DRY

著者 :
  • 光文社
3.09
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  • (7)
本棚登録 : 301
レビュー : 42
  • Amazon.co.jp ・本 (300ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784334912604

感想・レビュー・書評

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  • 途中の人体DRYの工程には
    ショックをうけるくらいに グロい場面もあります
    しかし 最後に藍と美代子がみせた
    友情・・・のような絆
    狂気とは ほんのすぐそばにあると思える作品
    原田さんから こんな黒い話が書かれるなんて
    とびっくりしましたが
    大変面白かったです

  • +++
    北沢藍は職場の上司と不倫して、二人の子供を置いて家を出た。十年ぶりに実家に戻ると、男にだらしない母と、お金にがめつい祖母がうら寂しく暮らしていた。隣に住む幼馴染の馬場美代子は家族を見送り、今は祖父をひとりで看ている。介護に尽くす彼女は、孝行娘とあがめられているが、介護が終わったその先はどうやって生きていくのだろうか。実は、彼女の暮らす家には、世間を震撼させるおぞましい秘密が隠されていた。注目の作家初のクライムノベル。
    +++

    タイトルに込められたいろいろな意味を知るにつれ、やるせない思いがどんどん募る。負のスパイラルにはまり込むと、無意識のうちに思考回路の一部が切断されたようになり、これほどまでに選択肢が狭められるのだろうか、と気が重くなる。だが、読み進めていくうちに、だんだん藍や美代子の心の動きがわかってくると、その時選ぶ道はそれが最善のような気がしてきてしまうから恐ろしい。罪に手を染めるきっかけなんて、ほんの一回の歯車のずれだけなのかもしれないとさえ思えてくる。胸の中を冷たい風が吹き抜けるような一冊だった。

  • 実家の母が祖母を刺し留置所にいると連絡を受けた藍。
    離婚していた藍は、そのまま実家に戻り、保釈金をなんとか捻出し母と祖母と3人での暮らしを始める。
    実家の隣では、一人では母と祖母を看取り、今は祖父を介護している幼馴染の美代子が暮らしていた。

    怖い…
    テーマは貧困と介護。
    美代子の選択のどうしようもなさにモヤモヤする。

    藍の貧困が為すものではなく、藍自身の人としての姿に母親であろうとするものが見えないので、藍が子供を引き取れる日は、悲しいけれど来ないような気がする。

    タイトルのDRYは、乾ききった藍の心と、例のアレ。
    アレの制作の様子は、描写から想像するだけで気持ち悪かった。

  • 貧すりゃ貪する。
    ここまで人間は堕ちていく
    親と子も、祖母も争い〜
    イヤミスよりもっと嫌な気分でー

    どなたかも載せてらっしゃるように
    とにかく早く読んでしまいたかった。

    なんの前知識もなく読んだので
    衝撃が大きかった。

    他の作品はどうなんだろう?

    本文より、
    ねえ美代ちゃん、結局私たちはどこにも逃げられないのかもしれない

  • 初めて読んだ作者の本。
    図書館の受付の女性に、
    「この本、読んだ人、読んだ人、イマイチだっていう本」だと手渡された。
    「この本、面白いよ」と言われるとプレッシャーだけど、そう言われると却って、どんだけつまらないか読んでみるか、という気分で読んでみた。
    多分、最初から斜め読みになるだろう・・・と予想していたらちゃんと最後まで読めた。
    期待値がマイナスだったのが却って良かったのかもしれない。
    でも、確かに癖のある内容で、イマイチだという感覚はよく分かる。

    主人公は離婚して一人暮らしの女性。
    彼女の母親はその母親ー主人公にとっては祖母を殴り、留置所に入れられる。
    主人公は母親に頼まれ、保釈金の100万円を得るために元夫などに連絡をとり奔走する。
    それが縁で実家に身を寄せることとなり、近所の女性とつきあいが始まる。
    彼女は100歳以上の祖父の介護をする女性。
    やがて彼女がいない時に家に入りこんだ主人公は彼女の秘密を知ることとなりー。

    途中からサスペンス調、ちょっと恐い系の話になるのかと思ったらそうでもなかった。
    最初から最後まで読んでいて気持ちが落ち込むような底辺の生活のあれこれを描いている。
    それが退屈で途中で斜め読みにならなかったのは、全てが具体的で分かる部分も多かったからだと思う。
    これはある程度、そういう中に身を置いてないと書けない小説じゃないか・・・と思った。
    リアルで、こういうのが現実にどこかであるかもな・・・とも思った。
    タイトルもバッチリ合ってる。
    正に「DRY」しかないと思う。
    乾いた心と乾いた身体・・・。
    貧しいという事は色んなものを蝕んでしまう。
    正常な感覚でさえも・・・。
    それにしても、かなりグロくて気分悪くなる描写もあった。
    これは読む人によって、かなり大きく好き嫌いが分かれる本だと思う。

  • ミイラのあたりで読むのが嫌になったが何とか読み終えた

  • 北沢藍は、弁護士から、母が留置所に入っていて面会してほしいと言っていると連絡をもらった。なんでも実家で祖母を刺して逮捕されたという。祖母の容体は軽傷だったようだ。しかし頭だから血が沢山出て、驚いて救急車を呼んだので、警察に連絡がいったという。面会した時に母は百万円で保釈できるから、なんとかお金の都合をつけてくれと頼んできた。藍は、元夫達からお金をかき集めて、母の保釈金にした。そして実家には、祖母と母がまた一緒になった。祖母が藍に、帰ってきてもいいんだよ、といった。離婚して生活に困っていた藍は、実家に戻った。そして隣には、幼馴染の馬場美代子がいた。彼女は近所でも評判の孝行娘。寝たきりの祖父を介護していた。貧困、介護、年金の問題。女は人を世話し続けないといけないのだろうか?藍もその渦に巻き込まれていく。

  • そこはかとない不気味さを漂わせながら、どこかあっけらかんとした明るさもあり、グロさと女の嫌な部分、藍と美代子の歪んだ友情が奇妙に同居する物語。
    共感できる人物は皆無だが、長年ずっと一人で家族の介護をしてきた美代子の「私の介護労働はどこにいっちゃうの?」という叫びは切実に重く響いた。「母親に大切にされなかったから、自分もできないんだ」と藍が気づくところもチクリと胸が痛む。
    閉塞感たっぷりのドライな世界の小さな希望、女二人で思い描いた貧困ビジネスが実を結ぶ結末も見てみたかったな。

  • 途中だけど諦めることにしました…
    ここまで読めないのは久しぶり。

  • 途中挫折
    どうにも気持ち悪くて無理だった。

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著者プロフィール

1970年、神奈川県生まれ。
2006年「リトルプリンセス2号」で 第34回NHK創作ラジオドラマ大賞最優秀作受賞。07年「はじまらないティータイム」で 第31回すばる文学賞受賞。著者に『ランチ酒 おかわり日和』(祥伝社刊)『東京ロンダリング』『母親ウエスタン』『彼女の家計簿』『三人屋』『三千円の使いかた』『まずはこれ食べて』『口福のレシピ』『サンドの女 三人屋』などがある。

「2021年 『ランチ酒 今日もまんぷく』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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