しんきらり (光文社文庫)

  • 光文社 (2023年4月12日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (360ページ) / ISBN・EAN: 9784334795207

みんなの感想まとめ

家庭の中での女性の視点を通じて、1980年代初期のリアルな日常が描かれています。主人公の夫婦の関係や、専業主婦から個人事業主へと変わっていく過程は、女性の社会進出や家庭内の葛藤を映し出し、現代の読者に...

感想・レビュー・書評

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  • なにげなく手にとり中をパラリと眺めたらすぐにレジに直行。ワクワクの予感しかなかった!
    すぐに呼んでみたら絵のタッチや心情がうまく表現されている。
    たまに本に呼ばれる瞬間があるけど今回はまさに呼ばれました。
    いつも同じ本を無意識に手にとり安心してしまう。新たな出会う瞬間を大切にして今までに味わったことのない本を読むことでさらに本の奥深さを味わえる。
    やはり本屋へは足をはこばないといけないね。

    これからも新たな出会いを信じて〜


    ぜひ〜

  • 今から40年以上前の作品ということは、主人公の夫婦は小中学校(もしかすると高校・大学?)に通う孫がいる世代、夫婦の子ども達は子育て世代以上ということになる。
    専業主婦がパートに出、やがて個人事業主の卵になっていくストーリーはその後の女性の社会進出と軌を一にしていて、80年代の母親の、「リアルと理想とモヤモヤ」が見事に描かれていると言えるだろう。
    著者自身確信が持てていなさそうな生き方や子育ての迷い、同じ母親同士の中での微妙なズレ等が丁寧に描かれており、解説子が「スカッとはしない」と表現する夫婦関係を含めて「今のフェミニズム」とは一定の乖離があるように思う。本作には人生を「スカッと」割り切れないものと描く視点があり、個人的にはそこに深く共感する。

  • もはや文学。1980年代初期のある家庭を、妻の視点から描かれる。現代よりもずっと女性の立場が弱そうに見える。しかし、「わたし」は言葉にして夫に問いかける。あなたの何が気に食わないのか。現代でも十分に通じる家庭の不穏をしっかりと感じ取れる名作だ。
    それにしても、どこにでもある家庭の日々の一瞬を切り取ることがうますぎる。
    家庭のある女性は共感、そして男性が読むと身をつまされる思いになる。

    …漫画なのに、なんでこんなにも文学を感じるのか。

  • すごいものを読んだ

    この本は80年代の初刷の本だけど、時代を感じない。
    子供のいる夫婦生活のリアルを描く作品だが、令和の今読んで、時代を感じないこと自体が本来おかしいとも思う。
    それはこれだけ社会が代わりイノベーションもおき、男女の働き方や価値観も変わってきたと言われているにも関わらず、結局夫婦・家族という単位でみればなにもアップデートされてない、とも言えるのではないかと思うから。

    この本はあくまで妻目線で、セリフのほかに心情を吐露する箇所がたくさんるのだが、その思いがなんとも核心を得ていたり、あまりにも女性の心情としてリアルで、やるせない気持ちにさせられる。

    この本の妻から夫の愚痴は留まるところがない。じゃあ極悪非道の旦那かといわれればそんなこともはない。家族愛としての愛、妻への気持ち、これも随所に感じるところはある。ただ、(昭和という時代もあるが、)扱いがひどいなーと感じたり、配慮やデリカシーのなさ、相手への関心がないように見える。


    私は男なので、女性(妻)の気持ちの機微を汲み取れるよう、この本から学ぶ姿勢で読んだ。

    妻への接し方も見直したいと思ったし、子供が大きくなる前に読めて本当に良かったと心底思う。

  • 良い意味で漫画を読んだって感覚がない。
    独身の私は、このお母さんかっこいい、憧れると感じた。
    「わたしは自由だったんだ」
    自由なのを忘れてしまうこともたまにあるけど、気づけたときの体の内側から漲ってくるパワーってすんごいんだよな。

    それぞれのライフステージで感じ方が変わるんだろな

  • たまたま手に取ったらマンガだったけれどシュールなタッチのイラストにも惹かれ購入。そして著者は既に亡くなっていてこちらは新装版だという。マンガは読まなくなって久しいけれどこういうのはサクッと読めて息抜きになる。内容はやはり時代を感じるけれど子育てをしていく中での母親の葛藤が経験者としても共感するものがある。その時代の典型の家族が垣間見れる物語は子育て経験者には既に懐かしく思いながら読める作品だろう。

  • 私自身は子供を産んだことも、これからも産む予定はないものの、この作品に登場する専業主婦のちはるさんの言葉や行為の数々にドキッとした。「イクメン」という言葉を作らなければいけないほど家庭内分業を強いる日本。掻かれたのはずいぶん前のはずなのにちはるさんが夫に持つ気持ちに共感。3人目をつくるかどうかの夫婦の会話の中で「若い時分にワケ分かんなくて産んで育てるものだものね】というちはるさんの言葉。なぜ、ちはるさんの夫は子供のしつけについて一方的に母の方に責任を求めるのか。
    いまだ、ままあることな気もするのだが。

  • 感想
    いつか無くなってしまうかもしれない。だからこそ忙しい毎日の中でも大切にしたい。帰ってくる子供を迎える。そんな瞬間を心に留めて。

  • やった!復刊。

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著者プロフィール

漫画家・エッセイスト・詩人。
東京都世田谷区に生まれる。1969年『COM』5月号にてデビュー。
『com』廃刊後は『ガロ』にその後は発表の場を移す。
結婚育児による休筆ののち1978年に復帰。作品の数々は、女性漫画と称され、その後の女性たちに大きな影響を与えた。
漫画、詩、エッセイの多方面で活躍。『しんきらり』『性悪猫』『ゆらりうす色』『空に落ちる』『しあわせつぶて』
『樹のうえで猫が見ている』『愛のかたち』ほか作品多数。2009年5月没。

「2021年 『ねこのふしぎ話』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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