- Amazon.co.jp ・本 (374ページ)
- / ISBN・EAN: 9784334784485
感想・レビュー・書評
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読書録「マンガの深読み、大人読み」5
著者 夏目房之介
出版 知恵の森文庫
P135より引用
“ただ懐かしさから、昔の読書に読まれるのではなく、今のマン
ガと並んでも遜色ないマンガの登場。いいかえれば、今でも新た
な読者を獲得できる作品の登場。
『巨人の星』の成功は、そういう作品レベルの達成でもあった。
”
目次から抜粋引用
“手塚治虫は生きている
いしいひさいちの極意
『巨人の星』論
『あしたのジョー』論
日本マンガという文化”
漫画家、コラムニスト、マンガ評論で活躍する著者による、マ
ンガについて深く分析した一冊。
手塚マンガでの走り方の表現から海外でのマンガについてまで、
丁寧な分析と評論が、マンガと深い関わりのある人達へのインタ
ビューとともに掲載されています。
上記の引用は、巨人の星論での一文。
世代を超えて読まれ続ける、古典文学と同じ位置になりつつある
のだなと思いました。
海外への文化輸出についても書かれていますが、元の作品を作
ることに携わる人達に、権利関係の処理をする時間があるはずも
ないでしょうから、そういう人達が育って揃うまでの混乱はしか
たがないのかもしれません。今はそういう人達が揃いすぎて、い
いんだか悪いんだかといった時期に入っているのかなといった感
じを、私は受けています。
まあ何を良いと思うかは、千差万別でしょうから、とにかくあら
ゆる作品が数多く作られているほうが、色んな人の趣味にあった
ものが出て来るようになるでしょうから、いい状況なのかもしれ
ないとも思います。
量をこなすことによって、質は自然と向上するとは、齋藤孝氏が
著作の中で行っておられると記憶しています。
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2006 .11.15.初、帯なし
2012.11.14.松阪BF -
巨人の星、あしたのジョーは非常に楽しく読めた。特に編集者の思い出は興味深かった。
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どっちかというと、わたしは、マンガの全体像をとらえたいという思いは少なく、個々の作品論を読みたい傾向にあるようです。
だから、前半とか、「あしたのジョー」の話とか、「巨人の星」の話とかは、たのしかったのですが、海外から見たマンガとかは、あんまり興味がない感じです。
歴史は、それなりにおもしろいと思うのですが。
ということで、夏目房之助が、そっちにいってしまうなら、離れてしまうかも。