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  • Amazon.co.jp ・本 (568ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784334792084

感想・レビュー・書評

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  • 異形コレクションシリーズ51冊目。
    今回のテーマは「秘密」。

    「インシデント」黒澤いづみ
    当人にはめちゃくちゃホラー。

    「胃袋のなか」最東対地
    留守録だけで進んでいくのが面白い。

    「世界はおまえのもの」平山夢明
    なんか好き。

  • 今回は、全体的にレベル高し。「生簀の女王」だけは、ちょっと理解出来なかった。

  • やはり澤村伊智、セリフに音声が当てはまったぜ

  • 平山夢明さんの「世界はお前のもの」が特に好き

  • 自分の境遇と似ていることもあり、没入感高めでゾクッとさせてもらったのは黒澤いづみ「インシデント」。死の恐怖を描いた斜線堂有紀「死して屍知る者無し」は良い感じに価値観を揺さぶってくれる。小中千昭「モントークの追憶」は90年代のオカルトブームから現代の陰謀論が地続きなんだと思えてゾクゾクした。個人的に最もおもしろかったのが平山夢明「世界はおまえのもの」。読者を馬鹿にしたような登場人物の名前や、掲載して大丈夫か心配になるような暴言の数々。しかし物語の構成は見事で、読後感もすっきり。

  • 織守きょうや「壁の中」
    壁の中にはやっぱり死体があるべき
    小説家の元に自身の作品のキャラクターが訪ねてくる、という設定は定番だけどやっぱり好きだな

    坂入慎一「私の座敷童子」
    これすごい面白かった
    座敷童子を飼っている家の話

    黒澤いづみ「インシデント」
    新型ウイルスが蔓延した世界の話
    コロナっぽいけどぜんぜん違って普通にホラー
    リモートワーク中にウェブカメラで相手の変異を見てしまうっていうのがいいな

    斜線堂有紀「死して屍知る者無し」
    人間は望んだ動物に転化する、と聞かされていたが…という話
    面白かった

    最東対地「胃袋のなか」
    拝み屋さんめっちゃ強くて好き、白石くんの映画に出てきそう

    飛鳥部勝則「乳房と墓――綺説《顔のない死体》」
    蟹味噌が好物だからって脚を捨てるなんてとんでもない!

    中井紀夫「明日への血脈」
    フリーセックスみたいな話

    井上雅彦「夏の吹雪」
    情景が好きだな、車箪笥や猫脚箪笥にまたがって戦うとか、スノードームとか、サーカスとか

    櫛木理宇「蜜のあわれ」
    これすごい好き、レストランで食事をしながら会話で事の真相に迫っていく感じ
    設定がSFで面白かった、食事の描写もとても良い

    嶺里俊介「霧の橋」
    霧の中を進んでいくと別の世界へいってしまう、っていうの好き

    澤村伊智「やまねこ または怪談という名の作り話」
    タイトルの「やまねこ」は漢字
    薄気味悪い話だな~って思って読んでたらえ!?ってなる、笑った

    山田正紀「嘘はひとりに三つまで。」
    タイトルすごい好きだな、カウンセラーが患者ひとりに対して三つまで嘘をついていいってとこからきてる
    話は死んだ男の真相に迫ってく系

    雀野日名子「生簀の女王」
    たこさんつよい

    皆川博子「風よ 吹くなら」
    よくわからん、詩みたい

    小中千昭「モントークの追憶」
    コロナと陰謀論の話

    平山夢明「世界はおまえのもの」
    幸せにしたい人間の名前を書くと大金が入る本を手に入れた男の話
    めっちゃ好き、最後にタイトルが回収されるのも良い

  • 面白かった!

  • 今回の<秘密>というテーマ。上掲の編集序文にもある通り<秘密>とは怪奇幻想でも推理小説でもそれが一つの肝となる。正確にいえば事件によって“謎”が提示され、それが徐々に明かされていく過程で<秘密>の存在が立ち上がり、さらにそれが明らかになることによって読者の感情を揺さぶる―衝撃、感動、涙、あるいは怒りetc……というのが定型だろう。

    ……その一方で、現実の世界においては<秘密>は往々にして「知らない方がよかった事」でもあるようで。

    あくまで個人的印象だが、<秘密>というテーマからしてミステリ寄り、あるいは幻想系やファンタジックな作品が多いのかなという予想に反し、モダンホラーの味わいを感じるような作品が多かったようで、その辺りも嬉しかった。

    詳しくはこちらに。
    https://rene-tennis.blog.ss-blog.jp/2021-11-30

  • 今回のテーマは秘密ですが、ホラーやミステリーはそもそも秘密や謎があってのものなので、さまざまな短編が集まった感じでした。ところで、複数作者の短篇集ってなかなか電子化されないような気がします。いろいろ難しいのでしょうか。

  • 異形コレクション、今回のテーマは「秘密」。広大にして深遠なテーマなので、バリエーションに期待できます。そもそも怪奇幻想のジャンルには必ずと言っていいほど「秘密」が隠されていそうですよね。
    お気に入りは澤村伊智「貍 または怪談という名の作り話」。これ、なかなか気づけませんでしたが。気づいたとたん恐怖は笑いになり、しかしやっぱりとんでもない恐怖に陥ることになります。よりにもよってあれを怪談にしてしまうだなんて……なんと恐ろしいことを。
    一番恐ろしいかもしれない作品は斜線堂有紀「死して屍知る者無し」。人間は死後動物に転化するというコミュニティを描いた物語。一見ファンタジックに思えつつ、この恐怖はあまりに現実的で恐ろしいです。しかも普通ならそうでもないのだけれど、その世界でこその「常識」があったゆえに、それが崩れ去ることの恐ろしさといったら!
    井上雅彦「夏の吹雪」もなんとも素敵な作品。恐怖よりも美しさがひたすらに印象的です。

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