- Amazon.co.jp ・本 (300ページ)
- / ISBN・EAN: 9784334912604
感想・レビュー・書評
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今まで読んだ原田ひ香さんとは、ちょっと趣の違う作品だった。
不倫、離婚、貧困…生い立ちから始まって、負の連鎖がどこまでも続いていく。
藍の感覚がどんどん麻痺していくのが怖かった。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
これは、、、。前評判でグロい、エグいとは知っていたけども、原田ひ香さんの本は『三千円の使い方』しか読んだことがなかったからこの作品でグロい文章と表現で驚いた。
皆さん感想でだいたい『ドライってそっちね』と書かれてますがやっぱり私も同じ感想だった -
途中の人体DRYの工程には
ショックをうけるくらいに グロい場面もあります
しかし 最後に藍と美代子がみせた
友情・・・のような絆
狂気とは ほんのすぐそばにあると思える作品
原田さんから こんな黒い話が書かれるなんて
とびっくりしましたが
大変面白かったです -
これは好きになれない小説。かなり早い段階で展開は読めてしまい、必要以上にグロテスクな描写が多く、主人公のパート先もグロさの演出のためだけに選定されている気がする。
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北沢藍は職場の上司と不倫して、二人の子供を置いて家を出た。十年ぶりに実家に戻ると、男にだらしない母と、お金にがめつい祖母がうら寂しく暮らしていた。隣に住む幼馴染の馬場美代子は家族を見送り、今は祖父をひとりで看ている。介護に尽くす彼女は、孝行娘とあがめられているが、介護が終わったその先はどうやって生きていくのだろうか。実は、彼女の暮らす家には、世間を震撼させるおぞましい秘密が隠されていた。注目の作家初のクライムノベル。
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タイトルに込められたいろいろな意味を知るにつれ、やるせない思いがどんどん募る。負のスパイラルにはまり込むと、無意識のうちに思考回路の一部が切断されたようになり、これほどまでに選択肢が狭められるのだろうか、と気が重くなる。だが、読み進めていくうちに、だんだん藍や美代子の心の動きがわかってくると、その時選ぶ道はそれが最善のような気がしてきてしまうから恐ろしい。罪に手を染めるきっかけなんて、ほんの一回の歯車のずれだけなのかもしれないとさえ思えてくる。胸の中を冷たい風が吹き抜けるような一冊だった。 -
実家の母が祖母を刺し留置所にいると連絡を受けた藍。
離婚していた藍は、そのまま実家に戻り、保釈金をなんとか捻出し母と祖母と3人での暮らしを始める。
実家の隣では、一人では母と祖母を看取り、今は祖父を介護している幼馴染の美代子が暮らしていた。
怖い…
テーマは貧困と介護。
美代子の選択のどうしようもなさにモヤモヤする。
藍の貧困が為すものではなく、藍自身の人としての姿に母親であろうとするものが見えないので、藍が子供を引き取れる日は、悲しいけれど来ないような気がする。
タイトルのDRYは、乾ききった藍の心と、例のアレ。
アレの制作の様子は、描写から想像するだけで気持ち悪かった。 -
途中グロすぎて早送りで読んだ所もあったほど。
ずるずると砂の穴に落ちてくように、周りも巻き込んで行く様がすごかった。
読んでる自分も麻痺して来たのか、精神科で鉄剤貰ってくる件、笑えるって思ってしまった。 -
貧すりゃ貪する。
ここまで人間は堕ちていく
親と子も、祖母も争い〜
イヤミスよりもっと嫌な気分でー
どなたかも載せてらっしゃるように
とにかく早く読んでしまいたかった。
なんの前知識もなく読んだので
衝撃が大きかった。
他の作品はどうなんだろう?
本文より、
ねえ美代ちゃん、結局私たちはどこにも逃げられないのかもしれない