シネマコンプレックス

著者 : 畑野智美
  • 光文社 (2017年11月16日発売)
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  • レビュー :27
  • Amazon.co.jp ・本 (252ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784334911942

シネマコンプレックスの感想・レビュー・書評

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  • シネマコンプレックス...略してシネコン。
    ひとつの施設の中に複数のスクリーンを有した映画館である。

    そこで働くスタッフ達のクリスマスイブの一日を描いた連作短編集。

    初めての畑野さんの小説でしたが面白かった。
    何でもない、でも特別な一日を上手く切り取り、最後まで興味をひっぱってくれる手腕に舌を巻いた。

    各短編の主人公は立場も様々。
    それぞれに人間関係や将来に悩みを持ち、働いている。

    過去のある‘事件’のせいで時間が止まったままのオープニングからのベテランの島田さん。可愛い顔でいじられながらも愛されている大学生の加藤くんの秘密。家に居場所がないと感じている主婦の宮口さん...。

    主人公だった人が他の短編では脇役にまわったり、ひとりの人物が他の人の視点から見ると印象や評価がまた違ったり。
    見えるものが違うってすごく大切なことだと思う。

    それぞれの主人公達はクリスマスイブというこの日にある‘決意’を胸に秘める。
    その‘決意’で明るく未来が照らされればいいな、と思った。

  • クリスマス・イブのシネマコンプレックス(シネコン)で働く人(主にバイトさん)を主人公にした連作短編集。

    映画館というと「シネコン」を指すようなイメージになったのはいつ頃からでしょうか?
    多くのスタッフがそれぞれの持ち場で、それぞれの仕事をこなす単館の映画館では見られない風景を、以前シネコンで働いていたという著者が小説の中に興味深く切り取っています。

    忙しくバタバタとしているシネコンのクリスマス・イブの中、物語としては大きな事件が起こることもなく、登場人物の心象風景を中心に描かれ、ほっこりしたり、心が揺らめかせられたりします。

    シネコンのオープニングスタッフの島田さんの物語から始まり、過去の事件を匂わせながら、その事件を通して関係が変わってしまった岡本さんの物語で閉じる構成はすてきですが、連作短編集の全てを通すストーリーとして描くのであれば、他の登場人物がメインのストーリーでももう少し島田さんをしっかりと描いてあげてもよかったかも。

  • 特に大きな事件もなく、クリスマスの映画館で働く人間模様を描いた作品。

    特に大きな事件はなく、日常なんだけど、そこがリアルで良い。
    同じ1日を複数人の視点から描いていて、そこも良い。
    同じ1日でも、人によって違う1日なんだよなぁ…あたりまえだけど。

    同じ人物も、他人から見たら「いい人」だったり「悪い人」だったり。
    最近 他人の気持ちを考えられない、他人視点に立てない人が多く感じるから、こういう作品を読んで勉強してほしいなぁ。

  • 映画館てこんな風に働くのか!という印象が一番大きかった。最後の結末を読んで、良かったなとほっとした。

  • クリスマス×映画館というなんともすてきな連作短編集。ちょっと調べたら畑野さん自身、シネコンアルバイト経験があるんですね。どうりでリアルだ。
    大学生やらフリーターが田舎の時給800円のシネコンでバイトしていて、恋があったり事件もあったりで。めっちゃ青春。
    島田さんと岡本君の過去にイブに起きた事件はなんなんだろうというのを軸にそれぞれが現在のイブをシネコンのなかで過ごす。この時期に読めてよかったな、そしてハッピーエンドでよかったな、とじんわり。

  • 映画館には、いろんな仕事があり、たくさんの人が働いている。
    舞台は
    日曜日でクリスマスイブの夜という、特別な時問帯、
    試写会のイベントがある、特別な日。

    フロアやストア、映写室担当など、様々な担当の、
    フリーターや学生、主婦など、様々な立場のバイトが
    それぞれが自分の担当や境遇に重ねながら、それぞれにとって特別な1日に挑む

    これを読んで初めて知ったことだが、
    映画館は、映画だけで黒字にするのは非常に難しく、
    併設のショップや軽食・飲み物の売り上げをあげないとそもそもの経営ができないらしい。
    だから、バイトも、重労働で役得も少ない割に給料はかなり低い。
    映画が好きでないととても続けられないが、
    好きなだけでも続けられない。
    そんな仕事をしているバイトは、消極的であれ、前向きであれ、
    「映画はすきだけど〇〇」という感情が深く刻まれていた。

    あと、個人的に全く知らないところの物語なので、それだけでも新鮮な話だった。
    さらに、同じ状況を別々の視点から語る場面が、
    それぞれの境遇や人間関係から、全く別の描かれ方をしていて、面白かった。

  • シネコンに働く人たちを主人公にした連作短編集。
    次々と語り手が入れ替わっていく構成にちょっと戸惑うが、なんやかんや言っても最後は性善説なので気持ちよく読み終えることができる清涼剤。

  • 2018/4/6

    シネコンで働く人たち。
    業務紹介が多くて苦戦。
    加藤くんと映画主演女優の話良かった。
    そして千秋ちゃんのダメダメ感も胸がキュッとなって良かった。
    ただ、ラスト岡本くんの決断に拍子抜けして読み返してしまった。そうなの?!

  • とあるシネコンのクリスマスイブの話
    ハッピーエンド!
    2018.03

  • あり。設定が少しだけ無理あるか。

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