- Amazon.co.jp ・本 (254ページ)
- / ISBN・EAN: 9784334910327
感想・レビュー・書評
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メフィスト2012年VOL.1、小説宝石2013年12月号別冊付録、ジャーロ2014年夏51号、2014年秋冬52号、2015年春53号掲載の5編に書下ろし1編を加えた6つの連作短編を2015年6月光文社から刊行。アンソロジーで読んだので、これに行きあたったと思うのだが記憶は曖昧。退職した刑事が、孫にせがまれて昔の事件を話し、孫が解決するというアームチェアディテクティブもの。トリックに無理があるのと、事件が妙に時代がかっているのと、孫の設定が12才と言うのが、気になり、あまり楽しめませんでした。
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読み物としては面白かった。
だが、読後感というのか、これが悪い。
過去の事件を孫に聞かせる、この設定は良かったが…。
真犯人がまんまと逃げ切れている話しかなくて、なんだかなぁ…と思ってしまった。 -
軽いミステリかと思って借りた初読み作家さん。過去の事件を聞いて孫が真相を推理するという流れのせいか、感情移入もできず頭に全然入ってこなかった。本格は苦手だ。眠気を我慢しながら読んでたせいもあると思うので返却する前にまた読んでみるか…。
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元警察官のじいじが、推理小説家になりたい孫に過去の事件を話して聞かせる、小学生安楽椅子探偵短編集。
じいじが語る事件自体はわりと込み入ってて面白いんだけど、話の構成が全話ほぼ同じで残念。それぞれ別の雑誌に掲載されてたからかもしれないけど。 -
六作からなる本格ミステリー連作集です。そこそこ作品としては短いですが、しかしその短い中で本格のガジェットとロジックによる解決それも密度の濃くて良かったです。丁寧でいい作品集でした。
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じいじ、それで良いのか、犯人を野放しで
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元警官の君原が現役時代の事件の話をして,孫の樹来が全く別の推理を示す話が6つ.どの事件もしっくりしない点が残っており,それを樹来が的確に考察するのが素晴らしい.どれも楽しめたが,「ふたりはひとり」が面白い.双子の兄弟と姉妹がからむ話で,男子が欲しい昔の田舎の風習があり,首謀者がうまく立ち回っているのが凄い.「天使の手毬唄」も連続殺人だということが後から分かってくる興味ある展開が楽しめる.
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元刑事のおじいちゃんと12歳の孫の樹来くんのお話。
おじいちゃんと樹来くん一家の関係は、結構今どきの感じだけれど樹来くんがおじいちゃんに懐くことによって、おじいちゃんも段々生き生きしていくのがいい。
元刑事のおじいちゃんが、自分が携わったことのある事件について樹来くんに話し、樹来くんが独自の推理をしていくんだけれど、12歳の小学6年生がここまでの推理力て…とは思う。
当時、一応警察が解決した事件なのに、それを覆すような推理をするから。
まぁフィクションだしね。いいんだけれど。
すでに時効を迎えている事件だから、そこから真相が明らかになって新犯人が捕まることはないけれど、こういう推理や考え方も出来る、ていう展開が何か新しい。
あと、過去の事件の回想だから、現代社会ではもう通用しないトリックとか(携帯電話やパソコンがない時代だから通用したトリックとか)を登場させられる、ていうのが、この世界観(登場人物設定)のいいところですね。
おじいちゃんの回想だから、犯人や被害者などと直接接するシーンが少なくて、そのおかげで淡々と話が進んで行って、読みやすかった。
登場人物の内面を深く掘り下げたい(動機を重視する)人が読んだら、ちょっと物足りないと感じるのかな。