田村はまだか

著者 :
  • 光文社
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感想 : 260
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  • Amazon.co.jp ・本 (240ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784334925987

感想・レビュー・書評

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  • 一万円選書の一冊。
    同窓会の3次会 スナックバー チャオ!
    5人の同級生とマスターは、田村を待っている。
    田村は来るのか?
    衝撃の最後で、びっくりした。
    みんな生きてれば、いろんな事があるなと、つくづく思った。
    みんな、自分の人生の中では主役!
    いろんなドラマを生きている。

  • 表紙のイラストがなんとも。この人が、「田村」なのか?
    謎のポーズも、誰なのかもすぐわかるわけですが。
    ついつい読みながら手が耳に。。。

    クラス会の三次会。スナック「チャオ!」に流れた5人。それぞれの「今」を抱えながら、「あの頃」に戻りたいような、戻りたくないような。
    待ち人は現れるのか、、、?

    残念なことにいまだにつながっている小学生時代の友人はいない。でもたまに、思い出す顔のみんな。今はどこで何しているのかなぁ。

  • 深夜のバー。小学校のクラス会の三次会。四十歳になる男女五人が友を待つ。大雪で列車が遅れ、クラス会同窓会に参加できなかった「田村」を待つ。

    最初は男3人、女2人という記号でしかなかった5人が、章ごとにそれぞれの人生を振り返って語るので、読み進めていくに連れて、一人一人の輪郭が立体的に浮かび上がってくる。
    最終章を迎える頃には、自分も田村を待ち侘びている。誰かを待つと言うこと、それだけでこんなに感動的な物語が生まれるのかと驚きだった。

  • いい感じの脱力感。田村と二瓶さん、そしてマスターのキャラのおかげかな。現実的な内容だけど、夜中のスナックバーで語り合っていて夢の中のような浮遊感、高揚感があるのもいい。

  •  初 朝倉かすみ うーん、もうちょっと そこで、こういっぱつ ドバっと なんとも、いかにも って感じで すっかり、スッキリといきたい って、感想です。だな もう一冊読んでみよう

  • それぞれのストーリーが描かれながらも最後はやっぱり「田村」

    こんな風に人に待ってもらえる田村はどんな人生を送ってきたのだろうか。
    自分も誰かにとって、こんな存在になれたらいいなと思った。

  • とあるBARでの、男女5人組が織り成すショートストーリー。
    平坦な人生も、そうでない人生も、それぞれ苦悩した日々があり、少しの幸福を求めた大切な時間がある。誰にでも起こるから、共感を呼べるモノに仕上がっている。

  • 小学校のクラス会に遅れている田村を待つ仲間たち、その間に何度も出てくる『田村はまだか?』のフレーズ。
    田村を待つ間、仲間たちはそれぞれこれまでの出来事を語ったり、ひとり回想したり、待つ間(私も)暇を持て余す事はない。いつになったら田村に会えるのだろか?最後は意外な事になり心配したが会えて良かった!となった。

  • 小学校時代のクラス会の3次会。
    スナックのカウンターで、5名の男女が遠方より遅れて参加する田村の到着を、今か今かと待っている。
    全員「不惑」のはずの40歳…けれど現実は惑ってばかりの40歳。
    皆が酒を酌み交わしながら口々に田村について語り、自分の来し方を思い巡らせる長い長い一夜の連作短編。

    「田村はまだか」と呟きながら揃って古い友人を待つ5名。
    小学校卒業以来の同級生との約30年ぶりの再会は、それだけでも緊張する上に待ち人はなかなか来ない。
    待てど暮らせどやって来ない田村に対し、つい嫌な予感を抱いてしまったり…それはもう、ちょっとしたミステリー。
    待ってる間のわくわく感とじれったさ、懐かしさ。様々な感情が入り交じった男女の駆け引きも面白かった。

    「誰か、とても暖かいひとの手で、こうして頭を撫でられながら眠りにつきたい夜が、あたしにだってあったりするのよ。大人になってもね」
    ちなっちゃんに一番共感した。

  • 小学六年生時代の同級生男女5人が、同級会の三次会のススキノのスナックで田村を待っている。
    田村は来るのか。

    40歳、不惑の年。
    みんな色々あるようで、各章それぞれの短編が興味深かった。
    ちなっちゃんが気になる。
    とは言え、それぞれの登場人物に今ひとつ魅力が無く、タイトルに期待したものの、私には合わなかった。

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著者プロフィール

1960 年生まれ。北海道出身。04 年「肝、焼ける」で第72 回小説現代新人賞、09 年「田村はまだか」で第30 回吉川英治文学新人賞、19 年「平場の月」で第35 回山本周五郎賞受賞。

「2021年 『ぼくは朝日』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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