―「強さ」とはなにか?;ねこぢるのうつろな目 ほか)
    2部 『あしたのジョー』&『巨人の星』徹底分析(『巨人の星』論;『巨人の星』関係者に聞く!;『あしたのジョー』論 ほか)
    3部 海の向こうから読むマンガ(日本マンガは世界を制したか;東アジアのコミック事情と可能性―貸本マンガのルーツを求めて;日本マンガという文化 ほか)

    [ 問題提起 ]


    [ 結論 ]


    [ コメント ]


    [ 読了した日 ]

  • 2006 .11.15.初、帯なし
    2012.11.14.松阪BF

  • 巨人の星、あしたのジョーは非常に楽しく読めた。特に編集者の思い出は興味深かった。

  • どっちかというと、わたしは、マンガの全体像をとらえたいという思いは少なく、個々の作品論を読みたい傾向にあるようです。

    だから、前半とか、「あしたのジョー」の話とか、「巨人の星」の話とかは、たのしかったのですが、海外から見たマンガとかは、あんまり興味がない感じです。

    歴史は、それなりにおもしろいと思うのですが。

    ということで、夏目房之助が、そっちにいってしまうなら、離れてしまうかも。

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著者プロフィール

マンガ・コラムニスト、元学習院大学教授。1950年、東京都生まれ。青山学院大学史学科卒。72年、マンガ家デビュー。82〜91年、「週刊朝日」にマンガコラム「學問」を連載。96〜2009年、「NHK BSマンガ夜話」レギュラー。マンガ、イラスト、エッセイ、講演、テレビ出演など多ジャンルにわたる表現活動で活躍中。夏目漱石の孫。2008〜20年度まで学習
院大学文学部教授も務めた。著書に『手塚治虫はどこにいる』(ちくま文庫)、『マンガはなぜ面白いのか その表現と文法』(NHK ライブラリー)、『孫が読む漱石』(新潮文庫)などがある。1999年、マンガ批評への貢献により第3回手塚治虫文化賞特別賞受賞。

「2021年 『別冊NHK100分de名著 果てしなき 石ノ森章太郎』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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