鬼を待つ

  • 光文社 (2019年5月24日発売)
3.86
  • (20)
  • (44)
  • (29)
  • (2)
  • (0)
本棚登録 : 336
感想 : 36
サイトに貼り付ける

本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています

Amazon.co.jp ・本 (304ページ) / ISBN・EAN: 9784334912802

作品紹介・あらすじ

亡き女房と瓜二つの女。五寸釘が首を貫く禍々しい死。
欲に呑み込まれていく、商(あきない)と政(まつりごと)。

江戸の巷にうごめく人々の表と裏。人を殺すのも苛むのも、産み落とすのも、巣くうのも、生きる支えになるのも人だ。
心に虚空を抱える同心木暮信次郎と、深い闇を抱える商人遠野屋清之介。そして因縁の二人を見つめる岡っ引伊佐治。
宿命に抗う男たちの生きる哀しみと喜びを描く、待望のシリーズ。

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 内容(「BOOK」データベースより)
    疼く。騒めく。震える。亡き女房と瓜二つの女。五寸釘が首を貫く禍々しい死。欲に呑み込まれていく、商と政。剣呑で厄介な同心・木暮信次郎×刺客の過去をもつ商人・遠野屋清之介。男たちは、どう決着をつけるのか。

    令和2年11月8日~11日

  • 面白かったです。
    江戸時代を舞台に相対するようで、どこか根底に似通った「闇」を持つふたりの男。
    遠野屋清之介と木暮信次郎。
    今回もこの二人が大活躍でした。

    ただ、次々と起きる凄惨な殺人事件-男が首に五寸釘を刺されて死ぬという事件ですが、、
    ちょっと判りにくいというか、全貌が物語りのあらすじも含めて多少回りくどいかなという気がしました。
    このシリーズ、大好きなんですが、初期の頃のようなスパッと割ったような明快さがなくなってきているような。
    複雑な設定でも、読んで判りやすい方が物語りとしては純粋に面白いような気がします。
    私の頭が悪いだけなのでしょうが、場面があっちこっちに飛ぶので、全体像を掴むのにやや苦労しました。

    それでも、弥勒の月の世界は依然として魅力的です。
    今回から清之介の恋女房に激似のおよえ、清之介を一途に慕うおちやなどの女性陣も現れて、もしかしたら、今後も登場があるのかもしれません。
    江戸時代に宿命と闘いつつも、まっとうな商人として生きようとする清之介の生き方に清々しさを感じました。
    また、岡っ引きの伊左次の味わいのあるお茶? のような、滋味のある人柄も相変わらず魅力的です。

  • 弥勒シリーズ九冊目。豪商・八代屋に認められ、養女の婿にとのお誘いがあったり、そこで亡き妻に瓜二つの女性と出逢ったり、遠野屋の人気商品である清之介の出身地・嵯波藩の紅花を使った遠野紅の利権を狙われたりと清之介の回りもざわつく回だった。首に五寸釘が打ち込まれた殺しが二件あり、その一つが清之介を婿と望んだ八代屋だった。なぜか彼には関わりないが回りで殺しが起きる。同心・信次郎が喜びそうな展開。二度と人は殺さないと誓った清之介、でも近くで事件がいつも起きてしまう…商人として生きるという誓いを全うして欲しい。

  • 後味が悪い話。催眠術なのか操心術なのか。特異な能力を持ったモノが暗躍。紅花の利権や政治が絡む。
    会話のテンポは良かった。サクサク読める。さらっとしている。

  • 今回は遠野屋さんのめちゃくちゃ惑わさてる姿にハラハラした。と同時に未だおりんを思う心情が切なかった。
    久しぶりに清弥モードは本人不本意だろうけどよかった。

  • 伊佐治と小暮信次郎の掛け合いが面白い!正反対のような二人が織りなす捕物絵図。実際の場面が見えるようだ。あさのあつこ。なかなかの作者だ。
    そして遠野屋清之介。商人なのに性格が素直、まっすぐ過ぎてハラハラするが、なかなかの人物。
    3人の結末がまた良い。
    最後の方まで、前に読んだことがある。最後に近づいても、そうそうと思ったのだが。なかなか上手く纏めた。いい内容、つくりだ。

  • 2022.03.24

  • 今回はやきもきする展開で、あの清之介さんに隙が生まれる。このまま女房とうりふたつの女性に心を奪われてしまうのか、番頭さんの心配やら親分や木暮さんとの間はどうなってしまうのか。
    ずっとハラハラしっぱなしだった。そして同時進行で進んでいく事件に首をかしげたり。ほんと気の休まる暇がないほどに目まぐるしい展開。後半になって本来のテンポが戻ってきてようやくひと息つけたと思いきや謎解き編ではなかなかのどんでん返し。女は怖い。
    今回の作品は弥勒シリーズのなかで一番好きだったかも。次回作もすごく気になってしまう。

  • 終わり方に不満はあるが相変わらず面白い。一気に読ませる力がある。
    おちやの行方が気になるので次巻も読むだろう。

  • 清之助の動揺に信次郎が警鐘を鳴らすのがいいですね。伊佐治の心配をよそに、二人が関わっていくところが面白いです。どんな言葉を発して、どんな答えを口にするのか、どの場面も読むのに慎重になります。

  • 一気に読み終わっちゃうおもしろさ

  • 久しぶりに、すっきりで、おもしろかった。

  • 小暮信次郎 遠野屋清之助 伊佐治この三人の関わりが楽しい 続きが読みたくてしようがない もっともっと続けて

  • あさのあつこ作品の時代小説はバッテリーとは違う面白さがある。人間が魅力的なのは一緒だが、謎めいた魅力が弥勒シリーズの登場人物にはあるような気がする。
    今回もあらためてあさのあつこという作家の幅広さを感じた。
    今後おちやはどうなるのだろうか?
    わざわざ残した意図が解明するのが楽しみである。

  •  新作きたーっとわくわくして読み進めていけども、いけども、一向に木暮様と清之介さんが交差せず、やきもきしてしまったのですが……(伊佐治さんからしたら「冗談はよしてくだせえ(大汗」なんだろうけれど)。
     序盤は木暮様も清之介さんもいつもと違って調子が悪い感じで、すごく不安になった。特に清之介さんが上の空になるなんて……。木暮様がひっぱたいたのは、あの関係だから出来る事だろうな~。
     一体どうなるんだろうと思っていたけど、とんでもない娘が黒幕だったし、ある意味でラスボスになるかも。最後はちゃんといつもの清之介さんが戻ってきていてよかった。おりんさんの事を弥勒と思っている清之介さんが戻ってきてよかった。

  • 誰の心にも、鬼は眠っている。しずかに。

  • L 弥勒シリーズ9


    弥勒シリーズ
    1 弥勒の月 ◯
    2 夜叉桜 ◯
    3 木綿柿 ◯
    4 東雲の途 ◯
    5 冬天の昴 ◯
    6 地に巣食う ◯
    7 花を呑む
    8 雲の果
    9 鬼を待つ ◯

    まさかの2冊飛ばしだった。
    まぁ、話は通じるけどこれだけ手に取ったらわからんだろ。店頭でこれだけ手に取って購入したひとに謝れ!(そんな人いないのか?)
    さて内容。遠野屋が絡まない殺人は江戸にごまんとあると思うんだけど、どうしても遠野屋を巻き込みたいのか。わたしは遠野屋が絡まない信次郎と伊佐治を読みたいんだよ。遠野屋が出てくるだけで胡散臭さ倍増なんだけど。信次郎の感性は遠野屋がいなくても際立ってるんだからさー。
    伊佐治親分はだいぶ信次郎教になってるけど岡っ引きたるものそうでなくっちゃ!
    …とにかく抜け作品読もう。

  • するする読み進んだ。
    兄やら国元やらとの確執が定かじゃなくなってきたので、弥勒を読み直そうかと思ったり

  • 木暮さまの闇は深いのか?

  • 大川に鴨が、、、もうすぐ冬。
    出だしから、季節を感じられる描写。
    このシリーズを読んでいると、作者 あさのあつこ氏の季節の移ろい、そして人間の持った内面の機微な心情を何と、上手く描写できるのだろうと、、、感心している。

    伊佐治と信次郎との会話の掛け合いにしても、面白い中に、言いたい事が、一杯詰まっている。

    事件は、喧嘩で、頭に傷を負った大工の頭領と、そして逃げ出した版木堀の職人が、発端である。

    職人は、首を吊り、そして大工は、首に五寸釘で、殺されていた。
    そして、遠野屋を乗っ取ろうと思っている八代屋の主人の太右衛門の商人の心得のような言葉もなるほどと、思うような事柄である。
    太右衛門が、親戚の娘おちやを清之介と結びつけようとするのだが、、、、そこで、清之介が、見た女が、、、、おりんそっくり!
    その動揺の描写も ページ数は少ないのに読みごたえある。

    そして、第3の事件 太右衛門が、やはり五寸釘を打たれて殺された。

    どう展開していくのか?
    伊佐治と信次郎の捜索。
    そして、いつものように信次郎と清之介のにらみ合いながらも、2人共、居ないと違和感を感じている所が、良い。

    しかし、おりんそっくりのおよえの正体が、、、、
    源庵とおよえの関係は養父と娘。
    それでいながら、2人共、どちらも死を覚悟の戦いに。
    商人が、政治に介入することを否と、思う 沖山頼母の思惑。

    殺人事件の結果は、商人が、政と財の両方を欲しがった事に絡んら事件であった。

    暗い話で、終わらずに、清之介を一途に思うおちやの行動に、、、そして、それを煽った信次郎が、慌てて逃げようとするところ・・・・おみつの言い分も楽しく最後まで良かった。
    そして最後は、雁が飛んでいる背景も・・・・

全33件中 1 - 20件を表示

著者プロフィール

あさの あつこ:1954(昭和29)年、岡山県生れ。青山学院大学文学部卒業。小学校講師ののち、作家デビュー。『バッテリー』で野間児童文芸賞、『バッテリーII』で日本児童文学者協会賞、『バッテリーI~VI』で小学館児童出版文化賞、『たまゆら』で島清恋愛文学賞を受賞。著書は『福音の少年』『No.6』シリーズ、『弥勒の月』『アーセナルにおいでよ』など多数。

「2025年 『あなただけの物語のために』 で使われていた紹介文から引用しています。」

あさのあつこの作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×