- Amazon.co.jp ・本 (237ページ)
- / ISBN・EAN: 9784334923884
作品紹介・あらすじ
「金に使われている。金なんかないほうがいい」目が離せない沖縄の今を、シリアスにユーモラスに描く芥川賞作家の最高傑作。
感想・レビュー・書評
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不思議な物語。「沖縄の今」というより「沖縄の人がイメージする基地の土地のいま」という感じだけど、沖縄に普通に横たわる基地という物質とそこから派生する生き様がシニカルにユーモラスに描かれる。という、カッコつけた解説するとそんな感じ。
登場人物の不思議さと最後の展開の不思議さよ。
解説読むまでその凄さを感じ取れなかった。
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黙認耕作地。
そのような場所があることをこの本で初めて知りました。
自分から言い出したことは、もうちょっと責任もって続けられませんか・・・?
ほかの人も巻き込んでることですし・・。
止めるなら止めるでもう少し・・・。
と・・小説にそんなこといっても始まりませんね。
何かをふいに言い出したくなる、やりたくなる。
そして現実を見て、やっぱり止めたくなる。
・・・これも沖縄という地の力、なのでしょうか?
………
「色仕掛けかしら?」
「俺は色仕掛けには引っ掛からないよ」
「私もそう思うわ」
……… -
沖縄の「軍用地主」には、年間数千万円もの地代が転がり込んでくる。祖父と二人で暮らす邦博の周囲にも、あり余る金を巡り、怪しげな人物たちの出入りが絶えなかった。そんな彼の前に、訳ありらしい若い女が東京からふらりとやって来る。彼女が言うままに、邦博はある事業を興そうとするのだったが…芥川賞作家が、沖縄の“今”をシリアスにユーモラスに描く。