酔(ゑ)ひもせず 其角(きかく)と一蝶(いっちょう)

著者 :
  • 光文社
3.26
  • (3)
  • (15)
  • (39)
  • (3)
  • (1)
本棚登録 : 146
感想 : 25
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (287ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784334910198

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 二人の掛け合いが心地よい。

  • 屏風に描かれた犬が動くところを見た遊女が次々と姿を消す。その謎を解こうと奔走する俳諧師其角と絵師暁雲。時代ミステリとして二人の役割分担や友情も含めて活躍をハラハラしながらも楽しんで読みました。二人の関係がとてもよかったです。ところが事件の全貌が明らかになった後は、事件以前の過去の話は報告する形で軽くまとめられてしまっていましたし、後の二人についても実在の人物ゆえに忠実になぞっているのか悲しい結末で残念です。そんな思いで読み続けた後のラスト数ページは思いがけずに綺麗で切なくて本当に泣かされてしまいました。

  • カバー絵のせいかBLっぽい雰囲気が濃厚ですが、違います。ブロマンスってヤツ?
    所謂「廓内の事件解決モノ」です。正直言って、別にこのコンビである必然性はあまりありません。暁雲こと一蝶はまだ絵を描きますが、其角はロクに詠みません。蕉門の話も皆無。

    そして大した脈絡もなく、綱吉生母の桂昌院がチョイ悪役。この人、何処でもこんな扱いで、少し気の毒だ。

  • 最初イマイチだな、って思って途中ですが読むのやめようと思ったんだが、他の人の感想みると主人公2人の評判が良いのでもうちょっと読んでみるか、で途中からはスルスル読み進められた作品。
    2人の距離感とか関係がいい。少し悲しいけど人の優しさがあるのが良い。
    でも、続きはなさそうだ。

    2018.12.1

  •  ちょっと期待しすぎたかも。主人公が小さく纏り過ぎ。もっとおおらかで大きい人と思う。

  • 芭蕉一門の俳諧師・其角と、豪放磊落な
    絵師・多賀朝湖(後の英一蝶)は、
    ある夜吉原の太夫に呼び出される。
    近頃「動く屏風の犬」を見た遊女が、
    次々と姿を消している。その謎を解いて
    ほしいというのだが…。

  • 其角と暁雲の関係が凄くツボだった!
    こういう男同士の友情ほんと堪らん!大好物!
    でも、最後の死に別れは辛いなぁ。
    いや悲しい結末も嫌いじゃないけどさ。
    しかし、其角と暁雲のこれからも見てみたかっただけに其角が死んでしまったのは辛い。
    酒がたたったのは仕方ないし、理由もあれだしな。
    桂昌院に刃向かって流罪にされてしまった暁雲がなぁ。
    暁雲は暁雲で何か報いらなければ気が済まなかっただろうし仕方ないのかな…。

    吉原での捕り物はお見事だった。
    しかし、暁雲は本当に勘なのかあれ?
    色々ちゃんと考えての行動にしか思えないんだけども。
    でも頭脳専門なんだよな其角が。
    其角視点でずっと進んでいたから暁雲視点でも読んでみたいなぁ。
    其角視点だったから、其角がどれだけ暁雲のことを認めていて友としてどう思っていたのかが分かったけれど、暁雲の方は其角のことをどう見ていたのか気になるな。

    其角と花房は結局進展しなかったのかなやはり。
    暁雲が流罪にされてしまったことで恋愛どころじゃなかったのかな其角は。
    今回の一件でせっかく花房と距離が縮まりそうだったのにな。
    でも、花房は吉原出る気ないのは結構揺るぎなかったからどちらにせよダメだったのかな。
    そこのところをちょっとでも描いてほしかったな。

    スピンオフがあるからそっちも借りてみよう。

  • 芭蕉の一番弟子と謳われながら、一門に馴染めない俳諧師・其角と、豪放磊落な絵師・多賀朝湖(後の英一蝶)。二人は、不思議と馬が合った。ある夜、吉原の揚屋で太鼓持ちとして宴を盛り上げていた彼らは、二人の太夫に頼みがあると呼び出される。近頃、屏風に描かれた犬が動くところを見た遊女が、次々と姿を消している。その謎を解いてほしいというのだ。女たちを救うため、二人は奔走するが…。

全25件中 1 - 10件を表示

著者プロフィール

作家

「2022年 『鯖猫長屋ふしぎ草紙(十) 』 で使われていた紹介文から引用しています。」

田牧大和の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×