無年金者ちとせの告白

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  • 光文社 (2022年6月21日発売)
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Amazon.co.jp ・本 / ISBN・EAN: 9784334914721

AIがまとめたこの本の要点

プレミアム

みんなの感想まとめ

高齢者のリアルな生活を描いた物語は、73歳の主人公が年金も医療保険もない中で、膝の痛みを抱えながら働く姿を通じて、老後の厳しい現実を浮き彫りにします。坂田パーキングエリアという舞台では、同僚や車中生活...

感想・レビュー・書評

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  • これは、なんとも驚いたという…。
    なんて言ったらいいのか、すべてが予想外のことで。
    まぁ、何を予想して読んでたか、と言うのもおかしな話しなんだけど。
    とにかくゆる〜い老後の話ではなく、かと言って慎ましく生活を切り詰めて、という堅実に生きる話でもなかったわけで…。


    梨元ちとせ73歳は、同僚の古田中栄75歳と同じ職場の坂田パーキングエリアに膝の痛みを抱えながら通っている。

    年金も医療保険もないひとり暮らしで老骨に鞭打って働き続けなければならない毎日である。

    この職場の駐車場の車の中で遺体が見つかったあと次々と起こる出来事。

    そのうち死亡した元夫の保険金が入るかもしれないと連絡が来てから思わぬ悪事に巻き込まれてゆく。

    酷い顛末になるのだが、警察が来てどうの…ということがまったくなくて展開するのにもびっくりなんだが。
    彼女の罪は、溶けたのか⁇
    あらゆる意味で不可解だったが、夢中で読んでしまったことで★が多くなった。

  • 主人公は坂田パーキングエリアに勤務する73歳の梨本ちとせ、年金も医療保険もない彼女はリウマチによる膝の痛みをなんとか誤魔化しながら、慎ましく生活していた…。同僚である75歳の古田中栄はぎっくり腰の持病を抱えながらも、引きこもりの息子と生活している…。駐車場には様々な問題を抱えた車中生活者がおり、ある日その車中から遺体が見つかる…。そんな中死亡した前夫の保険金が入る可能性があると、ちとせのもとに連絡が入る…。
    怒濤の展開について行くのが必死でした(汗)。次から次へといろんなことが起こるけれど、それを適宜対応していくバイタリティーっていうのか、この人達すごいっ!でも、この人達の今後って??って考えると腑に落ちない…すっきりしない読後感を持ちました。

  • 「マルチの子」ではじめて知った作家さん。
    車上生活者がいる小さなパーキングエリアでの話。
    高齢者や介護者の辛い生活がなんだかリアルに書かれていて読みながら辛くなる部分もあったけれど、普通なら脇役になりそうなパートで働く高齢者が主人公なところが何だか斬新だった。

  • 底辺なのか、自業自得なのか、分かりませんが、なんだかなという気持ちになりました。

    それでも、必死に生きようとしているのはたしかに感じました。

  • 高齢期のパート職員が必死に働く坂田パーキングエリア。年金も医療保険もない梨元ちとせ73歳も、引きこもりの息子と暮らす古田中栄75歳も、老骨に鞭打って働き続けるしかない。駐車場には猫と暮らす老人、子連れのシングルマザー、認知症の母を介護する男などが、行き場を失い彷徨っていた。ある日、死亡した元夫の保険金が入るとちとせに連絡が入るが…。大藪春彦新人賞作家が放つ、車上生活者の絶望と老女たちの完全犯罪!

  • 高齢者ばかりがパートで働く坂田PA。主人公の梨元ちとせもここで働いている。先のことを考えずに生きてきたツケで、年金も医療保険も貯金(少しだけある)もない彼女は、働き続けるしかない。
    ……という導入部はまるで原田ひ香さんの作品のようだが、この先の展開はまるで違う(当たり前だが)。不特定多数の人が集まるPAなのに、一般道からも入れる特殊な構造から、ある種の人達が居座ることになってしまう。そのことから生まれた悲劇が雪だるま式に膨れ上がりやがて……。
    面白かったのだけど、無年金者の設定にはあまり意味がなかったような? なのにタイトルにデカデカ(というわけではないが)と入っているのは羊頭狗肉かな。

  • PAで働く70代バツ2独り暮らしのちとせ。
    そのPAで働く従業員のほとんどが老人だ。
    生活は切りつめてもカツカツ。老骨に鞭打って今日もトイレを掃除する。

    近頃、駐車スペースでのトラブルが続いている。
    猫と一緒に車内で暮らしていた老人の病死、長らく駐車しっぱなしだった車から見つかった腐乱死体、そしてやはり車で暮らしていると思しき親子連れ。
    ある日、別れた夫の死亡保険がちとせに入るかもという話が持ちこまれ…

    この時代、誰もがいつ陥るかもしれない「底辺」での物語。怖い!

  • 「マルチの子」が面白かったので、同じ作者ということで読んでみました。
    70歳過ぎても高速道路のPAとかSAとかで働かなければならない現実。
    老親の介護で離職したあげくの車中泊生活。暗澹たる貧困の状況が淡々と、当たり前のように描かれていく。お先真っ暗なのに、当事者は妙に明るいんですな。
    なんも考えてないから。
    考えてもしょうがないから。

    なんでこうなったん??って、にこ的に思うんですけど、こういう人たちって
    絶望的に金融リテラシーが低い。お金好きなくせに、必要なくせに知ろうとしない。

    こうならないよう、気をつけようっと。
    国が悪いとか、行政がーーとか以前の問題っすよ。

    話としては、にこの好きな身元のっとり系な側面もあったのですが
    登場人物たちの頭の悪さに辟易してムリでした。

  • 09月-02。3.0点。
    山梨のサービスエリアで働く老女が主人公。年金もらえず、SAで清掃業務。ある日、離婚した夫が亡くなり、生命保険がもらえるかもしれないという連絡が入り。。

    ありそうな話で、非常にリアル。何組かの底辺とも言える生活描写が上手い。

  • 坂田PAで働く ちとせ(73)と栄(75)の周辺で起こる様々な問題が描かれている。訳あって車上生活をする人達。介護、虐待‥果ては殺人にまで話が及ぶ。無年金がテーマの話かと思って手に取ったけど全く違った。ひとつひとつは重い問題なのにあまり深みを感じず。もう少し絞って掘り下げたものが読みたかった。

  • あ、丸くおさまった(?)

  • 『無年金者、車上生活者だって、生活のために…』

    西尾潤さんは『マルチの子』に続き2冊目の読了。現代社会の見えにくい問題にフォーカスして、人の弱さや狂気を描くのが秀逸!生きるために、どこまで許容されるのか?考えさせられる一作!

  • とにかくお⾦が無い梨元ちとせ73歳は、パーキングエリアの清掃員。そこに自転車や徒歩で通勤というのが意外、でも近所ならありえるのかな。車上生活者にいらないおせっかいをしたり、ギリギリの生活なのにヒモを囲ったり、掴みどころのないちとせ。そんな人いそうだなと思った。70代のふたりが体力的に死体始末
    ができるのか疑問はあるけど高齢貧困、無年金者、虐待、介護など盛りだくさん。

  • ちとせさんみたいに一生懸命に、自然体、正直、誠実、慈愛深く、友達に恵まれて、生きることは、素晴らしい。それなのに……。

  • 読み終わったけど。
    そんなのバレないわけないよねぇ。
    最後は結局バレて悲惨。
    問題を後回しにしてるだけ。
    年取る前に頑張ってお金ためます。

  • 現実に起こりそうな恐怖を感じる作品だった。

    物語の舞台は山梨に位置する坂田パーキングエリア。
    清掃部で働く73歳の梨元ちとせと75歳の古田中栄、二人の老女を中心に物語は展開する。

    このパーキングエリアには訳ありな人達が集まって来る。
    貧困による車上生活者やネグレクトの母親、介護に明け暮れる男性。

    中でも金の匂いを嗅ぎ付け近づいて来る寄生虫の様な男が一番質が悪い。

    ちとせが犯した罪。それを無かった事にする為に老女二人が企んだ完全犯罪。

    終盤は目が離せない展開だ。
    社会の闇の中で逞しく生きる老女の姿が眼前に浮かんで来る一冊。

  • なんか詰め込み過ぎな気が。『無年金者ちとせ』という割に無年金問題にはスポットが当たっておらず、貧困車上生活者その他諸々の話という感じなのでその辺は期待外れ。でも中盤までは面白かった。坂上PAというパーキングエリアを舞台に、そこに勤務する高齢者とPAで生活する人々。お金に困っている人しか登場せず、暗い作風になりそうだが主人公の性格のおかげか湿っぽくはならない。次第に桐野さんの『OUT』を彷彿とさせる展開になり、高齢者だからこその?バイタリティと怖いもの知らずを発揮。ラストが大雑把でバタバタ収束した感が残念。

  • 何とも切ない物語。
    年老いた女性、引きこもりの中年、認知症の親と障害者の姉を車上で介護、
    不幸せながら前向きに生きていく、力強い主人公の明るさが良かった。
    大藪春彦新人賞受賞作家の3作目、また、こんな路線の作品を書いてくれることを楽しみにしています。

  • 無年金者で高齢者のちとせは今日も持病を持ちながらも働くしかない。それだけでもなかなか悲惨なのに、車上生活者、貧困、児童売春、介護、となんとも重たい話。なのにするすると読めてしまって一気読み。お先真っ暗な老女たちの未来はいかに!?ちょっとうまく行きすぎた気もするけど、頑張った者が報われる結末、私は嫌いじゃないな。

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著者プロフィール

大阪府生まれ。大阪市立工芸高等学校卒業。ヘアメイク・スタイリスト。2018年、第二回大藪春彦新人賞を受賞。2019年、受賞作を含む『愚か者の身分』(徳間書店)でデビュー。

「2021年 『マルチの子』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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