宝の山

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  • 光文社 (2020年2月20日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (336ページ) / ISBN・EAN: 9784334913335

感想・レビュー・書評

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  • かつては温泉客で賑わっていた岐阜県宝幢村。
    十六年前の地震で温泉が涸れ、村は衰退する一方だ。
    この村で生まれ育った希子は、地震で家族を亡くし、伯父夫婦と暮らしている。
    年金で生活を支えながら伯父の介護に明け暮れる日々だが、
    村役場の課長・竜哉との結婚が決まり、伯母は誇らしそうに嫁入り道具を披露している。
    希子が暮らす家と空き家を挟んだ隣家に住むのは、七年前にIターンしてきた長谷川一家。
    家にはいつも頑丈に鍵が掛けられ、高校生の長男・耀は奇声を上げて自転車で走り回るなど、
    村人から不審がられていた。
    ある日、村おこしのために雇われたブロガー・茗が突如消えてしまう。
    希子は、村長の妻であり、農園や工場を手広く商う来宝ファームの社長・麗美に、
    茗の代役を強引に依頼されるが…

    人口1500人程の過疎の村。
    他人が何をしているのか目を光らせ、家の様子を伺う。
    噂話が大好きで、誇張されてあっという間に駆け巡る。
    それだけが村の年寄りの楽しみ。
    今どき、村八分とか…。
    うわ~こんな村嫌だ~!!
    数年前に山口の山の中で起こった放火殺人事件。
    映像では深い深い山の中、きっと限界集落かな。
    その映像が頭の中に広がった。
    主人公の希子は、16年前の地震の山崩れで家族も家もなくし、
    伯父夫婦に引き取られ育てられた。
    専門学校進学を目前に伯父が倒れ、その夢も叶わず
    以来ずっと働く事も出来ず伯父と叔母の介護に明け暮れている。
    村の名家の親戚だという男性と婚約し…。
    もう希子があまりにも何も知らず生きてる事に、
    駄目だよそんな嫌な男と結婚しちゃとか…他に生きていく道は
    沢山あるんだよ…とか、はがゆくて仕方がなかった。
    でも移住者である隣家の高校生・耀と関わった事。
    村を紹介する記事を書いていた茗の謎の死。
    それを探って行くうちに、自分の気持ちに気付いていく。
    希子の心の成長記でもあった。
    タイトルの「宝の山」
    最後に明かされた大きな宝の山。
    その他にもそれぞれの人の心の中に宝の山があると思った。
    希子が見つけた宝の山。望んだ宝。良かった。

    読み始めは閉鎖的な村や村人にドンヨリとした気持ちでしたが、
    ドンドン話が展開し、グイグイ引き込まれました。
    面白かったです(*´ `*)

  • +++
    かつては温泉客で賑わっていた岐阜県宝幢村。十六年前の地震で温泉が涸れ、村は衰退する一方だ。この村で生まれ育った希子は、地震で家族を亡くし、伯父夫婦と暮らしている。年金で生活を支えながら伯父の介護に明け暮れる日々だが、村役場の課長・竜哉との結婚が決まり、伯母は誇らしそうに嫁入り道具を披露している。希子が暮らす家と空き家を挟んだ隣家に住むのは、七年前にIターンしてきた長谷川一家。家にはいつも頑丈に鍵が掛けられ、高校生の長男・耀は奇声を上げて自転車で走り回るなど、村人から不審がられていた。ある日、村おこしのために雇われたブロガー・茗が突如消えてしまう。希子は、村長の妻であり、農園や工場を手広く商う来宝ファームの社長・麗美に、茗の代役を強引に依頼されるが…
    +++

    過疎の町で起こる土地の名士一族に関わる禍々しい物語、というイメージで読み始めたが、もう少し現代的なストーリーではあった。だが、あながち外れというわけでもなく、二大名家の諍いの果てにもたらされた凶事の様相もある。そして、介護という苦労をしてはいるが、外の世界を知らない、いわゆる箱入り娘だった希子の成長物語でもあり、唯一希望があるとしたら、そこかもしれない。耀一家がもっと大きなカギになるのかと思ったが、その辺りはいささか肩透かしを食わされた感もある。桜がきれいに咲き誇るほど、禍々しさが増すような気がする一冊でもある。

  • かつては温泉客で賑わっていた岐阜県宝幢村。希子は、十六年前の地震で家族を亡くし、伯父夫婦と暮らしている。隣家に住むのは、七年前にIターンしてきた長谷川一家。家にはいつも頑丈に鍵が掛けられ、村人から不審がられていた。ある日、村おこしのために雇われた女性ブロガーが突如消えてしまい……。『冷たい手』で大ブレイクの著者が放つ、待望の長編ミステリー!

  • やはり田舎はコワイ。
    (経験済み)

  • 最後まで読んでタイトルの意味が解りました。ずっと周りに合わせ、大人しく自分を殺してきた希子。婚約者の竜哉の上から目線と、田舎特有の噂好きが辟易しましたが、ブロガーの失踪により徐々に強くなっていけて良かった。謎の一家の息子・耀の機転の早さも、希子には強い味方になっていて、竜哉との対峙は爽快でした。

  • 交換殺人ものかと思いきや、隣の家の、奇行を繰り返す高校生の家族の事情、村のキャンペーンガール?の失踪、2つの旧家の因縁、などなどもりだくさん。
    ヤバいキャラから一転して中盤に大活躍の高校生は、最後はちょっと影が薄くてざんねん。ストーリーが二転三転、出てくる人みなあやしくて、ちょっと2時間ドラマみたいな雰囲気。

  • 観光資源であった温泉も涸れ過疎化に進んでいく岐阜県宝幢村。村おこしのために女性ブロガーを雇うも自己死体で発見される。閉塞的な人間関係と村の伝説など、事件と真相がイマイチこの題材とあっていないように思う。隠された真相もピンとこない。

  • 16年前に起きた地震で温泉が涸れてしまった山深い場所にある岐阜県宝幢村を舞台にしたミステリー。

    主人公は地震で家族を亡くし伯父夫婦と暮らす希子。
    衰退して行く村の為に、村役場の課長・竜哉との結婚を勧められる。

    そんな中、村おこしのために雇われたブロガー・茗が突如姿を消してしまい、希子は隣家に住む高校生の耀と真相を探り出すのだが。

    閉塞感漂う村社会の人間関係に息が詰まりそうになる。

    魅力的な登場人物が一人もおらず、己の欲を満たすだけの自分勝手な人間ばかりで誰にも感情移入出来ない。

    明らかになる真相も黒く読後はどんより。

  • 絵に描いた過疎の村で生まれ育った主人公希子。現実を受け入れ受け身の人生を覚悟していたが、村のPRのために雇われたブロガーの失踪をきっかけに婚約者や村人の行動に疑念をいだき始め…。狭い世界の人間関係や閉塞感が描かれるが、今時こんなステレオタイプの村が日本に存在するのか?こんな事件起こる?突っ込みどころ満載だが主人公の成長(?)が救い。「宝の山」ってそういうことだったのね。

  • う~ん、なんだか宝幢村の陰湿で内向きな空気感にすっかりやられてしまって、物語を楽しむよりもイヤな気分のほうが上回ってしまいました…。

    主人公の希子が事件を通して少しづつ前向きに自律していく姿は村の雰囲気をまとった物語のなかにあって救いがあるのですが、達哉をはじめとした村の登場人物にはどうにもこうにも苦手な人が多いです。人のことをあれこれ噂する、詮索する、古い価値観で縛ろうとする、などすっかり自分が希子”化”してしまい、そういった人たちの”目”が自分に向いているかのような読後感でした。

  • 7月-12。3.0点。
    とある田舎町、村長遠縁の公務員と結婚予定の主人公。
    伯父伯母に育てられ、介護に追われる。
    村おこしのブロガーが事故死してから、歯車が狂い始める。

    きちんと謎は回収しているが、イマイチ盛り上がりに欠ける感じ。村内の人間関係が複雑すぎと、真犯人の唐突さが気になってしまった。

  • 地震によって観光資源である温泉を失った過疎の村。閉鎖的なその村で暮らす一人の女性が巻き込まれる事件。怪しい移住者、村おこしブロガーの失踪、そして彼女自身の生き方に関わる様々な問題が絡み、なんとも言えない閉塞感を感じて苦しい物語です。だけど新天地を目指すよりは、息苦しくてもそれなりに暮らせるほうを選びたくなってしまう気持ちもわからないでもありません。どちらが幸せかなんてそれは人それぞれだし、妥協も必要な面はありますが。個人的には、竜哉がもう嫌で仕方ない! 「あんな男やめとけ!」と思いながら読んでいました。
    不穏な空気は最初から漂っていますが。物語が進むにつれてどんどん怖くなる……そして掘り起こされる「宝」とはいったい何なのか。ほんっと嫌だなあ、この話。だけどだんだんたくましく強かになっていく希子の姿には、逆にほっとさせられました。「かわいげがある」だなんて言われて喜んでちゃあいけませんよねえ。

  • 過疎に近い山奥の村。村を嗅ぎ回る余所者が事故死し、村のとんでもない秘密が…。おばちゃんたちは仕方ないとしても婚約者が不愉快極まりない。謎解きもいろいろ盛り込んでよくわからなかった。

  • かつては温泉客で賑わっていた岐阜県宝幢村。希子は、十六年前の地震で家族を亡くし、伯父夫婦と暮らしている。隣家に住むのは、七年前にIターンしてきた長谷川一家。家にはいつも頑丈に鍵が掛けられ、村人から不審がられていた。ある日、村おこしのために雇われた女性ブロガーが突如消えてしまい……。『冷たい手』で大ブレイクの著者が放つ、待望の長編ミステリー!

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著者プロフィール

三重県生まれ。2009年、島田荘司氏選考の第1回ばらのまち福山ミステリー文学新人賞優秀作を受賞した『少女たちの羅針盤』でデビュー。14年「五度目の春のヒヨコ」が第67回日本推理作家協会賞短編部門の候補に。20年『ランチ探偵』『ランチ探偵 容疑者のレシピ』が「ランチ合コン探偵 ~恋とグルメと謎解きと~」のタイトルでTVドラマ化。ほかに「社労士のヒナコ」シリーズ、『冷たい手』など著書多数。

「2022年 『ランチ探偵 彼女は謎に恋をする』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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