シネマコンプレックス

著者 : 畑野智美
  • 光文社 (2017年11月16日発売)
3.51
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  • Amazon.co.jp ・本 (252ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784334911942

シネマコンプレックスの感想・レビュー・書評

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  • 映画館には、いろんな仕事があり、たくさんの人が働いている。
    舞台は
    日曜日でクリスマスイブの夜という、特別な時問帯、
    試写会のイベントがある、特別な日。

    フロアやストア、映写室担当など、様々な担当の、
    フリーターや学生、主婦など、様々な立場のバイトが
    それぞれが自分の担当や境遇に重ねながら、それぞれにとって特別な1日に挑む

    これを読んで初めて知ったことだが、
    映画館は、映画だけで黒字にするのは非常に難しく、
    併設のショップや軽食・飲み物の売り上げをあげないとそもそもの経営ができないらしい。
    だから、バイトも、重労働で役得も少ない割に給料はかなり低い。
    映画が好きでないととても続けられないが、
    好きなだけでも続けられない。
    そんな仕事をしているバイトは、消極的であれ、前向きであれ、
    「映画はすきだけど〇〇」という感情が深く刻まれていた。

    あと、個人的に全く知らないところの物語なので、それだけでも新鮮な話だった。
    さらに、同じ状況を別々の視点から語る場面が、
    それぞれの境遇や人間関係から、全く別の描かれ方をしていて、面白かった。

  • シネコンに働く人たちを主人公にした連作短編集。
    次々と語り手が入れ替わっていく構成にちょっと戸惑うが、なんやかんや言っても最後は性善説なので気持ちよく読み終えることができる清涼剤。

  • この前読んだ「消えない月」の衝撃が大きかったので、恐る恐るページをめくったが、いつもの畑野作品だったので、ほっとした。
    それにしても、相変わらずの緻密な構成。同じシネコンで働く7人の視点で、わずか1日、正確には約10時間の間の出来事を濃密に描き出す。もちろん、それぞれの背負う人生や過去の出来事も含まれているし、この7人以外の人のことも疎かにはされていない。これぞ畑野智美といった印象。
    ただ、登場人物が多くて、若干混乱もした。例えば、ストアの加藤君とコンセの菊池君。わざわざ、背の低い加藤君、背の高い菊池君とキャラ分けをしてくれているのだが、途中で混同した。オフィスの千秋ちゃんとフロアの土屋さんも、ちゃんと位置付けを分けて書かれているのだが、その人が主人公の章に来ないと、何となく混同する。こういう登場人物の混同をするというのは、自分の感度が鈍いからか、あるいは、今ひとつ作品にのめり込めていないからなのだろうか。

  • 映画館てこんな風に働くのか!という印象が一番大きかった。最後の結末を読んで、良かったなとほっとした。

  • そんな事で何年も…⁉︎
    とは思いましたが…
    面白かったです。

  • そうか、シネコンではそれぞれがこんな風に働いているのか。

    映画館でしばらく見ていないけど、映画館の雰囲気は好きだ。

    最後の最後がびっくりで泣けちゃいそうだった。

    2018.1.31 読了

  • シネコンでのアルバイト経験がある著者が描いた郊外ショッピングセンター内のシネコンでの人間模様

    シネコンてこんなにたくさんの業務があるのに驚き
    チームワークが必要なんだなぁとか
    働き手の様子がみえて
    映画館に足を運ぶ楽しさが増えたような

  • クリスマス・イブのシネコンを舞台に、一夜の出来事を7人の視点で語る群像劇。同じシーンも語り手が変われば見え方も変わる。それがアルバイト同士の深すぎず浅すぎない人間関係に重なって「その人が本当はどんな人間かもまた一言では語れない」というメッセージに。特にトーキョーが良い味出してる。

  • クリスマスイブのシネコンスタッフの連作短編。シネコンお仕事小説として面白かった。言われてみればシネコンの従業員通路ってどうなってるのか気になる。芝居やライブと同様に映画もチケットが売れるだけでは収益にならないそうで、コンセッションの売り上げが大事なのがわかった。いつも買わずに申し訳ない…。

  • 大学入ってすぐに始めたシネコンのバイトにクリスマスイブも毎年仕事を入れて9年めの島田貴実は一番の古株。今日は舞台挨拶もあってどの部署も忙しい

    ◆あぁ。クリスマスイブ直前のいい時に読めた。平日昼間のシネコンだってスッカスカだもの、哀しいけど単館系の映画館が減るのは必至。地元を離れた学生バイトも、二世帯の主婦も、人の名前さえ覚えない奴も、前へ進めなかった二人も、色んな思いを抱えて仕事してる。ここではないどこか、なんて場所は世界中のどこにもない、という彼女の焦燥感に共感。
    「やってみるではない。やるかやらないかだ」に背中押された彼女の未来にも期待。何しろ。ニューシネマパラダイスみたいな彼の未来が幸せでありますように。

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