ザ・ブラックカンパニー

著者 :
  • 光文社
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感想 : 26
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  • Amazon.co.jp ・本 (353ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784334910648

感想・レビュー・書評

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  • 職を持たない若者が、ハンバーガーショップの社員になり、店長になっていく過程でブラック企業の恐ろしさを描いた小説。

    人手不足から即採用、即店長!のようないかにもブラック企業のイメージに当てはまるストーリー展開に引き込まれる。

    あまりにも描写や登場人物の心情がリアルなので、著者は経験者?と思ってしまった。

    飲食業界のブラックな惨状を舞台にしているが、ここに書かれていることは誇張し過ぎてもいないし氷山の一角なのだろうと推測できる。

  • すごく面白くて、一気読み!
    江上さん、ブラック企業をここまでわかりやすく描写するとは、流石でした!

    残業代が出ない雇われ店長、バイト切り、時間外込みの月給、イベント時のケーキ、アイスのノルマ買い。。。

    最後は、流石に現実的ではない展開だったけど、コミカルで、痛快な結末!楽しかった。

  • エンタメ作品として、非常にシンプルな構成。何も考えず、脱力して読める軽い作品。然るべき気分とタイミングで読めば、きっとハマる。私は結構好きだった。ブラック企業というものの誇張を含め、これってどこにでも通ずる危険性だと思うし、そもそも「お客様のために!」と円満に終わったあのエンディングの概念でさえ、今では結構ヤバくない?と感じた。今は多分、働いている人も幸せにならないといけない時代なんだと思う。お客様は神様でもいいけど、従業員だって神様なんだってことを学びました。

  • 仕事が決まらないニートながらも母親思いの主人公

    ある日 ハンバーガー店の社長から 
    君みたいな人材がわが社に必要だ
    君だったら 即正社員で採用だ

    社長が乗ってる高級車に魅せられて
    乗り気になった主人公 だがその会社は かなりのブラック??

    おもしろかったです

    ほんとのブラック企業に勤めていたら
    この主人公みたいに なんだかんだいいながらも
    こなしていけないだろうけどね

    この物語の根底には 愛がありました

    会社はブラックだけど この ハンバーガーを愛してる
    だから がんばれる

    そのがんばりが ブラック企業を変えていった

  • 2018_07_31-088

  • 社長が創業の精神を思い出して良かった。
    元ヤンのヤンキーバーガー。
    時事ネタが所々に。
    ホリエモンやハゲタカファンド、ダメよダメダメ。
    新人が数カ月で店長に。立場が人を作るのか、冒頭の情けない主人公とは変わっていた。会社と過労死裁判の板挟み。初めは会社に恩義を感じて同僚に意見していたけれども、裁判を傍聴して何が正しいかを素直に感じた主人公は良かった。
    ネットを活用してうまく行って良かった。フィクションだから。現実はもっと厳しいかもしれない。

  • 江上作品ではめづらしく若干コミカルな感じです。登場人物も個性的で少なく面白かったです。
    次は病巣を読む予定です。

  • 2016.11.28
    江上さんがこんな小説を書くのかと感心しました。従業員が笑顔の会社でないとお客様は来ないわ。

  • ■内容 ※アマゾンから引用

    何もかも上手くいかない俺たち――でも、ここで諦めたら負け犬だ!

    水野剛太、25歳。
    バイト先のコンビニも閉店の憂き目に――。
    ある日、偶然入ったヤンキーバーガーで社長にスカウトされ、有頂天に。
    が、それが悪夢の始まりでもあった。
    超長時間労働で、パワハラは当然……。
    剛太、これからどうする?

  • ドタバタ喜劇の一幕をみているようでとても面白かった。
    ブラック企業というと悲惨な内容に終始するけれど
    どこかそれを面白おかしくユーモラスに描いていて
    登場人物がわかりやすいし、善悪の役割分担もしっかり。なんだか捕り物劇のようで胸がすーっとする思いだった。
    なんとも痛快!

    ヤンキーバーガーというネーミング自体もう面白い。

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著者プロフィール

1954年、兵庫県生まれ。早稲田大学政治経済学部卒業。77年、第一勧業銀行(現・みずほ銀行)入行。人事、広報等を経て、築地支店長時代の2002年に『非情銀行』(新潮社)で作家デビュー。03年、49歳で同行を退職し、執筆生活に入る。その後、日本振興銀行の社長就任、破綻処理など波瀾万丈な50代を過ごす。現在は作家、コメンテーターとしても活躍。著書に『失格社員』(新潮文庫)、『ラストチャンス 再生請負人』(講談社文庫)、『我、弁明せず』『成り上がり』『怪物商人』『翼、ふたたび』(以上、PHP文芸文庫)、『50代の壁』(PHP文庫)など多数。

「2023年 『使える!貞観政要』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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