白洲次郎の日本国憲法 (知恵の森文庫)

  • 光文社 (2007年1月6日発売)
3.31
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本棚登録 : 144
感想 : 15
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  • 本 ・本 (256ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784334784638

感想・レビュー・書評

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  • ずっと以前に1冊読んで、なんだかカッコいい人だという印象だけあったが、本当にカッコいい人だったようだ。性格的に表に出ないけれど先見性があって原則を曲げない人だった。以前の本で正子さんと交わした英語の手紙が紹介されていて、なんでこんなに英語がうまいんだろうと思ったけれど、国際的な視点を持った大金持ちのうちに生まれたおかげで17才からイギリスに行き、英語だけでなく考え方もすっかり英国人のようになっていたらしい。親友もイギリス人貴族だった。
    書名からして本人が憲法の草案を作ったのかと思ったらそうではなく、明治憲法の天皇の大権をほぼそのままにした松本草案にはっきりとダメ出しをしたのがこの人だった。アメリカの意向をよく知っていたからこそだが、性急に大きな変化を求めてもうまくいかないということはアメリカ側にしっかりと伝えていたらしい。それは受け入れられなかったにしても、アメリカと対等に物を言った唯一の日本人だったそうで、アメリカ側もただの通訳としてではなく、一目置いていたわけだ。先を読んで田舎にひっこんで農業をしていたときも日米の政治家がよく訪れていたというから、当時日本で最も情報に通じていたと思う。
    尋常でないほど自動車が好きで、本書もそれを軸に書かれているようなところがユニークでもあるが、トヨタのソアラを買ったもののまだ完成しないうちに亡くなってしまって残念だった。
    日本国憲法については、本人はこの内容が国民全体にしっくりくるまでは戦後は終わらないと言っていたそうだ。ということはまだ戦後は終わっていない。筆者のあとがきにもあったが、アメリカの押し付け憲法という人がいるが、成立したときの一般国民の考えとしてはこれだけの被害を国内にも国外にも与えておいて当然の内容だった。与えられた人が大歓迎したものを変更する必要はないと思う。

  • 『負けて、勝つ!』を見ていた影響で、図書館で“白洲次郎”を発見し、思わず借りちゃいました(^^;)
    吉田茂首相の右腕としてGHQと対峙し日本国憲法制定に深く関わったとされる方です。プライベートでは大の車好きで、ベントレー、ブガッティから始まり、ポルシェ911、最後はソアラと今のトヨタのこだわりは、白洲次郎の影響もある?そうです。ちなみにドラマでは、谷原章介さんが演じておられました。

  • 図書館でたまたま目にして手に取った本。 (車雑誌の連載記事だったので)車の話が多めなのと独特の文体を除けば、丁寧に調べた上で書かれた白洲次郎の人物像と数々のエピソードは普通に面白かった。 ただ憲法との関わりがほとんどスルー同然だったのにはちょっと愕然。どこかに「タイトルは釣りです」と書いておいて欲しいな。

  • 「白洲次郎からアプローチする日本国憲法」を今回のキーワードに再読。

    結果、「日本国憲法に携わった白洲次郎という男のアウトライン」が主な内容だった印象が強く残る。

    白洲次郎と日本国憲法の繋がりについては、他の評伝でも多く触れられている。タイトルの白洲次郎・日本国憲法のいずれにしても、概略的な内容終始している部分は拭えない。

    それでも、彼の人となりを簡単に知るにはちょうどいいヴォリュームかな。

    白洲次郎のファンとしては☆1つでご勘弁を。


    <1回目のレヴューはこちらで>
    http://mixi.jp/view_item.pl?id=690041&reviewer_id=365523

  • タイトルを見て、もっと濃厚な白洲次郎と日本国憲法とのかかわりなどの内容を期待していたのに、結局、単なる様々な白洲次郎を知る人からの話を総合して白洲次郎の人物像を描き出した一冊だったの期待外れだった。
    もちろん、白洲次郎の人となりを伝えようとしているのでいろいろなエピソードは面白かったのだが、タイトルとは見合わないという意味で期待外れ。

  • 今月3日は憲法記念日だから、こう言った機会に当時を振り返るべしという考えでいたところたまたま出会った一冊。ケンブリッジ大学仕込みの英語を操り、マッカーサーを怒鳴りつけ、ホイットニー局長に「もっと英語を勉強しろ」といい、吉田総理大臣を「じいさん」と呼ぶ。そんな白洲さんが心を砕いて用意してくれた日本国憲法。大事にしなきゃな。

  • スルガの岡野さんがおススメしていた本。うーん、面白いかなぁ……。私にはまだわからない境地なのか。もしくは、この本じゃなかったのか。

  • 誇り高く、男ならこうありたいと思う。パーソナルな部分では車好きのところがかなりツボでした。

  • (2011.07.08読了)(2010.10.02購入)
    本の題名に騙されました。白洲次郎が関わった日本国憲法についてのみ記述した本だと思って読んだのですが、ごく普通の白洲次郎に関する評伝でした。
    日本国憲法誕生秘話みたいなことを期待したのですが、そのようなことはありませんでした。かなりがっかりしてしまいました。
    (書きかけ)

  • マイミクさんの影響で気になっていたので読みました。


    吉田茂元首相の右腕にして、日本国憲法に大きく影響した人間!!
    その英国紳士スタイル・己を貫く価値観・周りの人間がおもしろい


    ナンバー2とか、誰かの右腕とかが好きな自分には良い一冊でした

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