東京「裏町メシ屋」探訪記 (知恵の森文庫 t か 9-1)

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  • 光文社
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レビュー : 8
  • Amazon.co.jp ・本 (358ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784334787448

感想・レビュー・書評

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  • 刈部山本『東京「裏町メシ屋」探訪記』知恵の森文庫。

    なかなか味わい深い町歩きB級グルメ本。板橋しっとりチャーハンなる真の炒飯に始まり、背油こってりラーメンに煮干したっぷり中華そば、町中華やらせんべろ立ち呑み屋にカレーにもんじゃと素晴らしきB級グルメの数々と共にディープな下町の路地裏が紹介される。

    ノリとしては『タモリ倶楽部』か『吉田類の酒場放浪記』といったところ。このユルくて深い感じが好きだなぁ。

    冒頭ら辺でマツコデラックスが度々登場するが、個人的にはオカマは大嫌いなので、その点は少しマイナスポイント。作品としては、凄い完成度だと思う。特に関東人なら読んで損は無い。

  • この本のあとがきに、著者が永井荷風の随筆「放水路」のある記述に触れ、オマエはオレか?!と思わず口にしたことが書かれていますが、自分にも言わせてください、刈部山本、オマエはオレか?!「せんべろ」「町中華」など、今まで見過ごされていた店が雑誌の特集になるような盛り上がりが来ていて、なんかうれしくもあり、でもブームで終わる予感もしていたりします。赤羽にしても立石にしても十条にしても野毛にしても、基本は日本の明治以来、あるいは高度経済成長時代の産業を支えた人々の暮らしによって成立した街であり、その歴史が消えてしまう前の蝋燭の炎の燃え盛りなのでは、と思っています。だから、味だけでは語れなくてその街の成立や、そこに住む人のライフスタイルとともあるはずです。第三次産業が第二次産業の付随だった日本と第三次産業が産業の中心に来ちゃった日本で、この本にある飲食店がどれだけ持続出来るか?どれも基本、個人経営だし…昭和の味のレッドデータブックとして、歴史遺産としての飲食店のフィールドワークとして、満喫させてもらいました。と、同時になんか急に焦って来て、第一章開いた日から3日で4食町中華チャーハン食ってます。

  • 下町をはじめ東京の街角で出会える「裏町メシ屋」の探訪記。東京に特に土地勘もないので、淡々と読んでいっただけだった。土地勘のある人は楽しいと思います

  • 町の生活に根ざした文化の痕跡を路地裏から見て、そこにある店で食事をすると、単なる観光では味わえない、その土地ならではの空気を感じることができる。そんな空気を味わいに、東京とその近郊へ、明治から現在までの変遷を辿りながら、町の裏側とそこに根ざしたメシ屋を巡る探訪記。

    食べ物だけではないのが面白い。

  • <目次>
    第1章  板橋しっとりチャーハン(板橋から見れば東京大衆食の近現代史がわかる⁉)
    第2章  明治からのレンガを追う(銀座・日本橋・神田、路地裏の穴場老舗が見えてくる)
    第3章  関東大震災からの復興(上野東側の裏路地に見る和洋定食・男メシ紀行)
    第4章  多摩湖から玉川上水を辿る(近代水道の発展から、郊外の地グルメに会う)
    第5章  戦争への足音が響いた町(板橋から北区へと広がった軍用地は今⁉)
    第6章  戦中から戦後へ(空襲からドヤ、チョンの間と経た横浜ストーリー)
    第7章  赤線のあった頃(吉原・向島・鳩の街・玉ノ井ラビリンス)
    第8章  物流が町を変える(貨物線から臨海部へ、葛飾・江東・品川の旅)
    第9章  東京の拡張・郊外の変革(モータリゼーションが起こしたロードサイド文化、足立)

    <内容>
    「マツコの知らない世界」にも出たらしい著者の本。「マツコ~」では、”板橋しっとりチャーハン”と大衆食堂で出たらしいので、食の本かと思いきや、近現代の都市の負の側面が前に出た本だった。確かに大衆食堂が必ず出てくる。が、そこに至るまでのお話は、明治→関東大震災→上水道の整備→戦争→赤線→戦後の郊外の拡張→クルマ文化、とページが進むようになっている。旅先で読んだのだが、一気読みに近かった。「町中華」の話も多く、ちょっと行きたくなった(しかし、来年からオリンピックの年へと進む中。もしかしたら多くの店が消えているかも…)。

  • 某TV番組における”板橋しっとりチャーハン”の提唱者として知られる著者が、東京各所を対象として、大衆食堂と町の文化の関係性を書き下ろした紀行文。

    板橋、銀座・日本橋・神田、上野、葛飾~品川までの臨海部、足立といった各所で町中華、立ち飲み屋、立ち食いそば、ラーメン、食堂などの膨大な食事のレポートと共に、なぜその場所でそうした食文化が生まれ愛好されたのかという背景がシンプルにまとまる文体は読んでいて飽きず、東京各所の市井の人々の生活を伺い知ることができる。

    特に興味を持ったのは芝浦埠頭近辺の港湾労働者を対象としていた食堂群の数々。近いうちに訪れてみたい。

  • 下町ぶらり旅の記録です。
    ブログのヨタ話かと思いきや、結構しっかり歴史から
    考察しているのと、TVのぶらり旅では絶対に取り上げ
    ないディープな場所も紹介しています。

    そういった内容に著者は一体何者?と思ってしまい
    ほど、マニアを満足させる内容の一冊です。

  • いまいち惹かれなかったのは:
    ①町中華ねえ
    ②描写が淡々としすぎている
    ③メリハリを感じない
    こういう街ガイドにつきものの、いつもウザいと思うようなテンションの高さって意外と大事なんだな、と思い直した。

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