名探偵は嘘をつかない

著者 :
  • 光文社
3.49
  • (8)
  • (31)
  • (29)
  • (6)
  • (2)
本棚登録 : 211
感想 : 37
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (470ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784334911638

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 作者のミステリ愛を、これでもかと詰め込んだ、とてもつもない作品。
    探偵機関が存在する逆転裁判風本格ファンタジーミステリ。
    章のタイトルですでにオマージュ。さらにゲーム、デスノートにまで及ぶ、オマージュ。
    なんといっても、ロジックの組み立てのボリュームである。バランスが非常に悪い(褒めてる)構成と推理過程には、いい意味でも悪い意味でもおなかいっぱいである。
    異常すぎる密室殺人。捏造に隠蔽。事件の焦点を目まぐるしく変えていき、読者を混乱…失礼。飽きない展開。
    最も、読者の好き嫌いがはっきりする設定。転生である。もはや失笑。もちろん、この作品では不可欠な特殊設定ではある…

    「生ける屍の死」「屍の命題」が思い起こされた。この作者の熱量はすごい。次作は楽しみすぎる。ただし、続けて読めるほどの気軽な作品では全くない。ミステリ初心者、ドタバタが苦手、まっとうな本格ミステリが好きな人は、読まんでよし。

    ただ、私は大好きだ。偏愛である。

  • 名探偵・阿久津透。
    その性格、傲岸不遜にして冷酷非情。
    妥協を許さず、徹底的に犯人を追い詰める。
    しかし、重大な疑惑が持ちあがった。
    それは、彼が証拠を捏造し、自らの犯罪を隠蔽したというものだった。
    (アマゾンより引用)

    これは面白い!
    久しぶりに「読み終わるのがもったいなくて読み進められない」作品に出会ってしまった。
    榊さんがめっちゃかっこいい!!
    ラストシーンにグッとくる。
    ラストの1ページ、泣く。

著者プロフィール

1994年東京都生まれ。東京大学卒。2017年、新人発掘プロジェクト「カッパ・ツー」により『名探偵は嘘をつかない』(光文社)でデビュー。以後、『星詠師の記憶』(光文社)、『紅蓮館の殺人』(講談社タイガ)、『透明人間は密室に潜む』(光文社)を刊行し、それぞれがミステリランキングの上位を席巻。’20年代の若手最注目ミステリ作家。

「2022年 『あなたへの挑戦状』 で使われていた紹介文から引用しています。」

阿津川辰海の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×