- Amazon.co.jp ・本 (480ページ)
- / ISBN・EAN: 9784334915018
感想・レビュー・書評
-
詳細をみるコメント0件をすべて表示
-
う~~~ん……。
期待、し過ぎたかも?
図書館予約してから1年近く待たされ、やっと借りることができた。
新宿鮫シリーズ第12弾。
単独作品というよりも前作の「暗約領域」と併せてひとつの作品のよう。あまりにも関りが大きすぎる。
「暗約領域」を前編とするなら「黒石(ヘイシ)」は後編。いや、次も続くのかも知れない。金石(ジンシ)篇といったとこだろうか。
登場人物がかなり多いし、前作とかなり被っている。
メモをとりながらの読書となったが、それでも「この人誰だっけ?」となりがち。
しかも日本名と中国名が出てくるのでけっこう大変。人によってはさらに源氏名まである。
「暗約領域」「黒石(ヘイシ)」と続けて一気に読むのがわかりやすいだろう。
あいかわらずおもしろいのだが、同じように特異な殺し屋が出てくる過去の作品「毒猿」や「屍蘭」に比べるとパワーダウンは否めない。
終わり方もあっさり風味だった。
まだこの「金石(ジンシ)」篇は続くのかな~。
まあ、それはそれとして……。
図書館予約。10冊までしかできないの、なんとかならんかな~。
せめて倍の20は予約させて欲しい。
人によっては、あれかな? 家族の図書館カードを使うなどの裏ワザを使ってるのだろうか。羨ましい。
(゚д゚)!ソウダー
と、いうことで!
急募!! 家族!?(笑)
若干名。待遇は応相談。委細相談。
犬さん、猫さんは、家族になり得ますが、図書館カードは発行されないでしょうから、今回は人間に限らせてもらいます。
いやいや、図書館カード目当てかーーーいっ!!-
2023/09/05
-
2023/09/05
-
2023/09/05
-
-
-
やっとあと30数番まできました!
図書館の予約番号。
最初は300番台くらいだったので、あと少しの辛抱。
そうですか……、晶の出番...やっとあと30数番まできました!
図書館の予約番号。
最初は300番台くらいだったので、あと少しの辛抱。
そうですか……、晶の出番はないのか~。2023/07/29 -
土瓶さん
おはよう(^^♪
おおーもう少しですね。
まった甲斐はありますよ。是非期待してくださいね。
晶は出る気配なしですが、読みど...土瓶さん
おはよう(^^♪
おおーもう少しですね。
まった甲斐はありますよ。是非期待してくださいね。
晶は出る気配なしですが、読みどころ満載です。
感想楽しみにしていますね~2023/07/30
-
-
馴れ合いを嫌って単独で動き、気づかれないうちに犯人に迫り捕捉してしまう警察官が新宿署にいる。鮫島という名と捜査法も合わせ、人は彼を「新宿鮫」と呼ぶ。
キャリア警察官でありながら、上層部との対立が原因でずっと新宿署の警部に留め置かれている孤高の刑事・鮫島の活躍を描く警察サスペンス。シリーズ12作目。
◇
鮫島と因縁がある、中国残留孤児二世三世で構成される地下組織・金石。その幹部の1人、高川が警察に保護を求めてきた。対応した元公安総務の矢崎は、新宿署の鮫島に連絡し、2人で高川と会うことにした。
高川によると、金石は八石と呼ばれる8人の幹部によって運営され、PC ネットワークによって繋がっているという。
ところが最近、八石の1人である徐福と名乗る男が金石の支配を目論み、黒石と呼ばれる暗殺者を使い他の幹部の排除に乗り出したとのことだった。
秘密裏に捜査を開始した鮫島たちだが、幹部の誰も徐福に会ったことがないという事実に直面し、捜査は難航する。
そして数日後、八石の1人と見られる男の死体が、頭部を潰された状態で見つかった。
* * * * *
大沢在昌さんの作品の中で最も好きなのが、この『新宿鮫』シリーズ。サスペンスとしてもヒューマンドラマとしても高いレベルで安定していると思うからです。本作も楽しみつつ大切に読むことにしました。
徐福と黒石。この上ない強敵でした。
頭がキレ、ネットの奥深くに潜みつつライバルの居場所を正確に探り当て、暗殺者を差し向ける徐福。
筋肉質の巨体を誇り、密かにターゲットに近づき正面から頭蓋骨を叩き潰す恐るべき暗殺者の黒石。
何かの格闘技に秀でたわけでもなく射撃の名手でもない、正義の執行者としての矜持のみを拠り所に捜査を行う鮫島にはかなり分が悪い。
ここ何作かは晶と桃井を失った鮫島が死に場所を探しているかのような印象を受けて、寂しさを感じながら読んでいました。
だから今回、鮫島の相棒として再び矢崎が登場したことで「よもや」という思いが頭をよぎってしまいました。
矢崎は前作で、鮫島の動向を探るため公安が潜り込ませたスパイであり、捜査途中で犯罪組織に狙撃され重症を負った人物です。
スパイではあったけれど若い捜査官の前途に鮫島はずっと心を砕いており、今回どこかで矢崎を庇って…… となるのではないか、孤高の鮫島に相応しい最期が用意されているのではないかと恐れていました。
でも杞憂に終わってホッとしました。
矢崎は鮫島の誠実で優秀な相棒になっているし、アシスト役としての藪はますます存在感を増しています。
そして何より生活安全課長の阿坂が桃井に匹敵する上司ぶりを見せるようになってきました。( 余談ながら、藪が阿坂課長に惚れたような描写があって微笑ましかったです )
鮫島が孤独な捜査官ではなくなったというのが、自分にはうれしいことでした。
右手小指の骨を砕かれた鮫島と、鮫島への復讐を誓い黙秘を貫く決心をするサイコパス黒石の描写という不穏さを残すラストシーン。
心配だけれど、続編への布石と思えばまた新宿鮫に会える楽しみにもなりました。本作もおもしろかったです。 -
新宿鮫シリーズはリアルタイムではないものの私にとっては20年強と付き合いの長いシリーズです。
時代の流れと共に読み手も作家も変化をしていて、それは文章や登場人物であったり大きく作品そのものに良くも悪くも影響が出るものであると思われます。
映画「007」もダニエルクレイグの登場で大きく変わった様に、 本作90年代初期の象徴「晶」がいなくなってからのシリーズはリアリティも増し完成度が高く作品の品格が間違いなく上がってます。次回作も期待しかありません! -
-
2023/08/19
-
いやー、僕は何とか60番代スタートでしたかね(⌒-⌒; )
人気作品は貸出開始後すぐに予約しないと3桁行っちゃいますよね。
感想に書いた通り...いやー、僕は何とか60番代スタートでしたかね(⌒-⌒; )
人気作品は貸出開始後すぐに予約しないと3桁行っちゃいますよね。
感想に書いた通り前作との関連が濃いので覚えてなければ暗約領域読み直してからの方が無難かもしれませんね。2023/08/19
-
-
新宿鮫シリーズ12作目。「暗躍領域」から随分経っているようで、そのストーリーをすぐ思い出されないでいましたが、今作「黒石」を読み進めて徐々に思い出しました。「暗躍領域」の続編というかスピンオフ的な作品のようでした。470ページ越で、テンポよく話しが進み、鮫島達の捜査と殺戮者黒石の犯行シーンが交互に語られ、ラストに誰も会った事ないネットで殺人指令を出す「徐福」も姿を現す、という展開で飽きる事なく読みました。今現在よくニュースにもなるネット犯罪がモチーフに使われているし世相も反映していて興味深かった。
新宿署の個性的な捜査陣の面々も魅力的です。 -
『絆回廊』が前作から5年ぶり、さらに8年空けて『暗躍領域』、今度は3年空けて本書であり、『暗躍領域』とは、主人公鮫島の環境、捜査仲間、上司なども含めて姉妹作と言ってもよく、シームレスで繋がる雰囲気の新作。
本作では、中国と日本の混血であるアナーキーな多重国籍者たちで成り立つ秘密結社「八石」の暗躍を舞台に、そのメンバーの統一を図る暗号名<徐福>なる正体不明の人物と、彼の手足として冷血で残忍な殺しを請け負う「黒石」なる謎の人物を中心とした連続殺人を、鮫島、公安からの出向者・矢崎が追う。二人の背後を守るのは、前作から桃井に代わって登場した女性上司・阿坂、シリーズで一貫して活躍する鑑識の藪も健在である。
八石の組織の秘密や構成メンバーの正体をめぐる捜査の進展状況を語る八割方は、人物の多さとそれぞれの多様さと、複雑な関係図を描かねば辿り切れそうにないストーリーテリングが少々辛かった。翻訳ミステリー主体の読者であるぼくにとっては、日本の小説は、人物表がないのが辛い。本書のように日本を舞台にしていても中国名と日本名を二つ持つ人物が多いと、さらに混乱が重なる。作者が整理して書いているとは言え、このスケールで数多くの人間を登場させるとしたら人物関係図を添付して頂きたい。
ぼくは多少、重要性を欠くところと判断した場合は、自分の記憶を追わずに読み進めてしまった。それ以上に、日本の裏社会に潜む日中ハーフたちの秘められた内輪闘争の中で、暗躍する殺し屋こそが本書の軸なのである。作品タイトルになっているくらいだし、三人称の作品の中で唐突に挟み込まれるのが殺し屋による独白の章である。「ヒーロー」として自分を認識する異形の殺し屋の章は、唐突に挟み込まれる殺人現場、あるいは殺人の用意の奇怪な叙述である。大沢作品としては、少しエキセントリック過ぎる印象があるが、本書の読みどころはそこにこそあるのかもしれない。彼がいつ鮫島たちの捜査の線と交錯することになるのか、読者だけが知る真相への獣道である。
そしてヒーローを語る異常な殺し屋の正体は、鮫島たちの捜査の中で徐々に明確になる。作品を構成する地道な鮫島たちの捜査活動と、そこに時折挿入される殺し屋<黒石(ヘイシ)>の悪夢の如き殺戮のシーン。秘密結社八石内部での戦いと、捜査と、殺し屋との三重奏のような物語構成が、本作を異様な一作にしている。
印象に残る作品ではあるが、新宿鮫シリーズとしては主人公の存在が霞むほどのアンバランス性に驚かされた。娯楽としては一級。ハードボイルドの印象強かった大沢在昌が、「百舌」シリーズの逢坂剛サイドの世界に少し足を踏み入れた印象のある奇しの力作である。 -
▼「新宿鮫Ⅻ 黒石(ヘイシ)」大沢在昌。光文社2022。
▼1990~2022ですから、既に32年間駆け抜けている「新宿鮫シリーズ」最新刊。「鬼平犯科帳」が22年間ですから、凄いことです。文字数で言っても恐らく並ぶかそれ以上なのでは。連載開始当初鮫島警部は30代前半?くらいだったと思うので、リアルに言ったらもう60代なんですが(笑)、作者によると「まあ、そこの時間経過は半分くらいのイメージで」とのことなんで、今の鮫島警部は40代後半~終盤くらいという感じですね。
▼シリーズ考を勝手に行うと(笑)、第1作「新宿鮫」~第6作「氷舞」くらいまでは、主人公と犯罪者を描きながら、主人公の恋人「青木晶」との関係を心理的にあるいは事件的に描く、あるいは描かねばというクビキがあって、それが分かりやすいエンタメ感でもあったと思います。
第7作「風化水脈」から、(主人公が恋人と別れたので)そこから脱却?して、よりオトナな(中年風味の強い(笑))味わい深い犯罪ミステリー&人間ドラマになってきました。派手な仕掛けはぐっと減って、ある意味地味とも言えるけれどプロット骨格やゲストキャラの深みが圧倒的に増して、「物量感が半端ない鬼平、あるいはメグレシリーズ」と言える風格。これが作者レベルで戦略的なのは、(もちろん流れの中でそうなったんでしょうけれど)第5作「炎蛹」で登場した”仙田”という紳士的犯罪者キャラを大事に育て上げて、第9作「狼花」で死なせるんですが、これがもう圧巻ですね。ここで一つ区切りがついたとも言えます。
第10作「絆回廊」で第1作以来の大事な「上司キャラ」の桃井を殉職させつつ、ここで出てきた「陸永昌」という無国籍犯罪者キャラを転がして、よりアジア圏の人間ドラマとして傑作の「暗約領域」を経て世界観は地続きのまま今作に至ります。
▼リーダーを決めずに活動する中国残留孤児2世3世グループ「金石(ジンシ)」の言わば内ゲバ連続殺人が描かれる。謎の殺人者“黒石(ヘイシ)”を使い、「金石」の支配を進めているのは誰か…。という内容で、得体の知れない殺人者と主人公の対決なんですが、そのぬめぬめしたサスペンス感がなんとも名人芸。
そして2022年を描きつつ、ヒトの暗部には第二次大戦の影響を受けた悲劇がある…という歴史性の観点が重厚ですね。
▼そしてきっと遠からじ、「陸永昌シリーズ」のクライマックス的新作が読めるのではと思うと、わくわくが止まりません。ありがたいことです。 -
新宿鮫Ⅻ
前作の「暗躍領域」を読んでいないと人間関係など把握出来ないかも。
思い出しつつ読んでいるうちに、ぐいっと引き込まれた。
残留孤児や二世三世がネットで繋った金石という存在と、その殺人事件に立ち向かう鮫島さん。
懐かしい晶という名もちょっとあり、なんか嬉しかった。