エレジー

著者 :
  • 光文社
3.24
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本棚登録 : 55
感想 : 7
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  • Amazon.co.jp ・本 (248ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784334914554

感想・レビュー・書評

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  • 新宿でニューハーフのショーパブに嵌る独身男。フィリピンパブの女と結婚した道東の漁師。道頓堀に置き去りにされた少女を拾った中年男。堕ちゆく者たちがさまよう歓楽街。ネオンに照らされた人間たちの生きる悲しみに心が疼く、平成バブル夜の街三景

  • 07月-03。3.0点。
    短編3編。どれも底辺に近い主人公たちの物語。

  • 読みやすかった
    男と女の物語
    もっといろんな話を読んでみたいなと思いました

  • なんだかスレたかんじの景色だったけれど、
    嫌じゃない。一話目はニューハーフ。二話目はフィリピーナ。三話目は捨て子。
    がテーマ。私は一話目が好み。
    さくさく読めました

  • 平成のバブル時代の歓楽街の男と女を描いた赤松利市さんの新作は、ノワールっぽい恋愛小説?。新宿でニューハーフのショーパブに嵌る独身男の物語、フィリピンパブの女と結婚した北海道の漁師の物語、大阪の道頓堀に置き去りにされた少女を拾った中年男の物語といった感じの悲哀に満ちた3つの短編が収録される。これまでの赤松さんの小説とはちょっと違った作品だった。景気のよかったバブル時代の歓楽街を追体験したい人にオススメの一冊。

  • 赤松流大人の恋愛小説。
    この独特な気持ち悪い世界観が最高に心地よい!
    今回は特に温かい、人間味溢れる素敵な物語でした!
    バブル戦士とニューハーフの恋愛、
    還暦過ぎの漁師とフィリピンパブの女の結婚、
    13歳の捨て子と中年男性とのプラトニックな同居生活、
    の短編三作。
    怖がらずに赤松作品の門を開いてみては?

  •  バブル末期の平成初期年代。
     場所も違った場末の風俗にも、その不景気の予兆が訪れる。

     新宿二丁目では、もう何人も”飛んで”いる。
     北海道の寂れゆく離島には東南アジアからの女が流れ着く。
     大阪の道頓堀に子どもが捨てられる。

     彼ら彼女らの悲哀が込められた、平成初期の風俗街に焦点を当てる。

    「ショコラ」
     新宿二丁目のゲイバー、不況の煽りを食らって閉店が相次いでいた。
     大吾は金融の世界で家庭も作らずに仕事に没頭し、遊ぶときは二丁目で盛大に金をバラまいていたが、不況の気配を感じて自分の得意な領域のコンサルとして独立する。
     なじみの店でNo.1を争うカスミが自分の店を持ち、カスミにはその場の思い付きで、ゲイバー引退後キャスト達ための療養施設建設の夢を語って盛り上がった。
     その後、カスミもビルから”飛んだ”ということを耳にする。
     時は過ぎ令和2年、大吾のもとにかつてカスミの下で働いていたショコラから、カスミはまだ生きていると連絡が入る。
     
    「マリア」
     ここは北海道の寂れた離島。
     定期船で行ける街のフィリピンパブで引っかけたフィリピン人マリアと初老を過ぎてから結婚した漁師の清蔵。
     結婚前はバブルの景気のいい話があったが、バブルが弾けてからは夢も描けなくなった。
     漁に出られない荒れた日は、何かと腹が立ちマリアを殴ったあとに漁業組合で漁師仲間と焼酎をあおる日々だった。
     ある日、マリアが持っている女の髪でできた人形に気が付いた。
     問い詰めると、それはここに来るまでに会ったタイ人が持っていた呪いの人形だった。

    「アキラ」
     オカンは小学生の時に家を出た。
     そしてオトンには道頓堀に捨てられた。
     戎橋にうずくまっていたアカネに声をかけたのは、風俗フリーペーパーを製作しているアキラだった。
     見た目は若いが50代手前のアキラは、かつて青少年養護施設を脱走して生きてきた。
     アカネを自分の家に住まわせて二人の生活が始まった。
     時を経るにつれ、アキラの仕事はだんだんと減り、目に見えてやつれている。
     アカネはアキラのためにどうにかしたいと、かつてから風俗で働きたがっていたが、それをアキラは許さなかった。
     そして、アキラが限界にきて倒れたあと、アキラは申し訳なさそうに、金になるから学校の制服を着てくれとアカネに頼んだ。

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著者プロフィール

赤松利市
一九五六年、香川県生まれ。二〇一八年、「藻屑蟹」で第一回大藪春彦新人賞を受賞しデビュー。二〇年、『犬』で第二十二回大藪春彦賞を受賞。他の著書に『鯖』『らんちう』『ボダ子』『饗宴』『エレジー』『東京棄民』など、エッセイに『下級国民A』がある。

「2023年 『アウターライズ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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