ポイズンドーター・ホーリーマザー

著者 :
  • 光文社
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本棚登録 : 2175
レビュー : 304
  • Amazon.co.jp ・本 (245ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784334910945

感想・レビュー・書評

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  • 言葉って本当に要るのだろうか。

    全く言葉が通じない外国の人とか、
    種が違う動物とか植物とかの方が、
    わかり合おうと距離を縮めようと
    気を遣い努力をする。

    近くにいる方が遠い。
    自分の想いも相手の想いも全くかすらないほどに
    見事に交わらない。

    この本の前に読んでいた物語にも
    自分の中のバケモノを見せつけられ
    この物語でも自分のバケモノの肥大化を
    思いっきり見せつけられてます。

    来年の私のテーマが自分の中のバケモノの扱い方
    …なのかも知れませんね。

    悲しいです。みんな違っていいのですが、
    これだけわかり合えないのが人間なのでしょうか。
    やりきれない気持ちでいっぱいです。

  • 私は、あなたの奴隷じゃない!
    母と娘。姉と妹。男と女…。
    人と人の心の裏の裏まで描き出す極上のイヤミス6編の短編集。

    ・マイディアレスト
    ・ベストフレンド
    ・罪深き女
    ・優しい人
    ・ポイズンドーター
    ・ホーリーマザー

    姉と妹。友人同士。男と女。そして母と娘。
    湊さんらしく最初からゾワッとさせられました。
    どのお話も、同じ出来事や同じ人の事も見る人や立場によって、
    こんなにも違って見えてるんだって痛感されられた。

    「ポイズンドーター」…女優の藤吉弓香は、子供の頃から自分を
    思い通りにコントロールしようとする母親に苦しめられてきた。
    友人選び・異性関係・進学から就職まで何から何まで口を出され、
    ストレスから頭痛になる程だった…。
    弓香の独白なので、〝毒〟は娘じゃなくって母親なのではないかって思った。
    「ホーリーマザー」…弓香の親友の理穂や弓香の母の友人でもある
    理穂の姑の視点から描かれてる。
    やはり、同じ出来事や学生時代の思い出も弓香の記憶と違ってる。
    母親の印象も全く違って見えてくる。
    うーん、まるで弓香が勝手な思い込みで真実は全く異なるかのように描かれていましたが、
    確かに弓香のした事は酷いし、他人から見ると浅瀬で大袈裟に溺れている様に見えるけど、
    理穂の行動や言葉には共感出来なかったなぁ。
    マリアの母親の様に、本当にどうしようもない毒母もいると思いますが、
    母親との関係に苦しんで苦しんて苦しみ続けている人がいる。
    それは、他人が苦しみの度合いを測れるものでもないと思う。
    人の悩みは比較できない。
    一人一人全く違う母と娘の関係だと思ってる。
    毒母と感じるかどうかは、娘の受け止め方次第って所もあるんじゃないかなぁ。
    完璧な母親も完璧な娘もいないって思う。

    誰にでもある、思い違いや、すれ違いや、誤解…。
    言葉にしないと伝わらない事って多い。
    立場や見方が違えば何が正しいのかわからなくなってしまう恐ろしさ。
    言葉にして伝える努力をしなきゃいけないって凄く思った。
    少し批判めいたレビューになってしまいましたが、
    人の心の奥の奥までえぐり出して負の感情をこれでもかって描いてる。
    じわっとする心地悪さ。湊さんらしい作品でした。
    ふーっ、やっぱイヤミスは読んでてしんどい…。
    でも、やっぱ湊さん好きなんだなぁ~読まずにいられない( *´艸`)クスクス☆

    • しのさん
      katatsumuruさん★
      コメントありがとうございます (*´ー`*)
      とっても嬉しいです♪
      読んでる本が結構被ってるのは、読み...
      katatsumuruさん★
      コメントありがとうございます (*´ー`*)
      とっても嬉しいです♪
      読んでる本が結構被ってるのは、読みたい本が一緒って事でとっても嬉しいです。
      そうですよね~同じ本を読んでもひとりひとりそれぞれの感想って違ってて、そこがまた面白いですよね。
      また、同じ様な感想を抱いてる方がいるとそれもまた嬉しいという変な感情(笑)
      湊さんの作品は最初の作品に衝撃を受けて以来、読んで嫌な気持ちになる作品も多いのですが読まずにはいられません。
      数少ない読破してる作家さんです。
      やっばり、大好きな作家さんなのですね。
      この本のレビュー楽しみに待ってますね。
      私も変わらず訪問させて頂きます。
      私はレビューを書くのがとっても苦手で上手く纏められなくて恥ずかしいのですが、訪問して読んで下さると、とっても嬉しいです。
      これからも宜しくお願いします
      2016/09/29
    • katatumuruさん
      やっと、この本を読む事ができました。想像していた以上に面白かったです。あまりに面白かったので、惜しんでチビチビ読んでしまいました(^-^;
      ...
      やっと、この本を読む事ができました。想像していた以上に面白かったです。あまりに面白かったので、惜しんでチビチビ読んでしまいました(^-^;
      読み終えてから改めてしのさんのレビューを拝見したら、優しい感想だと感じました。
      人の心の奥にあるものを抉り出すように書かれている作品だからこそ、人の奥にあるものを引き出せる作品だったのかな~と思います。
      2016/11/10
    • しのさん
      こんばんは♪
      いつもコメントありがとうございます。とっても嬉しいです。
      おぉぉぉ~読まれましたね♪
      うんうん、読み終えるのが勿体なくっ...
      こんばんは♪
      いつもコメントありがとうございます。とっても嬉しいです。
      おぉぉぉ~読まれましたね♪
      うんうん、読み終えるのが勿体なくってゆっくり読んでしまう気持ちスッゴク良くわかります(#^^#)
      えーっ、私の感想が優しい感想だと感じて下さったのですね。
      少し非難めいた事も書いてしまったのですか…(;'∀')
      優しい人柄の様に感じて下さってとっても恥ずかしい様な…でも嬉しいです(*'▽')
      2016/11/12
  • 年末の忙しい時にどろっとした小説を読んでみた。
    さすが湊かなえさんの小説。
    間違いないどろっと感。

    姉妹の確執から生まれる嫉妬と殺意「マイディアレスト」
    才能があるものとない者、運を掴むもの掴まない者。そこに流れる嫉妬心「ベストフレンド」
    二階に越してきた息子と母親、一階に住む娘と母親。人はいつも自分が他の人よりも上に立っていると思いたがる…「罪深き女」
    母親から誰にでも優しくすることを教えられたら子供はそうするよね。それが実は我慢の上に成り立っていたとしても…「優しい人」
    母親が毒親かどうかなんて他人にはわからない「ポイズンドーター」
    思春期の娘を守りたいと思う母親の愛情が毒か薬かなんて誰にもわからない。もちろん本人にも「ホーリーマザー」

    言いようのない嫉妬、我慢するうえで成り立つ優しさ、優越感、縛り付けようとする母親の愛情の暴力…
    いや~もしかしたら女性なら誰でもこの小説の主人公の1人に自分の姿を投影しちゃう部分があるのでは…

    そんなことに気が付いた時にじわじわと恐ろしさがにじむ小説。

  • まだ読み途中なのに感想を書いてみるのは初めての試み(笑)

    会社の方から貸して頂いた短編小説。

    【優しい人】
    「世の中は、全体の一パーセントにも満たない優しい人の我慢と犠牲の上において、かろうじて成り立っているのだと思います。そして、これだけは断言できます。あなたは優しい人じゃないーーーーー。でも、それは決して悪いことじゃない。」

    もう、本当にツボ。
    ドツボ。
    優しいって、そういうことなの!?
    少しだけ自分と一致する部分を感じてしまった(^_^;)


    【マイディアレスト 】
    六歳年下の妹を可愛がり、自分には辛くあたる母。

    あの夜のことを私に訊いても
    ーーー蚤取りをしていました。

    面白い!
    妬み、僻み、女の恨み!
    もう何なの!?これ??
    一話目からこれ!
    一日中読んでいたい!!
    仕事辞めて読書に没頭したい!

    本当大好き。このダークな小気味良さ(*^^*)


    そんな気分のまま残り二作はまた明日、、、


    読了!
    最後の二作はあまり自分好みではなかったが、前半はなかなかツボに嵌まって良かった(*^^*)

    女なら分かる気持ちが満載。
    本当に上手だなぁ、ストーリー作るのが。

    面白かった!!満足!!

  • このドロドロした感じが読みたかった(笑)
    願わくば短編でなく長編だとなおよい。
    人間のドロドロした感情というか
    悪い方に考えている、というのが
    ありそうでゾクゾクします。
    皆がこんな風に考えてたら
    世界は戦争ばっかりになるだろうなぁっていう
    嫌な感じ。
    読み物だから楽しめる。
    読みすぎたら毒されそうなので
    ほどほどに読みたいです(笑)

  • 読みやすい長さの、繋がったような別々のような話がいくつか。
    母と娘の関係っておもしろいよね
    やっぱ毒親ってのはいると思うし毒娘(息子)ってのもいると思うわ
    当事者にしか分からないこともあるだろうし、程度もあると思う

  • これは、
    毒母と悩む方が読むべき本の一つ。
    読む事で
    自分の感情や、境遇を整理するの大事だわ。

  • どうして、こんなに人気があるのか分からないくらい、湊かなえが好きではない。
    イヤミスの第一人者なのだろうけど、他にも面白いイヤミスを書く作家さんはたくさんいるし。
    それでも、この作品がドラマ化されると聞いたので、読んでみることに。
    「毒親」と言う言葉は社会的にも問題になっているはずなのに、タイトルにもなっている後半の2編「ポイズンドーター」「ホーリーマザー」を読んでも、何も心に残らない。
    そもそも「毒親」と言うのは、第三者の価値観ではないと思う。もちろん、暴力など目に見えるものもあると思うが、一番は子供の心にどれだけの傷を残すのかだと思う。
    第三者から見て、あれこれ批判するこの作品は個人的にはいい作品だと思えない。

  • 毒親についてかと思ったけど、
    伝えたかったのは
    なんでも毒親のせいにする風潮も
    どうかと思う、ということらしい。

    でも、ホーリーマザーを読んで
    やっぱりそれはちがうと思う。
    弓香の母親は毒親だと思うし、
    浅瀬で溺れてるっていうのもちがう。
    そもそも子どものために、
    じゃないのが毒親だし。


    みんな自分の解釈で
    生きてるんだなぁ、と感じる1冊。

  • 母と子の関係って何だろう?
    私も母親が苦手だった。多分それは今でも変わらない。
    だけど毒だとは思った事がないかも。だからきっと普通に幸せだったんだ。

    短編集の中で「罪深き女」と「優しい人」に気持ちを鷲掴みにされた。
    人って言葉にしないとやっぱり何が本当かわからない。
    勝手に想像して、それを現実だって思っちゃいけない。
    そこをうまく描いてて凄い「罪深き女」。

    頼まれたら断れず、誰にでも愛想良く親身に優しくしてると、
    何でもやってくれる、何でも聞いてくれるって感じで、たまに反論すると「え?なんで?」って思われる。
    とにかく殺された奴が悪いのに、そこをわかってもらえない。繊細で危うい心の襞を本当に湊さんはいつも上手に描いてる「優しい人」。

    湊さんの心の中を覗いてみたい。

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著者プロフィール

1973 年広島県生まれ。2007 年「聖職者」で小説推理新人賞を受賞。翌年、同作を収録した『告白』でデビュー。本著は、「2009 年本屋大賞」を受賞。12 年「望郷、海の星」(『望郷』収録)で日本推理作家協会賞短編部門を受賞。16 年『ユートピア』で山本周五郎賞受賞。18 年『贖罪』がエドガー賞ベスト・ペーパーバック・オリジナル部門にノミネートされた。その他の著書に、『少女』『高校入試』『物語のおわり』『絶唱』『リバース』『ポイズンドーター・ホーリーマザー』『未来』『落日』『カケラ』などがある。

「2021年 『ドキュメント』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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