- 光文社 (2021年4月13日発売)
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感想 : 20件
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Amazon.co.jp ・本 (424ページ) / ISBN・EAN: 9784334791827
みんなの感想まとめ
夢を追いかける若者たちの成長を描いた物語は、友情や恋、挫折を通じてそれぞれの道を見つけていく姿を描写しています。ショコラティエを目指す男の子やピアニストを夢見る女の子、そして自分のやりたいことが見つか...
感想・レビュー・書評
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小学校で知り合った二人
聖太郎と光博
その二人の成長物語でした
二人の住む世界の差が序盤から気になりながら
話は進み仲良くやってた感じ
中学、高校、大学、社会人と進んで行き・・・
それぞれの話が交互に語られ、その中で
凜々花の存在も二人の間でどうなるのかとか
大地震や留学なども語られそれなりに楽しめました詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
チョコレートが食べたい。
と、読後必ず読者は思うだろうと思われる小説。笑
聖太郎、光博、凜々花。
それぞれがそれぞれの道で悩んで、やがて答えを見つけて行く。そんなストーリー。
思わず自分の学生時代と比べてしまった。
本当に幼かったなぁ。。と。。
この3人のように悩んだりしなかったなぁ。
私は取り立ててずば抜けた才能もなく、好きな物もなく、人生に悩んだりもせず、誰かと比べて落ち込む事はあるけど、だからって、なにくそ!とか奮い立つこともなく。。。
本当、何もない学生時代、人生で。。
でも、今もし戻れるなら、絶対今の人生は歩みたくない。なんて思うのは、今の人生を後悔してるのか?な?
なんていろいろ考えてしまいました。
個人的に好きなシーンは、光博君がティファニーのオープンハートを欲しがってる彼女に、タツノオトシゴモチーフのチョコをあげるとこ。
もちろん、彼女激怒→ジ・エンドとなるのですが。
私だったら。。。やっぱりがっかりするだろうな。笑
なんだろ?女の子って十代って、まだまだ子供で、相手の気持ちまで考えられないのですよね。。
光博君にはちゃんとその良さを分かってくれる凜々花ちゃんが一番だよ。
これ、続きあるのかな?
文中に出てきた神庭柊人も気になる。
どこかでいつか出てきそう。。
光博君のライバルとして。なんて。
とにかく今は(零時過ぎ)チョコレートが食べたいのだ。。。
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題名に惹かれて、手に取った。
父親を事故で亡くし、クリスチャンの母と二人暮らしの聖太郎。大宮製菓の御曹司の光博、ピアニストを目指す凛々花。
小学生の3人が出会い、自分の夢に向かって、挫折したり、挑戦しながら、大人になっていく。神戸が舞台の話。
優しい雰囲気でサクサクと読みやすかった。
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2人の少年が切磋琢磨してお菓子職人目指す話かと思ったら違った。
もっと人間らしい感情を煮詰めて大人になっていく…勢いよく読み終わった後に振り返ってしみじみと噛み締めてしまう深いお話だった。
読んでいて楽しいのは聖太郎のスポンジのように吸収する製菓職人ライフなんだけど、共感するのは光博の周りからの期待に応えられず自堕落になっていく落ちぶれっぷりだった…。
自分は何も才能を持たない者だからと動き出すことが出来ずに燻っていた光博だけど、免許をとったり工場の仕事を手伝ったりと小さな一歩一歩を積み重ね、視野を広げる事で今までの自分の「思い込み」に気づく事が出来た。その過程が大人になっていく事なんだなと改めて認識した。
子供の頃から長年続けて来た「思い込み」ってもはや呪いみたいなものなので、何がきっかけで解けるのかは本人次第。
あんなにウジウジ悩んで動き出せなかったのにきっかけ一つでぽんと動いちゃったりと軽い感じもリアルに描かれていると感じた。
2人の右肩上がり間違いなしの今後がめちゃくちゃ見たいけど蛇足なんだろうなぁ〜。
しかし何よりチョコレートやお菓子の食レポ描写が美味しそうすぎて飯テロだった。 -
まんまと時間と年代の罠に掛かってしまった。同じ時期を同じ年齢層で過ごしたからか、より一層感じるものがあり、クライマックス近くには涙が出てしまった。あの4つのショコラを味わってみたい。
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私自身チョコレートが大好きで、
題名、パッケージに惹かれ購入を決めました。
一見甘いだけに思えるチョコレートのようなお話ではなく、
少年たちの甘い恋愛や青春の中にも、
苦く深く、それぞれの葛藤や嫉妬などが描かれています。
そういった意味ではチョコレートそのもののよう。
甘い中にも苦さもあり深みもある。
あの艶や口どけを出すには計り知れない努力と時間と手間がかかる、それが分かるこそ食べる時の幸福感といったらもう。
読めば読むほど、
みっちゃんにしっかりしろ!と喝をいれたくなりました。が、それは私自信にも似た覚えがあるからかなぁと。
人間生きていれば誰しもが抱く嫉妬心や劣等感。
そういうドロッとした感情も正直にかかれてあり、
逆にそう思っていいんだと自分に言い聞かせることもできました。 -
子供の頃にチョコレートをきっかけに親しくなった男の子たちの、成長と青春、そしてやはりチョコレートをきっかけにした再会のお話
父親を事故で亡くした母子家庭の聖太郎は、製菓会社の御曹司のクラスメイト光博の誕生日会に招待され、そこで目にしたチョコレートファウンテンに魅せられた事をきっかけに光博との友情を深める
お菓子作りに没頭した小学生時代、立場の違いによって疎遠になる中学以降、それぞれの道を進もうとする二人の物語
中学のときに登場する凜々花のあたりからどろどろした恋愛的な話になるのかと思いきや、青春のスパイス程度
まぁ、凜々花もピアノ第一な生き方ですからねぇ
才能というものを改めて考えさせられる
才能とは生まれ持ったものなのか、継続する力なのか、感性なのか、体験なのか
光博にとっては凜々花や聖太郎に対するコンプレックスがあるけど
そんな凜々花ですら成長するにつれて自分の表現力の限界を感じる
だけど、光博は音を聞き分ける能力はあって、それが凜々花のような高みを目指している人たちの原動力でもあったりね
分野は違えど、聖太郎のようにひたむきに自分の道を突き進める事が何よりの才能なんじゃないかと思うよ
立場が違えば、お互いの環境を羨んだりしてしまうけど、他の人にはわからない劣等感をそれぞれ感じている構図が、青春はキラキラしているものだけではない事が描かれていてよい
ラストのところは、それぞれ自分の持つものを補う感じになっているのがなおさら良い
光博の才能というか、能力は何なんんだろうね?
「本質が見えている。そして、本質しか見えていない」という表現や、凜々花が指摘しているように音の聞き分け、聖太郎のショコラを食べたときの分析等々、何という名称は付けられないけど、物事の本質や違いを理解できる能力なのかね?
凜々花の努力に関してはわかるが、それでも神庭には敵わないという現実
宗教、体験かと思っていたものの、恋愛をしてみても、震災を体験したときに悲愴を弾いても音が変わらないというのは、やはり才能とは何か決定的なものがあるようにも思える
物語の構成として、読み始めたときは二人が大人になってからの話がメインになるのだろうと思っていたけれど、実際は後半は結構な駆け足で、しかも終わり方がアレなものだから、一応きれいに終わってはいるものの物足りなさを感じる
作者のあとがきで、それが子供と大人の時間間隔の違いの演出という事を知り、その企みは見事成功していると感じる
ただ、やはりこの二人のこの後も読みたいなぁ
ま、書かないでしょうけどね
震災の部分は読んでいて結構辛かった
リアルに当時は対岸の火事のような認識だったし、東日本大震災も直接被災したわけでもない
だけど、過去にこんな地震があり、実際にこんな体験をした人がいると思うと、どうしてもそわそわとした表現しにくい想いが自分の中で蠢いてしまう
未だに震災の話を読むのは苦手なんだと改めて気づいた
あと、あとがきで「初恋料理教室」にも言及されていた
前に読んだことあるはずなのに、ほとんど忘れてるなぁ…… -
物質的に満たされてても、心はなかなか満たされないことを改めて感じた。聖太郎の母のように、どこか組織に所属することは居場所を見つける事であって、複数の所属を持つと心が安定しやすいのかもと思った。、
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才能も環境も、全てが満たされることはないし、それぞれで良さもあり、つらさもある。それでも、前に進むことは、いつからだって始められる。
登場人物たちの深まりが足りないと言われるかもしれないけど、私たちの大多数は、底の底まで落ちずに、なんとか前に進んでいると思う。だから、同時代を過ごしているこの小説、私は好きだなと思った。
著者プロフィール
藤野恵美の作品
