田村はまだか

著者 :
  • 光文社
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レビュー : 246
  • Amazon.co.jp ・本 (240ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784334925987

感想・レビュー・書評

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  • 小学六年生時代の同級生男女5人が、同級会の三次会のススキノのスナックで田村を待っている。
    田村は来るのか。

    40歳、不惑の年。
    みんな色々あるようで、各章それぞれの短編が興味深かった。
    ちなっちゃんが気になる。
    とは言え、それぞれの登場人物に今ひとつ魅力が無く、タイトルに期待したものの、私には合わなかった。

  • ススキノのバーで、小学校の同級生であった田村久志を「田村はまだか」と、一晩中待ち続ける男女4人、プラス、マスターの花輪晴彦。彼らによれば、小6のときに、この世の空虚さを指摘してしまった中村里香に対し、田村は「どうせ死ぬから生きてるんじゃないか」と語りかけ、その後も2人はまっすぐに愛をつらぬいて、いまでは豆腐屋の主人と女房であるという。そんな、小学生のときから渋い男であった田村に惚れこんだまま40歳を迎えた4人は、胸をときめかせつつ、一晩中彼の登場を待っているのだ。
    そりゃ、いくらなんでも出来すぎだ。と言うと身も蓋もないようだが、小学校の頃に男子に失恋したのを40まで引きずってる女なんて、ないわな、やっぱ。
    が、独特のリズムをもった文体はなかなかいいし、4人それぞれのエピソードもいい。腕白小僧みたいな雰囲気を残す池内暁が、へなへなと力を抜きつつ生きてるような二瓶正克に「全速力で走れよ、きみ」と言われるエピソード。「保健室のおばさん」である加持千夏と高校性男子の「キッド」が互いの脆さをそっと抱きとめる最後の会話。いやいや、女を知ってるポーズだけの坪田隼雄と「ブルースター」の脳内恋愛のエピソードだって、なかなかいい。というか、田村久志と中村里香の出来すぎた話よりは、脇のエピソードの方がよっぽどいいんではないか。
    計算して構成しているのであろうが、あまりに出来すぎた男、田村と中村のカップルの存在って、この連作にほんとうに必要だったのかなあという気もする。私はどちらかと言うと、出来すぎてて気持ちがちょっと下がりましたけどね。

  • 田村、まじかよ!!!

  • 小学校の同窓会、三次会まで流れて来たバーで旧友「田村」を待つ5人・・

    「田村はまだか」 「パンダ全速力」 「グッナイ・ベイビー」「きみとぼくとかれの」
    「ミドリ同盟」 「話は明日にしてくれないか」の六話からなる話です。

    それぞれの思い出や人生が語られている。
    バーのマスターがその話のキーワードになる言葉を、
    お客の印象に残った言葉としてノートに書き留めているという設定も面白い。


    やっぱり第一話が良かったです。

    孤高の小6、あっぱれですね。
    あのタイミングの「好きだよ」は大人でもいえない・・
    班長の「紙吹雪が見えたよう・・」ぴったりの表現です。
    生活環境が不遇であっても、みんなを引きつけるはずです。

    白黒だった世界が天然色に染まる瞬間・・てあるんですね。
    私は逆のこと2回経験しました・・
    一瞬にして、まわりの世界にフィルターがかかったみたいに色彩がなくなってしまうってこと・・
    母を亡くした時ともう一回・・
    今でも、その時のことはセピア色でしか思い出せません・・
    だから、読みながらいろんなこと考えてしまいました^^

    第二話も好きです・・
    淡々とした自分の世界をもっている二瓶正克・・
    田村の父親?っていう伏線が面白い。

    どの話も、マスターが何を書き留めるか・・
    私ならコレっていうのけっこう当ってました(笑)

    結末は、ちょっとキツイものもあったけど、
    面白く読めました。

  • 『田村のことを思うとき、おれたちの心は混じりけのないものになる』
    5人の男女がススキノのスナックで、田村を待っている。
    クラス会の三次会である。彼らは40歳。
    その5人の酔客のよしなしごとを、穏やかな面持ちで聴いているマスター。
    田村はなかなか来ない。その訳が終盤に明かされる。

    この小説には、心がやわらぐ‘ちょっとイイ話’が出てくる。
    しらふで読むより、軽くお酒を呑んで
    ほろ酔い加減になった頃読むといい感じかもしれない。

    作中の会話は自然で、ユーモアのセンスが感じられる。
    一行一行が短めでシンプルな文章。
    その個性的な表現法は好みが分かれるかもしれません‥。

    第30回吉川英治文学新人賞受賞作。

  • Yから勧められて。後半冗長になる。

  • 同級生からそんなにも慕われる田村くんはとても良い人なのだろうけれど、その良さがイマイチ伝わらないし、同級生たちもキャラが曖昧で誰が誰だかわからなくなる。

  • 同窓会の三次会で小さなスナック・バーに集まった男女5人は、遅れている同級生、田村を待っている。皆、田村と会うのは小学校6年生以来、初めてだ。始めの章で、6年生当時の田村のエピソードが語られ、そこから皆がそれぞれ近況を回想するという短編形式となっているが、読んでいる間、その5人やバーのマスター同様、不思議なほど「早く田村に会いたい!」と思わされていた。しかし…まぁ、田村があんな事になっていたとは…ラストはとんでもない対面となってしまった。バーのマスターもちょっと楽しくて、なかなかおもしろい一冊でした。

  • 短編集? ラストが引き込まれる。池内の話が一番好き。

  • 「田村」はゴドー (Landload) と違う事を考えれば、要領を得ず何がなにやら理解に苦しむばかり。図書館本。 38

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プロフィール

1960年、北海道小樽市生まれ。2003年「コマドリさんのこと」で第37回北海道新聞文学賞を、04年「肝、焼ける」で第72回小説現代新人賞を受賞しデビュー。09年『田村はまだか』で第30回吉川英治文学新人賞を受賞。著書に『ほかに誰がいる』『そんなはずない』『好かれようとしない』『タイム屋文庫』『エンジョイしなけりゃ意味ないね』『静かにしなさい、でないと』『少しだけ、おともだち』『てらさふ』『乙女の家』『植物たち』『たそがれどきに見つけたもの』などがある。

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