暗約領域 新宿鮫XI

  • 光文社 (2019年11月20日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (712ページ) / ISBN・EAN: 9784334913175

作品紹介・あらすじ

島で発見された死体には、両目がなく、かわりに赤い穴があいていた! 濃密なスリルとサスペンスの傑作長編!!
2022年、雪と氷に閉ざされた北方領土の離島オロボ島、和名春勇留(はるゆり)島では、日中露の三カ国の合弁会社がレアアースを採掘していた。島の海岸で無残な日本人技術者の死体が発見される。警視庁組織犯罪対策第二課の石上が、ロシア語と中国語が堪能だというだけの理由で、捜査権なし、武器なしで島に潜入捜査に入る。閉鎖された孤島にたったひとりで、石上はどうやって事件に立ち向かうのか? 生きて島を出られるのか!?

感想・レビュー・書評

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  • 新宿鮫シリーズ第11弾「暗約領域」
    事件の内容は前作と同様残留孤児組織の金石(ジンシ)が関わってくる物語。

    前作「絆回廊」から8年振りに発刊された作品との事だが自分はシリーズを今になって連続して読んでいるのでその沈黙されていた年数には全く違和感を感じなかった。

    殉職した鮫島の良き理解者であった桃井の椅子に新たに阿坂という女性新上司が赴任。今回の作品では鮫島が新宿鮫として今まで同様の捜査方針がとれるのか?というのが大きなキーポイントとなっていた。

    今回も事件そのものにはあまり新鮮さを感じる事ができなかったのだが前作同様鮫島、香田、陸永昌の三人の相関性が面白く物語に惹き込まれていく。金石の関わり方もお見事でまるで暗闇の中から何が出てくるかわからないといった様な物語展開されていた。

    最後、陸永昌はまた逃げるが今回の逃走は前作とはまた意味合いが違う。鮫島の目は彼をれっきとした犯罪者と捉えた。
    次作「黒石」では陸永昌との最終決戦になるのか?楽しんで読んでみたい。

  • 前作で登場人物にいろいろと転機が訪れてしまったので心配だったが、安定の面白さ。
     
    前作に出てきた犯罪組織やキーパーソンだった男も続いて登場する。
     
    でも……少し物足りないかな?

    • ポプラ並木さん
      土瓶さん、
      物足りなかったんですね。
      晶ロス、桃井ロスの影響でしょうか?
      今回は若干人間関係は複雑だったかな?と思いました。
      次回も...
      土瓶さん、
      物足りなかったんですね。
      晶ロス、桃井ロスの影響でしょうか?
      今回は若干人間関係は複雑だったかな?と思いました。
      次回も楽しみです。
      晶の復活はないかな?
      2022/12/30
    • 土瓶さん
      晶の復活。そのうちにありそうな予感がしますよね。
      嫌なかたちでの再開にならないといいなぁ~と、願います。

      もちろん今作もつまらなくはなかっ...
      晶の復活。そのうちにありそうな予感がしますよね。
      嫌なかたちでの再開にならないといいなぁ~と、願います。

      もちろん今作もつまらなくはなかったんですが、新宿鮫の初期作、無間人形くらいまでかな、それらと比べると少し落ちます。
      ちなみにシリーズで1番好きなのは3作目の「屍蘭」です。
      ああ、でも「毒猿」も良かったなぁ。
      2022/12/30
    • ポプラ並木さん
      土瓶さん、無間人形は直木賞受賞するだけありましたよね。
      晶が事件に関わるところが見どころでしたが、今後の展開に期待ですね。
      自分もいい再...
      土瓶さん、無間人形は直木賞受賞するだけありましたよね。
      晶が事件に関わるところが見どころでしたが、今後の展開に期待ですね。
      自分もいい再開ができるのではないか?と思っています!
      2022/12/31
  • 前作は桃井が殉職し、晶が去り、長年の仇敵・仙田が色ボケオヤジと化した上で退場し…とあまりにガッカリな作品だった。こんなことなら真壁の回(「風化水脈」だったか?)でシリーズ完結させれば良かったのにとすら思っていた。
    主要人物スカスカの状況で新刊出てもどうなのよ…という、テンションだだ下がりのまま期待値0で読み始めたのが良かったのか、意外に楽しめた。

    もう鮫島が心を許せる相手は鑑識の籔しかいない。だからなのか、籔が一介の鑑識員を超えてまるで『科捜研の女』のマリコ並の捜査能力を見せている。やり過ぎでは?まあそれはそれで面白いけれど。
    桃井の後任でやって来た課長はノンキャリアのママさん幹部職。しかしその想いは熱い。日本の警察を信じる、基本を守る、ルールを曲げないがモットー。
    それだけにはみ出し刑事の鮫島とは序盤で早くも衝突してしまう。桃井に今までどれだけ助けられてきたかを実感する鮫島、どうなる?
    もう一人、鮫島のバディとして新しく生安課にやってきた若い矢崎。最初は鮫島に戸惑いつつも付いていくが、時に仕事の早さや鋭い視点も見せて頼もしく感じる。そんな彼を思いやり、自分にあまり深入りさせて彼の将来を傷付けたくないと気遣う鮫島。なんか良い感じ?

    事件は覚醒剤に関するタレコミの現場で起きた殺人事件が発端。闇民泊の部屋で起きた事件だが調べ初めて直ぐに公安課が取り上げる。
    また公安絡みか…と思いながら読むが、途中で前作との繋がりも見えてきて、話はこのシリーズお得意の展開へ。

    新任の阿坂課長のモットーは、今野敏さんの作品に出てくる樋口の『正しいことは正しい方法で明かされなければならない』という考えと同じでごもっともではある。
    ただそれは正しいことが通用する世界に於いてはだと思う。法の網目を掻い潜ったり法を逆手に取って巧いこと渡っていく人間がいたり、更には法を破ることに何の躊躇いもない人間、そもそも司法の手が及ばないところでやりたい放題の人間もいる。そんな人間相手にどう正義を貫けば良いのか。

    これだけ長いシリーズになると、暴力団の立ち位置の違いが初期の頃と顕著になってきて興味深い。
    初期は暴力団こそ刑事警察に立ちはだかる最大の悪で叩き潰すべき強大な組織だったのが、シリーズが進むに連れ次第に変化し、ついにこの作品では暴力団であることが逆に足枷になり裏の世界で生き辛くさせている。
    前作から出てくるあらたな集団『金石』よりもっと希薄な、人間関係とも呼べないその場しのぎだけの繋がりでの犯罪が増えていくのかも知れない。

    また今回も鮫島最大のライバル香田が登場する。
    香田もシリーズ途中では彼なりの正義で闘っているんだなと理解できるところもあったのに、今回は何やってんだよ、とガッカリ。
    だけど読み進めるとそれもまた別の印象に変わってきて、結局いつものように憎めないヤツになっていく。
    改めて思うに、鮫島と香田が組むと意外に良い感じのコンビになるのでは? と今後にちょっと期待したりもする。

    このシリーズでは悪役でしかない公安の連中だが、彼らにもそれぞれの人生や苦労や矜持があることが分かる。
    そもそも扱う事案が違うので立ち位置や考え方の違いは仕方ないが、大事なのはそこに誠意や信念があるかどうかではないか。
    事件を明るみにし犯人を捕まえることが良いことばかりではない、むしろそうしないことで誰かの命やもっと大きなものを守ることもある。
    でもそこをきちんと説明もせずに無理に取り上げたり圧力をかけたりすれば反発を生むのは当然。
    そのあたりの橋渡しや調整役というか、刑事警察が踏み込めない領域を鮫島のようなはみ出し刑事が、公安警察が踏み込めない領域を香田のような表向き組織を出た人間が上手く入っていければなと思ったりもする。

    この感じだとあの人との因縁はまだ引き摺るのね…。くれぐれも仙田みたいなお粗末な最後にはしないでね、と思う。いや既に危ないことになってたけど。

    それにしてもこのシリーズを読むたびに日本ってお花畑な国で強かな人々からするとやりたい放題な国だなと不安が募る一方だ。

  •  実に8年振りの『新宿鮫』。正直、もう鮫島にも会うことはないのだろうなと思っていたが、まさかの再会。これはずっと読んできた者としては読まないわけにはいきません。

     8年もの空間があったので、前回までの内容はほとんど忘れていたが、所々で説明があるので、ストレスなく読むことができた。

     まず、思ったのは、いかに桃井と晶の存在が大きかったかということ。鮫島にとってはもちろん、読者にとってももの凄く大きい存在だった。
     鮫島の危機には常にバックアップの体制を取ってくれた桃井。なので、なんとなく安心して読むことができた。生臭い事件に囲まれ、その存在で癒してくれたのは鮫島だけにでなく読者にも安らぎをくれた晶。暗い空気も晶の存在がどれほど照らしてくれたことか。

     そんな大切な存在2人を欠いた今作。桃井の後任としてやってきた女課長。そして、鮫島がコンビを組むことになった新米刑事。それぞれキャラクター設定されていたが、やはり桃井と晶の穴は埋められないことを痛感する。

     さて、今回もヤクザや殺し屋等々登場するが、11作も続くこのシリーズでも、私の中では、『毒猿』を超えるものは未だない。

  • 密告により張り込むことにしたヤミ民泊の一室で、殺人事件が発生。
    鮫島の捜査が難航する陰で、陸永昌が来日する。

    8年ぶりのシリーズ最新作。

    地道な捜査の積み重ねで、真相へと近づいていく。
    ボリュームはあるけれど、最後まで飽きさせないおもしろさだった。

    ルールを曲げない、という信念を持つ、新しい生安課長。
    若く才能のある、相方。

    桃井と晶を失い、今までとは異なる状況で、自分の捜査をつらぬこうとする鮫島。

    その姿勢は変わらないと思う反面、課長代理として会議に出たり、ベテランの立ち位置になってきたり、時間の経過を感じるところもあった。

  • 新宿鮫! 8年ぶり、11! 密告によりある闇民泊を監視していると、その民泊で射殺された死体を発見。所持品もなく身元不明、捜査を進めるとなんと公安が出てきた。それでも捜査を進める鮫。一方、殺された男の親友・陸永昌が死の真相を探るべく来日、しかし陸は鮫と因縁がある犯罪者。陸、諜報員等々交え、新しい上司とともに鮫は事件を追う。
    大切な人を亡いながらも前に進む鮫島。彼の姿はブレずに勇ましい。新しい犯罪、何があろうとも鮫である鮫島、長いシリーズだけれど、まあ目が離せないや。面白いんだけれど700ページ超はしびれたな。欲を言えば次回は派手にやって欲しいかな。

  • 面白かった!次々と新しい展開になって、ラストまでドキドキでした。710ページという本の厚さも気にならず、最後まで読めました。欲をいうなら、事件のその後のエピローグを知りたかった。

  • このシリーズぐらいしかまともに続けて読んでいる小説はないのだが、やっぱりおもしろい。ただ、本作は新宿鮫10を読んでいないとちょっとわかりづらかったりするかも。読み続けているファンとしては新作を描き続けてくれるだけで嬉しい。

  • 待ちに待った久々の新宿鮫シリーズ、という事で非常に楽しみにして読んだのだが、あれっ、新宿鮫ってこんな感じだったっけ、と言う戸惑いを感じる作品だった。鮫島はもっと破天荒でとんでもない行動力を持った刑事だと思っていたが、今回は謎解きなのかなんなのかわからない展開が冗長に続いて、新宿鮫本来の面白さを感じる事ができなかった。

  • いやー、お腹いっぱい。久しぶりの鮫だったが文句なしの面白さ。まさかあんなものを探していたとは思わなかったし、その動機にまた驚かされた。今作は桃井亡き後ということもあり新しい上司にも注目していたが思いのほか理解のある人だなと感じた。相棒になったやつはキレ過ぎるという点が当初から引っかかっており、やはりなという展開になった。鮫島の頭の良さはやはりキャリアだなと改めて思わせてくれた。落ち着いたら1作目から読み直してみよう。

  • 中盤からは二陣営が同じモノを追うのだが、展開が目まぐるしいのでどっちがどの情報までを知っているのか混乱した。アイツは今回も逃げおおせたけど次回作まで間が開くと忘れてしまいそう。

  • 最初のシリーズは夢中で読んだが、段々と飽きてさいごの何冊かは購入してから読んで、途中放棄した。
    今回は久しぶりなので、作者も力を入れてると思い購入。今読み終えた。
    頁数が残りわずかとなってから、ずっとこの話の落とし処を何処にするのか気になって一気に読み終えた。
    難しいよね。シリーズものって 海外のシリーズものももう種が出尽くして、あとは人物描写で読ませるしかないもの。

  • 10年近くぶりの新宿鮫。
    桃井さんもいなくなり、恋人だった晶も今回は出てこない。
    でも、だからこその新鮮な新宿鮫になってるのかもしれない。
    たぶん、これが初めて読む新宿鮫でも違和感なく楽しめるんじゃないかなと思うぐらい。
    オススメです。

  • 前作と間が空きすぎ。鮫島の単独捜査は今回は少な目というか、藪や矢崎といった協力者がいてそれはそれで違和感なし、新しい女上司も思ったほど敵対することもなく拍子抜け。ただ、長すぎる・・・。一つ一つ細かく進めていくのに加えて、振り返り的な部分が多くて読んでてだれてしまう。こんなに分厚くなくてもいいでしょって内容で、結局最後の30ページぐらいで一気に話が進むパターン。
    そろそろ完結してもいいと思うんだが。

  • 久々の新宿鮫。
    鮫島、あいかわらずかっこいいんだけど、コンビを組んだ若手刑事を思いやる姿に、大人になったなぁ、なんて。
    いや、鮫島の年齢のベテラン刑事にそれは失礼か。
    桃井も晶もいなくなるなんて思わなかった。
    新しい課長とはまったく意見が合わず、そして、組織としては課長が正しいわけで。
    ヤミ民泊で起きた殺人事件は、思いがけない方に転がっていく。
    大陸とか、公安とかが絡んでくるとは。
    探しているブツがまさかそれで、目的がそういうことだとは。
    読み応えたっぷりで大満足。
    でも、今後、シリーズ続くのかな。
    難しいかな。

  • 違法民泊所で起きた殺人事件から物語ははじまる。

    殺された男は誰なのか?なぜ殺されたのか?調べていく内に香田の影が見え隠れする。

    巨大な組織と黒い影が見え隠れするなかで鮫島はジリジリと追い詰める。

    飽きずに読める本作品の完成度の高さに脱帽。
    絆回廊から読んでいるが全巻揃えたくなる程面白い作品

  • なんと作者は桃井課長を死してからその存在感をより生き生きと蘇らせる、ということに成功した。いなくなったからこそ彼の人間としての懐の大きさ、優しさや厳しさ、上司としての頼りがいを、登場人物全て、もちろん鮫島自身もだけれど認識させていくという、すごい作品にして更に不可能と思われたシリーズを続行させた。コイツはすごいぜ。

  •  8年ぶりの新宿鮫。しかも700頁を超える力作。思えば、新宿鮫シリーズは、どれを取っても力作であった。ぼくは熱心な大沢ファンではないけれど、この鮫島刑事と探偵佐久間公、狩人シリーズの佐江刑事の足跡は辿ろうと心がけている。シリーズとしてぼくがあまり好きになれなかったのがこの新宿鮫だったと言うと驚かれるかもしれない。

     29年前にノベルスとして登場した新宿鮫は、ノベルズならではの面白さと雑さを備えた軽娯楽小説であるように思えたものだ。もちろん圧倒的な面白さと評価され、大沢在昌をワンランク上の書き手にのし上げたのはこのシリーズであることに間違いない。しかしそのサービス過剰ぶりがぼくには鼻についた。刑事の恋人が女性ロック歌手という設定がその最たるものだったろう。今のように許容力のない三十代前半の読者の眼には、ちゃらい設定と映ったのである。

     しかしストーリーテリングには、目を見張るものがあった。1990年代に続けざまに書かれた『天使の牙』『撃つ薔薇』等、少しコミックを思わせる設定の逸脱の中であれ、エンターテインメントとしての技術の高さを伺わせるところは新宿鮫シリーズとの共通項とも言えた。ハードボイルド作家の中でも若手と呼ばれる書き手の実験的試みは、少しばかり長過ぎた感のある助走の末、徐々に彼の実力を世に知らしめて行く。

     新宿鮫はノベルスからハードカバーとなり、またノベルスに戻っては、ついにはハードカバーの比較的ページ数の多い大作となってゆく。それと共に鮫島の世界の厚みや深さも増してゆく。作者とともに年齢を重ねた本シリーズは、今ではすっかり大人の熟成した物語として完成度を増すばかりとなったのである。

     そうした安心感のもとに手に取る本書の語り口は、エキセントリックなレトリックなど一切なし。むしろ素っ気ないくらいに飾らぬ語り口で、鮫島の置かれた国際都市新宿を軸にスケールの大きな諜報戦を交え、何層もの構造を持つ物語を紡いでゆく。

     本書では、犯罪の温床であった密入国者たちのチャイニーズ・ストリート歌舞伎町から、より合法的でイメージアップした池袋の新中華街が物語の舞台の一部として紹介される。池袋西口のその新中華街をぼくは先月状況の折に歩いたばかりだが、今そう呼ばれていることは全然知らなかった。なるほど、とその夜のアジアンな雰囲気の池袋駅北西部の三角州のようなエリアを想い出しつつ、本書をよりリアルなものとして味わうことができた。

     かつて鮫島を取り囲んでいたロック歌手の晶も去り、桃井も前作で殉職して、新たな女性課長や新人のパートナーまで登場し心機一転したシリーズである。これまでシリーズに手を付けなかった方すら引き寄せる魅力に満ちたアジアン・ノワールの魅力濃厚のどろりとした夜の世界をご賞味いただきたい。今では新宿鮫ファンとなってぼくのように、多くの新たな読者がこのシリーズ世界に足を踏み入れて頂けることを今ではぼくは願ってやまない。

  • 絆回路から8年ぶりの新作。食らいついたら離さない新宿鮫の物語。

    前回、因縁のあった陸、元公安の香田、新しい課長の阿坂、金石、北朝鮮工作員など人間関係が複雑に絡み合い、時代の物語に飲み込まれていく。

    最後に派手なやり合いがあると期待したが、そこは現実路線でちょっと尻すぼみに終わったが、全体的に面白かった。

    一本の手がかりを手繰り寄せ、真実に行き着く感じが面白い。

  • 書かれたのは平成最後。単行本は令和最初。
    2年程「積ん読」になっていた「新宿鮫Ⅺ 暗躍領域」読了。

    今週はじめ久々に新幹線に乗る機会があったので移動中のお供に読み始めたら、あーっという間に読んでしまいました。
    大沢在昌の30年続く名シリーズ。ミステリーの類いをあまり読まないのですが、このシリーズだけは大好きで、中学のころから読み続けています。

    しかし今作は、これまで主人公・鮫島の良き理解者だった桃井は、前作で殉職したのででてこない。
    そしてこのシリーズを一段と面白くし、物語に彩を添えていた、年下の彼女・ロックシンガー昌も、前作で破局を迎えてしまったため出てこない。

    物語は鮫島の深い喪失の中から始まっていきます。

    中国人、北朝鮮、民泊…そして「ワクチン」。

    物語は平成のうちに書かれた話ですが、「今」の世間の状況とリンクするような話があったり。ぞくぞくしながら、一気に読んでしまいました。

    あ、文中に行政書士なんて字面もでてきたぞ。

    読書の秋。一気に読んだので疲れた!でも心地よい疲労!

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著者プロフィール

1956年愛知県名古屋市生まれ。慶応義塾大学中退。1979年に小説推理新人賞を「感傷の街角」で受賞しデビュー。1986年「深夜曲馬団」で日本冒険小説協会大賞最優秀短編賞、1991年『新宿鮫』で吉川英治文学新人賞と日本推理作家協会賞長編部門受賞。1994年には『無間人形 新宿鮫IV』直木賞を受賞した。2001年『心では重すぎる』で日本冒険小説協会大賞、2002年『闇先案内人』で日本冒険小説協会大賞を連続受賞。2004年『パンドラ・アイランド』で柴田錬三郎賞受賞。2010年には日本ミステリー文学大賞受賞。2014年『海と月の迷路』で吉川英治文学賞を受賞、2022年には紫綬褒章を受章した。


「2023年 『悪魔には悪魔を』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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