逃避行

著者 : 篠田節子
  • 光文社 (2003年12月15日発売)
3.46
  • (3)
  • (23)
  • (31)
  • (2)
  • (0)
  • 99人登録
  • 28レビュー
  • Amazon.co.jp ・本 (278ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784334924157

逃避行の感想・レビュー・書評

並び替え:

表示形式:

表示件数:

  • 隣の子どもを噛み殺してしまったレトリバーと主婦が家族を捨てて逃げるお話。
    追いつめられて行く感じでどんどん読み進めてしまう篠田さんの安定の文章力。
    いつもながら、色んな物事の裏と表を考えさせられるストーリーとなっています。
    私は動物は大好きだけれど、ストーリーとは関係なく、この先ペットを飼うという事はもうしないと思います。

  • ペット全盛時代に人ごとではなさそうな話です。やや現実離れしているかも知れませんが、身につまされる思いで読みました。隣の子供を殺してしまった大型ペット犬ゴールデンレトリバー・ポポを連れて、ヒッチハイクで八王子から関西へ逃げた50歳の主婦妙子。夫・長女・次女がポポを見捨てようとしたことに対し、ポポに家族の温もりを一番感じる主人公。八王子からの逃避行で出会う人たちがトラック運転手の島崎、そして娘と同年代の運転手ダイ、篠山の別荘で出会う中年の生涯孤独を主張する堤たちとの心の通い合いが暖かさを与え、この小説を救いのあるものにしてくれます。ポポと妙子が都会の普通の生活では経験できない生活を通して、次第に逞しく?変身していく姿に、現代文明への批判も感じました。しかし、ペットと共に逃避というのはやはり一寸無理があるかも知れません。ラスト近くの堤とポポの心の通い合いは美しいです。

  • さびしい。
    ハッピーエンドで終わってほしかった。

  •  ゴールデンレトリバーの愛犬・ポポが、隣の家の男の子を噛み殺してしまった。再三注意していたにも関わらず庭に忍び込みイタズラを繰り返し、ポポの鼻先で爆竹を鳴らした故の出来事だったので刑事責任は問われなかったのだが、マスコミの報道や世間では悪者はあくまでも犬と飼い主だった。夫や娘達も誰も味方になってかばってくれない、このままではポポは処分されてしまうと悟った主婦・妙子はポポを連れて逃げることを決める。

     主人公がポポを処分できない気持ちはもちろんわかる。しかしそこで、50を過ぎた仕事も無いただの主婦が旦那のヘソクリを持って犬と逃避行というのはあまりにも現実的でない。それでうまくいくなんてやはり小説か・・・と最初は思っていたのだが、そんな甘い話では決してなかった。行く先々でニュースを知る人々に追われるのは当たり前にせよ、ポポの野生化(野獣化?)に拍車がかかって悩まされる妙子。ポポの描写ではそれこそ鳥肌が立つようなショッキングなシーンもあってびっくり。本当に犬がここまで変貌するものなのか?わからないが、ポポが完全に”善”の立場で物語が進まないところが著者らしいなぁと思った。どういう着地点におさまるのかと思ったが、そこにも少し意外性あり。まさか○○○○○○○○○なんて。切ないだけでなく、現実も思い知らされるリアルな話。

  • 飼っていたゴールデンレトリバーのポポが、隣の家の子供を噛み殺した。

    以前からその子供にポポは、悪戯を受けていた、しかし、子供殺しの犬はマスコミの標的にされる。

    家族からも世間からも、ポポを守るために、妙子はどこまでも、逃げた。

    まず犬ネタにたじろいた。個人的に、まだぽちが死んだ傷が癒えていないんです私は。だから最初犬ネタと知ったとか読むのためらった。

    次に妙子が自分の親とだいたい同じくらいの年齢の人に尻込みした。

    いろいろ、やられた。
    いろいろ、読むのがつらかったが、純粋に切なくておもしろかった)^o^(

  • 図書館で偶然、篠田節子さんの文庫を発見!
    犬のお話に弱い私、思わず手に取りました。
    でもこの話は、ワンちゃんの出てくるやわな小説ではなかった。
    主人公の女性、その娘、亡くなった子供の母親、色々な立場の人に感情移入して考えさせられたが、後半は逃避行に引き込まれました。
    篠田さんは、ちょっとくたびれた年代の女性を描くのが上手いなぁ。
    そして、その女性が意外な逞しさを見せてくれる。
    女が年を重ねていくこと、自分のこれからも考えさせられます。

  • 一人の人間が、もともと持っているものが
    人生の中で噴出しきるまで、生きることは
    続くのだな…と思います。

    もう、篠田さんの小説からは逃れられない。

  • 篠田さんはやっぱりいい。家族とは、夫婦とは、娘とは、犬が突きつけてくる現実に翻弄されながらも、主人公は生きていく。
    なんて感じでしょうか。
    お勧めです。

  • 長編。隣家のバカ小学生をかみ殺してしまったレトリバーと孤独な主婦の逃避行。
    ラブが野生化していくのはちょっと怖かったけど、山暮らしする一人と一匹を
    興奮しながら見守った。面白かったなあ。
    彼女、幸せだったと思う。

  • タイトルどおりの話なのになぜかタイトルからは想像できなかった内容…。矛盾してるけどそんな感じ。逃避行ってなんか大恋愛っぽいじゃない??勝手な言い分か。

全28件中 1 - 10件を表示

逃避行のその他の作品

逃避行 (光文社文庫) 文庫 逃避行 (光文社文庫) 篠田節子

篠田節子の作品

この本を読んでいる人は、こんな本も本棚に登録しています。

有効な左矢印 無効な左矢印
宮部 みゆき
宮部 みゆき
東野 圭吾
桐野 夏生
宮部 みゆき
篠田 節子
桐野 夏生
村上 春樹
東野 圭吾
角田 光代
宮部 みゆき
角田 光代
篠田 節子
角田 光代
三浦 しをん
湊 かなえ
横山 秀夫
伊坂 幸太郎
桐野 夏生
湊 かなえ
乃南 アサ
東野 圭吾
有効な右矢印 無効な右矢印

逃避行はこんな本です

ツイートする