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Amazon.co.jp ・本 (376ページ) / ISBN・EAN: 9784334794620
感想・レビュー・書評
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江戸は深川の縁切り寺・慶光寺の御用宿を舞台にした「隅田川御用帳」、窓際同心の活躍を描いた「橋廻り同心・平七郎控」、女性医師を主人公に据えた「藍染袴お匙帖」、失踪した妻を探すために江戸へ出てきた青柳新八郎の活躍を描いた「浄瑠璃長屋春秋記」。人気時代作家・藤原緋沙子の代表シリーズから、それぞれ一篇を収録したものです。
【裁きの宿ー隅田川御用帳】
築山藩の勘定組頭の息子で、神田の伊沢道場で師範代をつとめていたが、藩が潰れて浪人となった塙十四郎は、元老中首座・松平定信を助けたことをきっかけに、縁切り寺「慶光寺」の御用宿「橘屋」に雇われる。十四郎と橘家の女将・お登勢たちが奔走して、闇で金貸しをしていた大黒屋の悪事を暴く。隅田川御用帳の最初の物語です。
【桜散るー橋廻り同心・平七郎控】
黒鷹と呼ばれた凄腕の定廻り同心であったが、与力・一色弥一郎のせいで手下を死なせた立花平七郎は、その責任を一心に負って閑職の定橋掛に左遷される。定橋掛とは、江戸にかかる橋のうち奉行所が管理する125の橋の管理をする同心です。読売屋「一文字屋」おこうが、いい味を出しています。おこうが、平七郎を叱る啖呵が気持ちいいです。橋廻り同心・平七郎控の最初の物語です。
【別れ烏ー藍染袴お匙帖】
長崎に留学してシーボルトの教えを乞い、江戸へ戻ってきた医師・桂千鶴は、行動力があり、頭脳明晰です。脇役として、のろまな南町奉行所の定中役・浦島亀之助の組み合わせが面白い物語です。定中役とは、確かたるお役目があるわけでなく、他の部署が手が足りない時に臨時に補佐する同心です。千鶴の協力のもと亀之助が、盗賊を捕らえる物語に、遠く離れていた母子の話が涙を誘います。藍染袴お匙帖の二冊目の二話です。
【盗まれた亀ー浄瑠璃長屋春秋記】
陸奥国平山藩の納戸役であった青柳新八郎は、三年前に失踪した妻を探すために、弟に家督を譲り江戸へ出てきて浄瑠璃長屋の住人となった。新八郎は、浪人・八雲多聞の紹介で用心棒の仕事を請け負うことに。そして初仕事は評判の占い師おれんの用心棒。占いに欠かせない亀のお吉が盗まれ、さらには脅迫文が届いた。新八郎が、犯人を捕まえてみると…。浄瑠璃長屋春秋記の最初の物語です。
【読後】
図書館から借りてきた本は、予約が付いているものについては早く読むようにしています。この本についても15件の予約が入っています。予約が入っていないものについては、ついつい後に回してしまい二週間の予約期限が来て、延長して四週間になって、それでも読み切れなくて返却するか、再度借りてくるかしています。四っのシリーズは、全部が読んだ本でした。なぜか読むのに時間がかかってしまいました。
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江戸のかほり 藤原緋沙子傑作選《文庫本》
2022.12発行。字の大きさは…中。2023.02.07~09読了。★★★☆☆
裁きの宿、桜散る、別れ烏、盗まれた亀、の短編4話
図書館から借りて来る2023.02.03
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裁きの宿:2016年6月光文社文庫雁の宿隅田川御用帳(一)、桜散る:2004年06月祥伝社文庫恋椿橋周り同心・平七郎控(一)、別れ烏:2005年8月双葉文庫雁渡し藍染袴お匙帖(二)、盗まれた亀:2020年2月小学館文庫照り柿浄瑠璃長屋春秋記(一)、の4つの短編を2022年12月光文社時代小説文庫から刊行。著者あとがきによればデビュー20年だそうで、そういう意味でも、文庫書き下ろしの傑作ダイジェスト(と言っても各シリーズからの単純抜き出しだが)というのはタイムリーな企画で、元の作品の素性が良く、立派な読み本になつたのは嬉しい。未読の浄瑠璃長屋春秋記を読み進めようと思う。
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藤沢周平のような展開になるのが好き。橋回り同心の続きが読みたい。後書きも面白かった。
著者プロフィール
藤原緋沙子の作品
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