ラスト シネマ

著者 :
  • 光文社
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  • Amazon.co.jp ・本 (209ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784334924331

感想・レビュー・書評

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  • 2016.11.4

  • 味わい深い話を書く作家。

  • 昭和40年代、田舎町で暮らす主人公の少年は、東京で映画の仕事をしていたという雄さんのお見舞いに行っている。
    雄さんが一度だけ映画に、しかもセリフ付きで出たということを知り、少年はその映画を探す為に奔走する。

    2012 5/9

  •  面白いです。★四つ半てところでしょうか。この人の話はなんだかハートウォ〜ミングなのよ。「セイジ」「信さん」もよかったけど、これが一番いい話だった。いつもちょっと悲しい話なんだけど、なんだかイイ話です。

  • 某研究会でのオススメ。市立図書館より。20081001

  • <font color="#666666"><table style="width:75%;border:0;" border="0"><tr><td style="border:0;" valign="top" align="center"><a href="http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4334924336/yorimichikan-22/ref=nosim/" target="_blank"><img src="http://g-ec2.images-amazon.com/images/I/21V7FZ23XJL.jpg" border="0" alt="ラスト シネマ"></a></td><td style="padding:0 0.4em;border:0;" valign="top"><a href="http://blog.fc2.com/goods/4334924336/yorimichikan-22" target="_blank"> ラスト シネマ</a><br>辻内 智貴 (2004/05/20)<br>光文社<br><br><a href="http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4334924336/yorimichikan-22/ref=nosim/" target="_blank"> この商品の詳細を見る</a></td></tr></table>
    <blockquote><p><strong>この世の生を終えるとき、人はその向こう側へ何を持っていくのだろうか。
    昭和40年代のH市、にほど近い田舎町。少年は東京で映画の仕事をしていた雄さんという男性に出会う。雄さんはがんに全身を冒され、町の病院に入院していた。見舞いに行く少年に、雄さんは東京の話や、映画の話を聞かせてくれる。
    ふとした会話から少年は雄さんがかつて映画に出演し、台詞のある役をもらっていたことを知る。
    雄さんが死ぬ前にどうしてもその映画を見せたい。
    題名も知らないその映画を、少年は探そうと決心した――。</strong></p></blockquote>
    表題作のほか、「中村正太郎さんのこと」

    どちらの物語もやはり一人の人間のことを他者の目で見つめ、語られた物語である。「ラストシネマ」では死期の迫った雄さんへの熱い想いに駆られた9歳の哲太――主に行動したのは彼の父だが――は過激な行動に出たりもするが、それ以外の部分では実に淡々と静かに語られるばかりである。「中村正太郎さんのこと」では、更にである。そしてそれがなぜかとても心地好い。文字の、文章の向こう側に豊に流れるものがこちら側まで流れ出してくるようなのである。スリルもサスペンスもわくわく感もないのだが、ひたひたと潮が満ちてくるような満足感に浸されるのだ。
    哲太が浮世離れした父に投げかけた「なぜ生きているのか」という問いに対する応えが印象深い。
    <blockquote><p>「俺たち人間に有るのはな、生まれて、生きて、死ぬ、この三つの事だけだ。生まれることと、死ぬこと、この二つは、こっちの手に負える事じゃない。俺たちの手元に有るのは、生きる、このことだけだ。これを何とかしたいと、人間は、ああだ、こうだと、いろんな事をやる。――だがな、生きるということの中に、常(いつ)も、生まれたことも、死ぬことも、有るんだ。死ぬことの中に、生きることも、生まれたことも有るんだ。これらは、同時で一つの、いっしょくたのものだ。いっしょくたではじめて成立しているフシギな何かだ。生きる、という、ただそれだけをみて生きてると、人間は、ころぶ。片輪で走り通せるほど、人生は平らな道じゃない。生きることを充分なものにしたいなら、死を想い出す事だ。そうすれば、生きる、ということを想い出せる。そういうものだ」</p></blockquote></font>

  • 安直だけど「ニューシネマパラダイス」を思い出しました。憧れ続けたスクリーンの中でたった一度喋ったセリフ。自分が一番言ってほしかった言葉かもしれない。何回も何回も練習して、そのセリフにすがったでしょうか。耳を閉ざしたくなることもあったでしょうか。人生最大に光を発しても一等星にははるかかなた届かない。目にも見えないかもしれない。そうして消えていくいくつもの星がはかなくて、切なくて。小さい自分をちょっとだけ好きになれるような小説でした。

  • ちょっとしたことでも、誰かにとってはとても大事な事ってあるって気がします(*'д'*)

  • 「けれどもこんな、うんざりするほどリアルにおぞましさが氾濫し、日々その潮位が増していくような時代の中で、そこにわざわざ人間の悪を創作するという事に、私はあまり興味が持てない」という一文に著者の執筆スタイルを感じた。淡々とした語り口調、中年男性の回顧録形式は『信さん』と同じ。主人公の将来も含めて、映画『ニュー・シネマ・パラダイス』と酷似しているストーリー展開にびっくり! それでも何度も泣きながら読み進めたのだけれど。雄さんが出演した1本の映画ために、周囲の人達が奔走するのが感動的。家庭的とは言い難く掴み所のないお父さんが、活躍するのが意外だった。

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