名探偵は嘘をつかない

著者 :
  • 光文社
3.77
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本棚登録 : 85
レビュー : 21
  • Amazon.co.jp ・本 (470ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784334911638

感想・レビュー・書評

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  • 作者のミステリ愛を、これでもかと詰め込んだ、とてもつもない作品。
    探偵機関が存在する逆転裁判風本格ファンタジーミステリ。
    章のタイトルですでにオマージュ。さらにゲーム、デスノートにまで及ぶ、オマージュ。
    なんといっても、ロジックの組み立てのボリュームである。バランスが非常に悪い(褒めてる)構成と推理過程には、いい意味でも悪い意味でもおなかいっぱいである。
    異常すぎる密室殺人。捏造に隠蔽。事件の焦点を目まぐるしく変えていき、読者を混乱…失礼。飽きない展開。
    最も、読者の好き嫌いがはっきりする設定。転生である。もはや失笑。もちろん、この作品では不可欠な特殊設定ではある…

    「生ける屍の死」「屍の命題」が思い起こされた。この作者の熱量はすごい。次作は楽しみすぎる。ただし、続けて読めるほどの気軽な作品では全くない。ミステリ初心者、ドタバタが苦手、まっとうな本格ミステリが好きな人は、読まんでよし。

    ただ、私は大好きだ。偏愛である。

  •  謎の解明を探偵に任せている世界を舞台に、探偵の弾劾裁判という物語。裁判ものかと思いきや、転生というファンタジー設定もあり、ころころと読み味を変える物語を楽しみました。  阿久津は徹底的に犯人を追い詰める冷徹非道な名探偵。頭脳明晰でありながら不遜な人物でした。しかし彼に事件の隠蔽疑惑が持ち上がり、弾劾裁判が始まるのです。  探偵もので裁判もの、ファンタジーも詰め込んだ豪華な作品です。しかし散漫に広がっていくのではなく一つ一つが絡み合い見事な論理展開と真相が描かれます。盛りだくさんな作品で、楽しみました。

  • 第27回鮎川哲也賞受賞作。事件ごとに用意されている異なった謎、ロジックの鮮やかさ、幽霊と転生するという特殊設定、名探偵の弾劾裁判など、ミステリーネタがてんこ盛り。ミステリーとしての構成力、発想力はセンスを感じますし、ライトな文章も達者。処女作ながらなかなかの完成度だと思います。

  • 名探偵・阿久津透。
    その性格、傲岸不遜にして冷酷非情。
    妥協を許さず、徹底的に犯人を追い詰める。
    しかし、重大な疑惑が持ちあがった。
    それは、彼が証拠を捏造し、自らの犯罪を隠蔽したというものだった。
    (アマゾンより引用)

    これは面白い!
    久しぶりに「読み終わるのがもったいなくて読み進められない」作品に出会ってしまった。
    榊さんがめっちゃかっこいい!!
    ラストシーンにグッとくる。
    ラストの1ページ、泣く。

  • 探偵の覚悟、と大上段に構えながら、意外な人情話で、見事な? 大団円。頭の体操のようなロジック展開に輪廻転生というファンタジー要素がうまく働いている。軽いといえば軽いけれど、エンタメとしてこの読後感は好み。

  • 『探偵が現場に着く頃には大抵すべてが手遅れなのである。』

    「坊ちゃん。わたくしめは弁護士でございます。そして源太郎様は探偵です。探偵の仕事は疑うことでございますが、弁護士の仕事は信じることです。信じることに坊ちゃんの言葉以外は必要ありませぬ。だから私は問わぬのです。だから私は戦えるのです」

    「…う ー 脅迫ってヤツ?」
    「まさか ー 誠意を見せろってヤツだよ」

    「私と姉さんは互いの力を合わせてようやく一個の推理になる。互いの穴を埋め合って一つの探偵になる。阿久津が仕掛けたものと戦える。二人でなら、阿久津に並べる ー 二人でなら、阿久津の思惑を超えられる」

  • 本格ミステリ第3位なので読んでみた。デビュー作特有?にいろいろ詰め込もうとして無理している印象。トリックの鍵となる転生、説明が必要なのはわかるのだが、そのために前半から中盤までかなり読みにくく、途中でやめようかと思った。主要人物?であるはずの阿久津の人間描写も今ひとつ。
    これは本格なのか?まあ、デビュー作でもあり次作に期待。

  • 輪廻転生とかオカルトチックなコメディー作品なのかと思ったら、
    オカルト部分もそんなに違和感なく読めた。
    阿久津のキャラがいまいちだったので、最後ほんとはいい奴だったのか?って部分もあまりぐっと来なかったかな。

    ミステリーとしては読んだことない感じで面白かった。

  • 名探偵でありながらも事件の解決を怠り、あるいは犯人の嫌疑すらかけられて弾劾裁判にかけられる探偵。という法廷ミステリっぽい(もちろん現実の法廷とはちょっと違う)作品かと思いきや。死者の転生だとか(被害者が事件について語れたら最強でしょ)、意外な要素がどんどん絡んできます。その中で徐々に解き明かされていく過去の事件と、そして新たに起こってしまう事件。事件の真相と、名探偵の真実。軽いタッチながらも読みごたえはたっぷりずっしりのミステリでした。
    「名探偵は性格が悪い」ってのはむしろ基本のような気がするので(笑)、阿久津のキャラにさほど反感は覚えなかったんですが。それでも彼の言動が真実だったのか、そして彼のついた「嘘」が何だったのか、これにはぐっと来たなあ。ラストの展開もある程度は見当がついたのだけれど。すべては読み切れなかった! わくわくしながら読めてラストはやや切なく、でも読後感は穏やかな一作でした。

  • 約2時間で読了 食事も忘れて読んでいた

    逆〇裁判と言われているがテンポも良く細かいツッコミどころはあるけれどこの読ませるチカラは凄いと思う

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