熟れた月 (光文社文庫)

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  • 光文社 (2022年1月12日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (344ページ) / ISBN・EAN: 9784334792930

作品紹介・あらすじ

がんで余命半年と宣告されたヤミ金業のマキ子。落ちぶれた取り立て屋の乾。陸上部のエース阿久津先輩に憧れる高校生の結。生まれてから車椅子の生活しか知らない身体の不自由な博。それぞれの運命が絡み合ったとき、人生は思いがけない方向へ……。2017年『愚者の毒』で日本推理作家協会賞を受賞した著者が、底辺で生きる人間たちの業と、不思議な縁を描く。

感想・レビュー・書評

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  • 光文社文庫新刊エッセイ|月だけが知っていること|tree
    https://tree-novel.com/works/episode/649d57ba58f5e07a0c8df5f21ff3caa8.html

    『熟れた月』刊行記念インタビュー 宇佐美まこと | インタビュー | Book Bang -ブックバン-(「小説宝石」2018年3月号)
    https://www.bookbang.jp/review/article/548034

    agoera
    http://agoera.org/

    熟れた月 宇佐美まこと | 光文社文庫 | 光文社
    https://www.kobunsha.com/shelf/book/isbn/9784334792930
    単行本
    https://www.kobunsha.com/shelf/book/isbn/9784334912055

  • 宇佐美まこと『熟れた月』光文社文庫。

    全く救いの無い泥々した物語かと思いながら読み進んだのだが、まさかと思うような展開が待ち受けていた。人生とは近道もあれば、遠回りもあるのだと気付かせてくれるような作品だった。

    弥生という女性が上司を刺殺する衝撃の場面から物語は始まる。

    高校陸上部の阿久津佑太に恋心を抱く高校生の結は佑太の母親から佑太への謎めいた言葉の伝言を頼まれる。そして、冒頭で上司を刺殺した弥生こそ、佑太の母親だったことが明らかになる。何故、彼女は……

    場面は変わり、乳癌が全身に転移し、余命半年と宣告された闇金業を営む宮坂マキ子とマキ子に雇われる元銀行員の取り立て屋の乾の物語が描かれる。宮坂マキ子の波乱の人生と借金から身を持ち崩し、深い泥沼から這い上がれないままの乾の惨めな人生。

    やがて、乾の過去は明らかになると物語は一変する。まさか、そういうことだったのかと驚愕。マキ子が公園で知り合った車椅子の鈴木博という男。そして、狂言廻しのような柏木リョウの存在。『ウーピーパーピーの木の下に埋めた……』。次々と歯車が噛み合うかのように全てが繋がっていく。

    本体価格720円
    ★★★★

  • 闇金ファンタジー⁡
    ⁡⁡
    ⁡ってな事で、宇佐美まことの『熟れた月』⁡
    ⁡⁡
    ⁡内容たっぷりな小説じゃったね
    ⁡⁡
    ⁡サスペンス、恋愛、闇金、ミステリー……うん、色んな話でグチャグチャのチャンプルーみたいな内容じゃったけど、終盤にかけて交わりあってまとまった料理に完成した様な…そんな感じかな
    ⁡⁡
    愛人文庫のくまちゃんの好きそうなウシジマくんみたいな内容じゃったりで、1冊で色んな本を読んだ様な感覚かな
    ⁡⁡
    ⁡続編あってもオモロそうじゃね
    ⁡⁡
    ⁡2022年56冊目

  • 面白くありませんでした。取ってつけたようなエンディングも予想どおりで、前半の不快さが消えることはありませんでした。凝った作りなのでしょうが残念ながら私には合いませんでした。この著者はもう終了します。

  • 購入済み
    2022.02.01.読了。
    宇佐美作品は本当にいい!好きな作家さんベスト5に確実に入ります!
    本作も文庫化されてすぐ購入。

    出だし50ページ位までで駄作の予感が。。。
    なんかやだぁ。起承転結の起が手抜きかぁ?イヤイヤ、そんなわけない。だって宇佐美まことだよ!っと自分に言い聞かせて読み進める。
    さすが宇佐美氏そこから、グゥーんとあげていきます!
    ただkenの件(くだん)と柏木リョウの件(くだん)はなにか薄っぺらい印象が否めないなぁ。SFチックな小細工は使って欲しくないし。

    いつも巻頭から引き込んでくれる宇佐美作品。文章も読みやすく、ぞっとするような心理描写やどんでん返しもあり、本当に楽しんで読ませてもらってるんだけど、
    本作はわたし史上最下位かも。。。
    祐介の野田に対する気持ちの吐露はだれもが理解できる心理だと思うし、だからこそ背中がソワソワするようなスリルが味わえた。
    でもな、やっぱり少し手抜き感があるなー。

  • 最近ハマっている作家さん。
    今作は中旬まで,登場人物の全員が不幸になっていくストーリーでしんどくなっていきます。が、中盤を抜けると,それぞれの登場人物同士の繋がりが出てきて,続きが気になり,一気に読んでしまいました。
    派手な動きはないですが,昔の出来事を思い出しなが,昔の謎を解いていく作品です。
    最後は,ファンタジックなハッピーエンドほっこりしました。こういう作品もいいなーとホッとしました。

  • 読み進めるごとに『あ〜そこで繋がる?』という意外性が面白かった。

    普通に生活してたら交わらなかった人生が、ある一点で交わり、そこから互いの人生に変化が起こる

    自分がやるべきことに気づいたり、自分の人生に向き合ったり…

    登場人物にはみな、いろいろと背負うものがあるけれど、どの人物も最後はしっかり前を向いて進んでいくようなストーリー展開で読後感はよかったです。

  • なんだかんだでハッピーエンドがいい。フィクションくらい最後に救いがないと
    無関係っぽい人たちが最後に繋がる快感
    感想はホント人それぞれなんだなあ。個人的には宇佐美作品でも上位に入ります。大好きな作品です。

  • がんで余命半年と宣告されたヤミ金業のマキ子。
    落ちぶれた取り立て屋の乾。
    陸上部のエース阿久津先輩に憧れる高校生の結。
    生まれてから車椅子の生活しか知らない身体の不自由な博。
    いったいどこで彼らが結びつくのかと思いながら読んだけれど、第五章で話が急展開を迎える。

    最近"人と人とのつながり"を主としたものを読む機会が多いので、絶対に思いがけない人物でつながるものと覚悟していたのに…それでも予想外だった。

    「世界はつながっているんだ。時とか空間とか。それから人と人も」
    「世界は輪っかのようにつながっているのだ、という気がした。一度も会ったことのない人と人も、実は深い関係があり、昔起こった些細な出来事が、今日の出来事を引き起こす、というようなことが。」

    風が吹けば桶屋が儲かる…じゃないけど、全然関係のないようなことでも実は影響を受けているということが、意外と世の中にはあるのかもしれない。パッと見では分からないし、私達も無意識の範囲内だから気づいていないだけで。

    ラストは少しばかり明るい。けれど、マイナスがゼロになっただけである。
    "ウーピーパーピーの木の下に埋めた。そこに埋めたら、何もかもなかったことになる。初めっからやり直せる。すべてはうまくいく"。そう、何もかもなかったことになって、初めっからやり直せるだけなのだ。
    そこから自分を変えるかどうかは、自分にかかっている。

  • 冒頭で殺人を犯してしまう母親、陸上部の先輩に憧れる高校生、余命宣告されたヤミ金業の女、取り立て屋の男、身体不自由で車椅子生活の男…年齢も住む世界もバラバラな彼ら一人一人の人生を追って最後まで読み終えると、その重みと巡り巡る縁から生まれる奇跡に言葉を失い、ほぉ~っという深いため息しか出ない。
    漠然としたあらすじにあまり期待せず読み始めたが、完成された結末は心を熱く揺らすコクある味わい。
    リョウの存在には少し戸惑ったけど、彼が登場する度に殺伐した俗世の空気が優しくなる気がした。この役目は彼しかできないのだろう。

  • バラバラの話しが最後に繋がって感動した。金に纏わる再生のストーリーで最初は登場人物が最悪な展開で苦しくなったが、それぞれの運命が絡み合い人生大きく変わっていく。

  • なんとも…中盤から怒濤の伏線回収というか、人と人との繋がりが一気にクリアになっていくんだけど、そこまでが、というかそこからも漂うなんとも言えない重い背景。この作家さんのほの暗い感じが好きなんだけど、これはまたリアルすぎてちょっとしんどくなってしまった。

  • 「世界は輪っかのように繋がっているのだ、一度も会ったことのない人と人も、実は深い関係があり、昔起こった些細な出来事が、今日の出来事を引き起こす、ということが。」
    秩序は巡るがメインテーマ。

    最後には、おまじないのような言葉は、ちゃんと伝えられるのだろうな、と、思いながら読んだけど、確かに巡り巡ったなぁ。

    私は、宇佐美まことさんの本は、読むべき時に手に取っている気がする。 
    これも、秩序は巡る、なのかなぁ。

    この本を読んで色んなことを言われた気がした。

    お金に翻弄される人達ばかり出て来るけれど、博(ken)は言う、お金はただの道具でその道具を使いこなせるかどうかで人生は決まる。と。
    人間、死ぬまでは生きてる。
    変わりたいと思ったら、死ぬ間際でも変われる。と。

    終盤に出てくる金子みすゞの詩がステキにマッチしている。

    素晴らしいお話でした!

  • うーん、一気読みしたけど、ちょっと雑な感じもしました。

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著者プロフィール

(うさみ・まこと)1957年、愛媛県生まれ。2007年、『るんびにの子供』でデビュー。2017年に『愚者の毒』で第70回日本推理作家協会賞〈長編及び連作短編集部門〉を受賞。2020年、『ボニン浄土』で第23回大藪春彦賞候補に、『展望塔のラプンツェル』で第33回山本周五郎賞候補に選ばれる。2021年『黒鳥の湖』がWOWOWでテレビドラマ化。著書には他に『熟れた月』『骨を弔う』『羊は安らかに草を食み』『子供は怖い夢を見る』『月の光の届く距離』『夢伝い』『ドラゴンズ・タン』などがある。

「2023年 『逆転のバラッド』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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