こころげそう 男女九人 お江戸恋ものがたり

著者 :
  • 光文社
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本棚登録 : 722
レビュー : 143
  • Amazon.co.jp ・本 (288ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784334925918

感想・レビュー・書評

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  • 幼馴染男女9人(うち2人故人?)の恋物語+時代物+下っ引きミステリ(未満)+幽霊。畠中さんは文章と主軸ストーリーは柔らかいのに、相変わらず一部設定がえげつない。
    とにかく言いたいのは、宇多しっかりせい、弥太よくやった、お静何気に高スペック。

  • 畠中恵

  • 何だか切ない。皆んなの思いが向いてる方向が別なのにそれでもお互いを大事にしていて。最後の於ふじと宇多のやりとりも。読み終わってもイマイチすっきりしなくてただただほんのり切ない。

  • 江戸・橋本町の下っ引き宇多が、恋しい思いを伝えられぬまま亡くしたはずの、於ふじが帰ってきたー幽霊の身となって!神田川でこときれた於ふじと千之助兄妹の死の真相を探るうちに、九人の幼なじみたちそれぞれの恋や将来への悩みが絡み合ってきてーほんのりせつない大江戸青春恋物語。

  • 幼なじみ9人の男女が江戸の町を舞台に織りなす連作短編。
    主人公は下っ引きの宇多。冒頭で、ずっと想っていた相手だった於ふじとその兄が変死したことが語られる。
    以降は6編の話が連なるけど、於ふじとその兄の変死の謎が全編にまたがって解かれていく。
    誰かが誰かを恋い焦がれ、けど、時代や諸藩の事情から思いは通じない…。
    『まんまこと』シリーズの感想でも書いたけど、江戸時代を舞台にした月9のような、畠中さん十八番とも言えそうなストーリー。

    ・恋はしがち
    大店の娘おなみが流行病で亡くなったが、その姿を探す40過ぎの番頭。
    どうやらお浪が身に着けていた簪に秘密があるよう。
    その謎を追おうとする宇多の前に、変死した於ふじの霊があらわれる。
    番頭が私服を肥やそうとして高価な簪を探していたかに思われたけど、実際はおなみを心から愛していたことがわかる切ないラスト。

    ・乞目(こいめ)
    9人の幼馴染の中で一番頼れる男・重松。重松は今、口入れ屋に奉公に出ていて、ゆくゆくはその店を継ぐのではないかと言われている。
    そんなしっかり物重松が、ある日何者かに川に落とされ、命を落としかけると言う事件が起きる。
    重松は「自分で滑って川に落ちただけ」というが、宇多は怪しむ。
    そんな中、波風を立てているのが幼なじみの弥太とお染。二人は恋人同士だが、お染の家の事情で結婚できない。更にもう一人のおさななじみ、美人のおまつは弥太に想いを寄せている。そんなおまつのことをずっと好きなのが、件の重松。
    重松が川に落ちた事件は解決するけど、重松、おまつ、弥太、お染の四角関係は終盤までずっと残ります。

    ・八卦置き
    身分違いの女性・お徳と駆け落ちして江戸に出てきたのんきなお坊ちゃん・芳太郎。初めはお徳のヒモみたいな暮らしをしてたけど、試しに占いをしてみたら大当たり。毎日道端で八卦見をしていたけど、そんな芳太郎が行方不明になる。
    その芳太郎に何事かを相談しに行っていたのは、宇多の幼馴染の一人、大人しいお嬢様のお品だった。
    芳太郎の直接的な描写は少ないけど、ストーリーを追うことで何とも言えない性格が上手いこと浮き彫りになってくる。一番好きな話です。
    ここで登場してきたお品が、今で言うところのメンタル弱い子で、厄介な感じ。

    ・力味
    おまつが弥太の押しかけ女房になる、という実力行使に出る。
    困った弥太は宇多に助けを求めるが、そこへ弥太の遠い縁者だと言う老人が尋ねてくる。
    この老人は弥太に商売のイロハを仕込み始める。
    松、おまつ、弥太、お染の四人の中で一番性格がすっきりしていて好感が持てるのがおまつ。
    弥太はモテるのに優柔不断であまり好きになれなかった(笑)けど、この話で自分の将来を見据え始めたのでちょっと見直した。

    ・こわる
    おまつの婚約が決まった。その一方で弥太とお染が別れた。弥太のことが好きだったおまつは複雑な心境。
    そんな中、於ふじたち兄妹の実家だったお店に怪しげな話が持ち上がる。於ふじたちが亡くなった後、店は売りに出され、別の者たちが経営している。その店に何やらおかしな噂が立ち、宇多が奉公人として忍び込むことになる。
    一方、お品もその店の者たちに脅迫されていた。何故脅迫されているのだろうか……。
    この話の根幹にまたがる問題、於ふじの死の謎がちらっと見え始めた話。

    ・幼なじみ
    前の話で脅迫されていたお品が何者かに殺される。
    どうやらその死は、於ふじたち兄妹の死とも関係あるらしい。調べに出た宇多だが、そこへ残った幼馴染たちも協力を申し出る。
    一番心に残ったのは、重松からおまつへの、男気溢れる告白シーンですね。
    この二人がこの話の中で一番好きです。
    結果的に、重松の想いは届きません。
    おまつが何故、そんなにも弥太が好きなのか私にはわからない!!(力説)。
    でも好きになったら仕方ないんだろうなぁ。
    それからラストで消えていく於ふじと宇多のシーンはとても良かった。
    「ああ、何て好きだったんだろうか」
    と呟く宇多が切なくて爽やかだった。
    お絹の想いは届いていてほしい。

  •  
    幼友達が大人になると色々世間のしがらみもできて相手を思いやるだけでは済まないのだなあ。
    男女の仲はうまく行くも八卦行かぬも八卦。

  • L


    幼なじみ9人の色恋混ぜたミステリー。
    主人公は下っぴきの宇多。が、彼が下っぴきである必要はほとんどない。つまりは定職をもたずに動ける20歳過ぎの男には下っぴきという仕事しかなかったのではないかと推測。普通に幽霊と会話できるあたり、しゃばけ作者だなぁと。
    全てを現代の高校生に当てはめたら他の作品にあたりそう。よくあるパターンと言わざるを得ない。

  • 江戸時代、幼馴染9人の恋愛模様?を描いたお話。ちょっと登場人物が多すぎて感情移入できず…。幽霊がおおっぴらに出てくるのも何となく受け入れづらかったかも。

  • 幼馴染の於ふじの死の真相をめぐる連作短編。
    畠中さんは報われない恋の話が多すぎる気がする。
    たまにはもっとハッピーなのよみたいな。

  • こころげそう=心化粧=口には言わないが、内心恋こがれること(江戸語)
    お江戸の恋物語は、所帯・親・家に直結し、現代恋愛小説とは大きく違う。
    でも、頭数に幽霊も含めてってのは・・・(笑)

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プロフィール

畠中 恵(はたけなか めぐみ)
1959年高知県生まれ。名古屋造形芸術短期大学(現・名古屋造形大学)ビジュアルデザインコース・イラスト科卒業後、漫画家アシスタントと書店員を経て、漫画家デビュー。そして故・都筑道夫の創作講座を受講。『しゃばけ』が第13回日本ファンタジーノベル大賞優秀賞を受賞し、本作でデビュー、作家となる。
『しゃばけ』シリーズが代表作で、『しゃばけ』『ぬしさまは』はNHKラジオドラマ化された。2011年、『ちょちょら』で第24回山本周五郎賞候補。2016年『しゃばけ』シリーズで第1回吉川英治文庫賞を受賞。

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