日本史は逆から学べ 近現代から原始・古代まで「どうしてそうなった?」でさかのぼる (知恵の森文庫)

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  • Amazon.co.jp ・本 (288ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784334787271

感想・レビュー・書評

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  •  旧石器時代から戦後、経済大国になるまでの日本の歴史を、時代を遡る形で、因果関係を軸にしてまとめている。「なぜ、日本は中国を侵略して満州国をつくったのか。」→「国民の多くが拡大路線をとる軍部を支持したから。」→「なぜ国民の多くは軍部を支持するようになったのか。」→「経済を好転させられない政党政治に失望したから。」という形で進む。
     「歴史は暗記することが多くて嫌い。おもしろくない。」という人がいると「歴史があるから、今があるんだよ。そこにはさまざまな因果関係があるんだよ。そしていろんな人たちのドラマが…。」と、つい熱く語ってしまいたくなる私にとって、日本の通史の基本として何度も読み直したい1冊。章の最後にあるテーマ史もおもしろかった。

  • 「坂本龍馬が教科書から消える」には、大誤報が潜んでいる(河合 敦) | 現代ビジネス | 講談社
    https://gendai.ismedia.jp/articles/-/53507?page=1&imp=0

    「図解版」と言うのも出ている、、、

    図解版 日本史は逆から学べ 河合敦 | ノンフィクション、学芸 | 光文社
    https://www.kobunsha.com/shelf/book/isbn/9784334952266

    日本史は逆から学べ 河合敦 | 知恵の森文庫 | 光文社
    https://www.kobunsha.com/shelf/book/isbn/9784334787271

  • 歴史を時系列で学ぼうとすると、原始時代~となってしまいイマイチ興味がわかず、しかも日本史の場合、謎の4世紀があるので弥生時代~古墳時代あたりで挫折してしまいます。

    そこでよく言われるのが、「歴史をさかのぼって学んだほうが『なぜそうなるのか』がわかるようになると思う」とのこと。うちの旦那はよくこれ、言います。

    しかしこれ、言うのは簡単ですが、「なぜ」の原因にさかのぼる際、「どこまでさかのぼるのか」が問題になります。

    本当に歴史をさかのぼりつつ理解しようとしたら、
    ・最初に学ぶ時代のテーマは何か
    ・そのテーマから出てくる疑問は何か
    ・その疑問の答えを導くためにどこの時代のどの出来事までさかのぼればいいか
    をわかっておく必要があります。でも、こういう作業、歴史初心者にできる芸当ではありません。プロでないと無理。しかも通史に詳しいプロでないと。

    そこで登場なのが、河合敦氏。
    高校の教壇で長く日本史を教えていた先生なので、通史もバッチリな方ですよね。まさにこのテクを駆使するににピッタリな方が、歴史をさかのぼった本を書いてくださいました。それがこの本。

    この本は、まさに「なぜそうなるのか」を考えつつ日本史をさかのぼって解説してくれている本。

    文庫という手軽さと、「なんでなんで」と思いつつつい推理小説の続きが気になるように読めてしまいます。

    ・・・と言いつつ私、読了に半年かかってしまったので説得力に欠けるのですが^^;
    少し残念だったのが、平安時代以前が駆け足感を感じてしまったところ。私の機動力が落ちてしまったのがこのあたりだったのはこの駆け足感のせいだったかもしれません(私自身、平安以前への興味が薄いということもあるのですが・・・)。

    そしてこの本はもう一つ、素敵な楽しみがあります。
    それは、章末ごとに登場するテーマ史。特に仏教史や文化史関係がすごくわかりやすいので、受験生さんにおすすめです。

  • 血で血を洗う群雄割拠の戦国時代よりも、恐ろしくドロドロした人間関係の平安時代、大仏が出来る程の不安に追われる奈良時代のインパクトが絶大。聖徳太子は(ほぼ)出てこない、全ての戦争は稲作から始まる。 水稲耕作がなくてむしろ後よりも平和で豊な縄文時代もとても印象的(但し人口はとても少ない)。

  • タイトルを見て「面白そう!」と思って買ったのだけど、思ったより楽しめず。
    帯には『大人にも受験生にも効く一冊!』と書いてありますが、どちらかというと受験生寄りの、でも帯に短したすきに長しってところでした。

    歴史好きな大人は、事実の羅列ではなくて、そこに至るまでの時勢だったり屈託だったり、もう少し踏み込んだ何かを読みたいと思うんだよね。
    確かに逆から見るとわかりやすくなる部分はあるけれど、それはあくまでも受験用の歴史の範囲でしかない。

    逆に受験生からすると、もう少し語句の意味だとか、人間関係だとかが分かりやすいほうがいい。
    大事な言葉は太字にしてあるので、あとは自分で調べてねって言うことなのかもしれないけれど。

    一般的にはこういわれているけれど、実はね…的な書き方も、受験対策向きではない。
    だって入試でそれを書いても、丸を付けてもらえるかどうか定かではない。
    それなら文科省の解釈を説明したほうがましだ。
    しかしそれなら歴史好きの大人は読む必要があまりない。

    『歴史の苦手な子どもの勉強を見てやる親』ならいいかも。
    なんでこうなったかというと…と親が教えてくれるなら、子どもは歴史を好きになるかもしれない。
    ただし、我が家の子ども達は、誰一人歴史好きにはならなかったが。

  • 歴史の学び直し系の本は、大抵前半でつまづいてしまい、いつまでも近代史まで辿り着かないという悩みを解決してくれた!因果関係がわかりやすく、歴史苦手でも、なぜ?なぜ?と興味をそそられて読めてしまう。

  • 歴史の内容を扱っているにしてはとても分かりやすい。

    なぜそうなったのか??と逆算していくのはとても大事だと思う。

    ただ、江戸時代らへんから人の名前が多すぎて頭こんがらがった。

  • 今から昔へ遡る斬新なアイデアやと思います
    ただ通史を一通りやってないと読んでてしんどいかもしれません。
    ムスコに最近よく日本史のことを聞かれるので知識の補足になりました。

  • 時間軸を遡って歴史を紐解くという発想が面白かった。小学生の頃から、日本史で興味があったのは戦国から後の時代だったが、時間を遡ることで縄文時代からずっと歴史が繋がっていることを実感できた。また所々で、その判断が間違っていただろう分岐点が見えてきて、それも面白かった。

  • 新作よりはとんとん進んでいくので、よくわからないままさかのぼってる感じ。
    昔になればなるほど、現実味がわかずわからなくなってくる。
    くりかえし読んで学びたいもの。

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著者プロフィール

1965年、東京都生まれ。青山学院大学文学部史学科卒業、早稲田大学大学院博士課程単位取得満期退学。文教大学付属中・高校教諭。早稲田大学教育学部講師。教育活動の傍ら、精力的に執筆活動も行なっている。

「2016年 『大学入試問題から日本史を学びなおす本(仮)』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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