- Amazon.co.jp ・本 (292ページ)
- / ISBN・EAN: 9784334910839
感想・レビュー・書評
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昔、冒険家として一世を風靡したタチバナコウキとちょっとついていない状況の人たちが出会って再生していく話。
何か行動をすること。
それが、ちょっとついていない状況を変えている気がする。客観的には回りの状況はあまり変わってないように見えるけど、本人たちの気持ちが変わってる。気持ちの持ちようで人生の色も変わるんだと思う。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
なんにもうまくいかない時期ってありますよね。
私はこの2年がまさにそうで、苦しみや寂しさを読書で紛らわせながらなんとか日々を過ごしてきました。
この本では、それぞれの登場人物がついていない時期を人との出会いを通して乗り越えていました。
冒頭のストーリーが良すぎます。
その後の話は立花が不器用ながらに前に進んでいく姿を楽しみました。
人のせいにして諦めるのは簡単ですが、どんな状況でも腐ってしまえば終わりです。
行動を起こせる人にだけ見える未来があると思います。
Sometimes, we struggle that our lives are not going well.
It is important how we deal with such situations.
We don't have to give up all of it. -
かつて人気自然写真家だった立花。
連帯保証人となっていたために多額の借金を返済する事になり、何年もの間実家暮らしをしながら地道に朝夜働いていた。
完済した矢先、母親が入院する病院での知り合いを撮影する事に。
そこから、徐々に夢を思い出し色々な人に出会い、人生をやり直す気持ちが育っていく。
立場のお母さんが言った「今はちょっとついてないだけ」。
これは自分の気持ちが落ちた時に、思い出したい言葉だなぁと思った。
人生は色んなことが起こる。
良い事より悪いことの方が多いかもしれない。
だけど、気持ちが沈んだ時に少しでも前を向けるような魔法の言葉を持ってたら、それだけでも気持ちが楽になる気がする。
ちょっとした嫌ことでも何かあった時に、読み返したくなる本だった。
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相変わらず伊吹さんの小説はよい。読後感もいいし、何を伝えたいかもしっかり伝わってくる。
「彼方の友へ」の前半部分であったような奇妙な展開は今作でもあり、ほどよいスパイスになっていて、それもよかった。 -
タイトルになっている"今はちょっと、ついてないだけ"という言葉がすっごくすっごくいい!
ストーリーと素晴らしくマッチしている。
主役の立花浩樹を始めとする中年の男女達が人生のどん底に陥るが、同じように挫折を味わう者同志が集まり、希望を見いだして再スタートする姿が、同じ年頃にいる自分にとって、凄く励みになり、読んでいるこちらも希望が持てました。また、どん底にいながらも、雰囲気の明るい描写からか、悲壮感は感じられず楽しく読むことができました。
そして、再スタートしようとする登場人物達が、自分の信念を貫いていて、好きなことを見失わない姿が、繰り返しになりますが、励みになり希望が持て、とても印象に残りました。
これからの人生、思うようにいかなかったり、辛いことが続いたりした時には、「今はちょっと、ついてないだけ」と言い聞かせて、自分の未来を信じ希望を持って頑張っていこうという気持ちにさせられた、素晴らしい一冊でした。 -
『今はちょっと、ついてないだけ』
タイトルに惹かれ手に取った
昔大好きだった、キムタクと山口智子のドラマ『ロングバケーション』を思い出した
神様がくれたちょっと長い休暇、同じ考え方だなと
人生なんて、いつもいつも順風満帆にうまくいくはずない
そんな時、焦らず、こんな考え方で、ちょっと一休みできたらいいなと思う
かつて、世界の秘境を旅するTV番組で一躍脚光を浴びた
「ネイチャリング・フォトグラファー」の立花浩樹
長身で筋肉質、物静かでちょっとイケメンの彼の番組でのワンシーンが至る所に回想として出てきて、それがとてもかっこよく、想像力を掻き立てられた
キャスティングするなら誰がいいかな?
といっても、40歳そこそこの男優さんが思い付かない
私的には、向井理なんてどうだろうと思うんだけど
『カヌーが進むにつれ、パドルがつくる鋭利な航跡が船尾から広がっていく。水に描かれた大きなクリスマスツリーのようだ。ゆっくりと空に夜明けの光が満ちていく。やがて水面は朝日を反射して、あたりはまぶしいほどの光に包まれた。そのなかを青年はひたすら彼方をめざして漕いでいく・・・』
その場面が装画にもなっている
私もこの番組見たかった!