夢の迷い路

  • 光文社 (2019年3月20日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (252ページ) / ISBN・EAN: 9784334912710

感想・レビュー・書評

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  • 読書大好き美少女日柳永美とB級・C級映画おたくの少年柚木崎渓の2人、エミール&ユッキーのコンビが、親しい雑貨屋の店主、ブックカフェの店主、叔父から話を聞いて、その驚くべき真相を解き明かすというもの。高校生なのに大人顔負けの推理を披露する。結構無茶苦茶な事件ばかりなのだが、こんな頻度で彼らの身の回りで起こっているなんて殺伐としているけど、2人のコンビぶりはなかなか微笑ましい。最後の短編はエミールの祖母が出てきて、なんだか心温かになる。このシリーズを続けて欲しいな。

  • 読書中毒高校生エミールと彼女に恋するB級映画マニアユッキーが過去の事件の謎をほぼ回想語りだけから解き明かすシリーズ二作目。今回は表題作以外は殺人事件。会話だけで推論が組み上がっていき一つの結論に導かれる形式は本領発揮といった感じ。ラストの毒の効き方含め「埋没のシナリオ」「アリバイのワイン」が上手い。それだけじゃなくてユッキー一家の正月風景とか表題作のエミールの祖母の悲しくも美しい思い出話とか二人の背景がさらに鮮やかになってシリーズ物としても進んでいるのが良い。単独でも大丈夫だけど前作読み返せば楽しさ二倍。あと舞台のブックカフェ、行きた過ぎる!

  • マニアックなSF映画やミステリーが好きな変態…いやオタクな柚木崎渓は夏休み明けのある日、クラスメイトに一目惚れをした。彼女の名はエミール、日柳永美。無類の読書好き、一人でいるのをなんとも思わない孤高のタイプ。そんな彼女との距離をなんとか縮めたくて持ちかけたのはお気に入りのカフェで聞いたとある過去の謎。一人の男が3件の事件に関わった果てに死んでしまった。彼は死の間際に何かメッセージを残したようだがそれに隠された意図とは…?

    相変わらず小ネタが非常に多いのとぶっとんだ人が多いけど主人公たちが概ねまともな二人なので軽やかにさくさく読める、でもしっかりしたパズラー。事件の調査をするのではなく誰かの話を聞きながら答えにたどり着くタイプのミステリーだけどそれ自体はわりとフェアな、手堅い内容。しかもどちらかに推理力が偏っていて片方が無茶苦茶なタイプ、とかじゃないのでストレスも少ない。ユッキーとエミールのコンビは微笑ましく、ブック・ステアリングは素敵なカフェ。今後も楽しみだーと思ったどうやらシリーズ二冊目だったようだ。一冊目を探そう。

  • 変わった映画マニアのユッキーこと『柚木崎渓』が気になっているの同級生のエミールこと『日柳永美』、本好きの一風変わった女子高生だ。そんな二人が趣味と食欲を満たすため、忘れられた過去の謎に挑む。

    ちょっと変わった高校生コンビが活躍するパズラー連作集第二弾。え、第二弾!?どうりで所々気になることがあったわけだ。まあ読んでなくても支障はなかったけど、やはり読んでおいた方が楽しめたんじゃないかと思う。
    語り手は高校生とは言え、扱っているのは殺人事件だし、しかもどろどろとした悪意が発端だったりするので重苦しい気分にはなるが、まあ過去の出来事だし、織り込まれる日常が救いになってるかな。
    それにしてもこの著者が描くお店の食べ物はいつも美味しそうで、行ってみたくなるなぁ。

  • 人間関係は好きなんだけど。エミールとユッキーがカワ(・∀・)イイ!!。ただ事件がどれもいまいちというか。相変わらず嫌な奴がとことんいやな奴なんだよなぁ、この人のミステリ。

  • やけに文章が読みづらいという印象でした。この作者は年々読みにくくなっているような気がします。
    3つ目の話が面白かったです。

  • 前作では渓のことは「マイナーな本と映画好き」くらいに表現していたが、今回は身内からとはいえキモオタと言い切られていて少し可哀想になったw
    あとがきがある!

  • 西澤保彦氏なのにこのラノベ風の装丁。でもその実は本格ミステリー。パズラーともいうのか面白さは期待を裏切らない。

    頭を捻って整理して臨まないと、こんがらがったままで理解が難しい場面も。マニアックな映画好きの冴えない男子高校生のユッキーこと柚木崎渓と、本好きのクールな美少女エミールこと日柳永美のコンビが、あらゆる場面からの難問を解き明かしていく。重めの難題はあるものの、読んでる最中も読後もスッキリ爽快感がある。

    学園物だし装丁のイメージの影響か?映画や本、どれも実在しているのでそこにも興味が沸く。

  • 西澤さんらしいどろぐろな事件ばかりだった。表紙にだまされるな……(笑)。

  • 『さよならは明日の約束』続編
    ということに読み始めてから気付きました
    今回も面白かった・・・エミールが賢すぎてすごい。

  • B級映画フリーク男子ユキサキと本好き美少女エミールという2人の高校生,本に囲まれたカフェ「ブック・ステアリング」に入り浸り,何年も何十年も前の事件の謎を解く。夫を殺すとき(3度,いや,4度?)は必ず喫茶店でワインを飲むアリバイ工作をする女性(「アリバイのワイン」),大学卒業直前,下宿で仲間と飲んでいたら一人が突然死,その場から逃げ去った男は1年後にアメリカで銃に撃たれて死亡,下宿の床下からは後々死体が見つかる「埋没のシナリオ」など4篇。

  • シリーズ二作目。とはいえ、前作とは時系列的にけっこう混ざっているようです。うーむ、前作の細かいところを覚えていなかったりするので、ちょっともやっと感が。読みなおさないと。
    爽やかでポップで微笑ましい青春ミステリのふりをしていますが、やはり事件はえげつないなあ。ただし現在進行形の事件ではないので、そのえぐさも異常さも薄れているのだろうけれど。「アリバイのワイン」なんてトリックとしてはたいしたことがないのだけれど、発想が常識の斜め上行っちゃってる感があります。いやいやいや、それでセーフになるっておかしいから絶対!
    「埋没のシナリオ」もいいなあ。伏線は至るところにあるのだけれど、存外気づかなくって。そして気づいたとたんいろいろと恐ろしいことに気づいちゃうんですね……これ、知らないほうが幸せだったかも?

  • 『娯楽』★★★☆☆ 6
    【詩情】★★★★☆ 12
    【整合】★★★☆☆ 9
    『意外』★★★☆☆ 6
    「人物」★★★★★ 5
    「可読」★★☆☆☆ 2
    「作家」★★★★☆ 4
    【尖鋭】★★★☆☆ 9
    『奥行』★★★★☆ 8
    『印象』★★★★☆ 8

    《総合》69 C+

  • 本好き美少女エミール&ジャンク映画フリーク男子ユッキー。置き去りにされた古い事件の話を当事者から聞かされ、二人の高校生が辿りついた真相とは!? 記憶違いと忘却で、こんがらがった謎をほぐします。追憶と慕情の本格ミステリー。

  • 読書熱中少女エミールとおバカ映画フリーク少年ユッキーによる青春ミステリー第二弾。
    第二弾ということを知らずに読んでしまったが、問題なく楽しむことができた。
    二人のこの過剰なまでに盛り込んだ設定に意味はあるのかと思っていたが、本書四作目の「夢の迷い路」にてキチンと回収してくれていて、個人的にはスッキリした。

    「たったひとつ、別の見方をするだけで、あんなにも劇的に作品全体の印象が、がらりと変わってしまうなんて」というエミール祖父である雅則氏の言葉は、とても感慨深い。何かしらの作品に限らず物事の見方全般に通づるように感じ、自分自身への戒めにしようまで思えた。(但し、この場で語られている対象がアレなので、その点はスルーしようと思う)

  • シリーズ物だと知らずに読了。前作を読んでいなくても楽しめました。主人公の渓くんが可愛いです。過去の謎や事件などを論理的に解いていくのですが、別に犯人逮捕とかそんなんでもなくて、解いていく過程が楽しいです。懐かしい映画や本が出てきて観たくなったり読みたくなったりしました。

  • 2020/12/21 読了。

    図書館から。
    エミール&ユッキー2作目。

    作中時間は一作目の合間の話なので進みはないけれど。
    1作目方が好きかなぁ。

  • 収録作品:ライフ・コズメティック アリバイのワイン 埋没のシナリオ 夢の迷い路

  • 新刊を読む前にさらっと前作をおさらい…と思いましたが、がっつり時間をかけて一冊堪能していました。高校生二人がチョコレートドーナツをお供に、与えられた情報だけで、こうでしかないだろう、という結論を導き出す。しかも一見関係のないように思える些細な会話が無駄なく伏線であるような作りには驚かされます。好感が持てる主人公たちで読みやすく、とても好きです。続けて「夢の迷い路」を読みましたが、時系列が前後していて、再びこの本に戻って時系列を確認し、幸せな時間を満喫しました。

  • 前作は好みじゃなかったらしく全く記憶にないが、今回はまずまず。ただ、連作なのにバラけてる感じがして、新しい話になる度に仕切り直しで、すらすら読めなかった。

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著者プロフィール

1960年高知県生まれ。米エカード大学創作法専修卒業。
『聯殺』が第1回鮎川哲也賞の最終候補となり、1995年に『解体諸因』でデビュー。同年、『七回死んだ男』を上梓。
本格ミステリとSFの融合をはじめ、多彩な作風で次々に話題作を発表する。
近著に『夢の迷い路』、『沈黙の目撃者』、『逢魔が刻 腕貫探偵リブート』などがある。

「2023年 『夢魔の牢獄』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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