- Amazon.co.jp ・本 (349ページ)
- / ISBN・EAN: 9784334923921
作品紹介・あらすじ
一読、脱帽せざるを得ない。最盛期を迎えつつある宋の時代を舞台に、秘密捜査官の大活躍。「水戸黄門」の原点がここに。
感想・レビュー・書評
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宋代中国が舞台。
皇族であり巡按御史をしている主人公とその弟分が旅をしながら地方官の不正や事件を暴いていくお話。
話は大体一話完結であるが徐々に一つの事件にまとまっていっている。
それぞれの話には特産物や地方で行われていた工業など宋代特有の物品・思想が出てくるがこれが事件に関わっているのが更に面白いと思います。
登場人物も童顔の主人公や保護者と勘違いされる優男の弟分、髭もじゃがさつな護衛に弟分に片想いして追っかけてくる軽業師の女の子と多彩でかれらの会話もとても面白いです。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
「私、劉さんがいなくなる前に、預かり物をしてるの」そう言って少女が取り出したのは翡翠の骰子。口入れ屋の死、大がかりな河川工事と六博荘の建築……。薬屋の趙希舜と美声のお目付役・傅伯淵が調査に乗り出す。果たして彼らの正体は?凄腕の武人・賈由育は敵か味方か?表題作他全5編。
装幀 / 舩木 有紀
装画 / 川口 澄子 -
水戸黄門漫遊記っぽいが、そこまで単調ではなく謎や謎解きも毎回楽しめる。
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華やかなりし中国宋の時代を舞台に、皇帝の従弟でありその名代・巡按御史(じゅんあんぎょし)として各地を旅する童顔希舜とその愉快なお供達(?)の話。
巡按御史とは朝鮮風に言えば「暗行御史(アメンオサ)」、日本でいえば「水戸黄門」(!?)。
各地を巡って犯罪の謎を解いて悪人を成敗!勧善懲悪話はどこの国にもあるもんです。
5つのストーリーが盛り込まれ、事件の内容も様々で面白い中華ミステリ。
話のテンポも良いし、意外な事実が出るたびに驚かされる。久々読み直したら改めて面白かった本。続きって早く出ないかな〜。 -
北宋の最盛期を舞台にした、中国版推理小説。
シャーロック・ホームズとまではいかないかな?w
朝廷の秘密捜査官が、素性を隠して官僚の犯罪を摘発。
表題となる「十八面の骰子」の他、五つの短編から成っていますが、主役はいつも同じ三人組。
「十八面の骰子」
平和な県で起きた殺人事件。そこは千年以上昔に双六博打に狂った諸侯・六博王の領地だった。双六に使う翡翠製の十八面の骰子を巡る謎。
「松籟青の鉢」
窯元の一人娘が巻き込まれた、町の二大派閥の闘争。幻の色、"松籟青"の釉薬を再現する情熱が事件を呼ぶ。
「石火園の奇貨」
寂れた名園・石火園に集った旧友五人が相次いで怪死。石火園に隠された"奇貨"(財宝)とは?
「黒竹筒の割符」
文字が書かれた竹の切れ端(割符)を集めると・・・?古来中国人が憧れた不老長寿の仙薬の恐ろしさと、知事の息子の野望。
「白磚塔の幻影」
海賊に悩まされる町で起きた爆発事件。事件の鍵は、海の彼方に見える蜃気楼。"白磚塔"とは何処か?
妻子の話がうやむやに終わったから、是非とも続編を出して欲しい作品です(^O^)
ニン、トン♪ -
最盛期を迎えつつある中国・宋の時代。童顔、小柄の趙希舜は、全国を行脚しながら地方役人の不正を監察する「巡按御史」と呼ばれる秘密捜査官。身分は隠しているものの本来は皇帝の名代。威光は絶大である。従者に傅伯淵、護衛役に賈由育の二人を引き連れ、各地で起こる奇怪な事件を次々と解決していく。中国版「水戸黄門」ともいうべき時代ミステリーの傑作
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中国の宋時代を舞台にした良質な時代物ミステリ短篇集。
天子の名代である巡按御史の趙希舜が身分を隠して世直しの旅をする、中国版「水戸黄門」。と言っても希舜は実年齢24才(見た目15才)のカワイ子ちゃん(推測。でも年上の女性にモテルらしいよ? 笑)。
お供は美声の優男(でも拳法の達人)伯淵と、軍人上がりで粗野な由育。そんな二人が希舜を巡って犬猿の仲なのもツボツボ(^^)。その他、希舜の実の父や兄など、キャラ萌え要素がギュギュッと詰まってます♪ -
面白かった!
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主人公の悲恋が気になるところですが。