秋山善吉工務店

著者 : 中山七里
  • 光文社 (2017年3月16日発売)
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  • Amazon.co.jp ・本 (313ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784334911522

秋山善吉工務店の感想・レビュー・書評

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  • かつて怖いことの代名詞とされていた「地震・カミナリ・火事・親父」
    その”親父”が本書には登場します。

    火事で父親を亡くし、父の実家に身を寄せることになった母と息子(太一・雅彦)の三人。
    工務店を営む祖父・善吉は、昔気質で怖~いおじいちゃん。
    悪いことは悪いんだと、一本筋の通った頑固者。
    太一や雅彦に次々と起こる難問も、善吉は見事に解決してくれる。
    ヤクザもかなわない豪快さが頼もしい。
    そして奥に控えるのは、そんな善吉にも負けない祖母。
    火事の真相を追うミステリーの部分そっちのけで、楽しく読みました。

    できればシリーズ化されて、警察官も頭があがらない善吉の過去や、武勇伝の数々を読みたかったなぁ。
    それがとても残念です。


    「たかが十四、五歳の分際で己の人生を決めつけるな 。
    その気になれば人生の選択肢なんぞいくらでもある 。
    見えないのは探さないからだ 。
    自分で歩いて、草を掻き分け、つま先立ちして探すもんだ。」
    あぁ、善吉じいさ~ん、カムバ~ック!

  • カッコイイじいちゃんだな。ニガテだと思っていても本当のところはちゃんと話してみないとわからないものなのかもしれない。こんなじいちゃん、ばあちゃんなら色々相談してみたい。

  • めっちゃ面白かった。

    火事で夫を亡くし、焼け出された母子が
    義父母の自宅に居候。

    頑固で、一見こわーい善吉爺ちゃん。
    しかぁし、善吉爺ちゃんは優しくて温かくて厳しいのです。
    かっこよすぎ!!

    おじいちゃんも奥さんのおばあちゃんもとても素敵だった。
    でも、だからといって
    その子供が素敵にはならないっていうのが皮肉だけど。

    宮藤刑事ができそうに見えて全然できない刑事なところが
    面白かった。

  • 善吉じいさん好きだなあ。頑固じじいと見えるけど、家族や地域の人を大事にする筋の通った人。楽しく読めた。

  • 老人活躍シリーズ?ミステリー。

    「要介護探偵の事件簿」「静おばあちゃんにおまかせ」に続く老人活躍ミステリーと思います。
    一作ごとに主人公がいなくなるので、続編は期待できませんが、有川浩の「三匹のおっさん」でもそうですが、昭和のご老体は強いです。
    中山さんらしく、いじめ、脱法ハーブ(危険ドラックといわなくてはいけないのかも)、モンスタークレーマーなどの時事社会問題も盛り込みつつも、善吉が次々に解決していくのは溜飲が下がります。
    後半のオリジナルミステリーは、オチが読めてしまったのでいまいちでしたが、主人公のキャラで帳消しだと思いました。
    中山ファン向けには中山ワールドの宮藤刑事や葛城刑事が登場するサービス付きでした。

  • 中山七里氏らしい、読み易くよく纏まった作品。
    が、これといって気を引かれる“何か”には欠ける様な・・・

    太一、奮闘する
    雅彦、迷走する
    景子、困惑する
    宮藤、追求する
    善吉、立ちはだかる

  • 「さよならドビュッシー」を書いた人だった~小五の太一は家の家事で父親が死に、嫌がる兄・母と共に父の実家である工務店で居候生活を始めた。小学校では不良じみた男子に仲間に誘われたが断ると、いじめが始まる。兄はやり返せと言うが気が進まず、祖父はそういう弱い人間こそ守ってやらなければいけないと言う。暴力を受けて反撃し放課後に仕返しが待っていたが、職員室に呼ばれている内にいじめっ子が下校し、途中で上級生にいじめられている場面に遭遇した。祖父の言葉を思い出して救出に向かい、太一へのいじめはなくなった。中二の雅彦は不良と評判の同級生を倒し虐められることはなかったが、前の学校での先輩に偶然出会い、組の下部組織がやっているハーブ店のアルバイトを始めた。客の一人が新宿で車を暴走させ、別の自衛官は銃を誤射してそれが雅彦の同級生の父だった。ショックで抜けさせて貰おうと頼み込んでも暴力を振るわれるだけ。様子を見ていた祖父が組事務所に乗り込んでアルバイト代を突き返し、古なじみの組幹部からも了解を得たが、雅彦は新たな借金ができて祖父の元で大工の手伝いを始めた。景子は自立できる仕事を探して、ようやく<くりむら衣料>という店でのパートがあてがわれた。客の評価で正社員への道が開かれていると聞いて積極的に客に接触し、アンケート用紙への記入をお願いして、二人しかいない正社員に迫る得票を得ていくが、ジャージ姿のデブ女に接客していると、あれやこれやとクレームが付けられ、商品交換から返金、借金の申し入れもされてしまう。金に詰まった景子が工務店の手提げ金庫に手を出そうとしたところで声を掛けたのが姑の春江。事情を話した数日後、クレーマーの弱みを握った春江と一緒にクレーマーを問い詰めると張本人は客の評価で景子に迫られていた正社員の女だった。景子は店を辞め、工務店の事務の手伝いを始める。善吉の息子でゲーム開発者であった史親だけが二階で焼死した事故は事件だと踏んだ刑事・宮藤は自分も設立メンバーだったゲーム会社からリストラで辞めさせられた夫が疎ましくなって妻である景子が火事を装って殺害したと疑惑を確かめるために景子に近づき、任意同行まで持って行ったが、舅である善吉が警察署に乗り込んできて、時限装置はどう作ると逆襲されて、景子の身柄を引き戻されてしまった。不仲であった父と子を調べる内に、息子宅に忍び込んで火を付けたかもしれないと善吉を疑い始めるが…工事現場の防塵鉄板が落ちてきて子供を救うために身を投げ出した~う~ん…こうもリアルな表紙の絵は困るよね。想像力を削がれるから…。校正が甘いかな・「渋々といった体で」(P272)→「態で」。ああもう一カ所!これは決定的だったのにもう見つからない・奇数ページの一番最後の単語で、次のページに掛かっているから見過ごされたのだと考えたけど

  • 昔気質の善吉爺さんの活躍が楽しい話だけど、あんなに呆気なく亡くなっちゃうなんて。
    もうちょっと武勇伝を読みたかった。

  • 内容(「BOOK」データベースより)
    ゲーム会社を辞め、引き籠っていた史親の部屋からの出火で家と主を失った秋山家。残された妻の景子、中学生の雅彦、小学生の太一の三人は、史親の実家「秋山善吉工務店」に世話になることに。慣れない祖父母との新生活は、それぞれの身に降りかかるトラブルで災難続きの日々。一方、警視庁捜査一課の宮藤は、秋山家の火災は放火だったのではないか、と調べ始める―。大工の善吉爺ちゃん、大立ち回り!!昭和の香り漂うホームドラマミステリー。

    昭和はおろか平成まで終わりそうな昨今。雷おやじ的な人はとんとお会いしないし、そもそも自分が子供の頃も既に絶滅危惧種だったような気がします。頑固なだけではなくて柔軟な頭も無いとただのうるさいおやじに過ぎないのが現実ではないかと。翻って本の世界では、弱いものには優しく、筋が通らない事にはてこでも動かない頑固おやじ程愛しいものはありません。有川浩の三匹のおやじが流行った背景にはそんなおやじが理想形として皆の頭に有るからだと思います。
    この秋山善吉もまたそんな愛すべき頑固おやじ丸出しです。あまりにも超人的過ぎる気もしますが、トラブルをバサバサ捌いていくところは胸がスカッとします。これだけいいキャラクターを生み出したらシリーズ化したくなりそうな気がしますが、本作のみで次作は無さそうです。非常に残念。

  • 男前なおじいちゃん。いじめ、ヤクザ、恐喝に真っ向勝負。出来すぎな面白さで一気に読める。刑事の登場はなくても…。

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