- Amazon.co.jp ・本 (364ページ)
- / ISBN・EAN: 9784334926069
作品紹介・あらすじ
有明海、東京湾、日本海…温暖化防止の鍵は海に眠っていた!日本ひとり勝ち時代を予見する。環境サミット直前秘策はここにあり。
感想・レビュー・書評
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個人的に、ちょいと曰くのある作品。
アイディアは面白い。
しかし、そのアイディアがちょっと実際の研究に寄りかかりすぎではないかと思う。
しかし、著者の熱心さには頭が下がる。
真面目すぎるのかしらん。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
小説として、物語として、会話も含めて面白みがないという批判もあるようだが、着想・問題提起・綿密な取材と作家としての力量が感じられるいい作品だと思う。
題名と同じようにポジティブな結末で、大どんでん返しはないが、充分楽しめ、ためになった。 -
汚染された海を浄化し、なおかつ海藻や水草などのバイオマスを使ってエネルギーを得、ばら色の未来へと「ポジティブスパイラル(いい方向への連鎖)」が起こるという話。
途中でどんでん返しがあるのか、と読み進めたが、特になかった。人間模様にも大きな変化はなかった。「夢の〜」と銘打たれたちょっと怪しげな「ビジネス書」を読んでいる感じ。 -
この小説を読んだあと、居酒屋に行ってヒシの実を食べたよ good taste
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テーマは壮大で綿密でこの作者らしいなあと思う一方、登場人物の発言がみんな端整すぎるような感じであんまり面白みがないんだな。
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服部真澄らしい数字をしっかり書き込んだ作品。海の汚染を古来の菱の育成で浄化しようという計画。久保倉恭吾というカリスマ的役者の出現、一大事業に絡む政治の動きなど興味深く読んだ。
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洞爺湖サミットに合わせたかのような(実際、合わせたのか)内容。温暖化防止、バイオ燃料。農産物をバイオ燃料に振り替えてしまうことで引き起こされる食料不足等の問題。農地には限りがあるので、海洋植物からのバイオ燃料にシフト。興味深い題材なんですが、あまりにも説明部分が多いので、ストーリーを楽しむ余裕が・・・。よく、限りある地球の資源を大切に、みたいに言うけど、限りがあるっていうのは、結局、そういうことじゃん?なんて思ったりする。
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服部真澄の本は久しぶりだったけれど、さすがに読み応えあり。
わしの驕りだったっけな。 -
二酸化炭素の削減、温暖化ストップ、バイオ燃料など、エコについて急激に注目が集まりだした現代社会。
前々任の農林水産大臣が自殺していたり、現実と酷似している旬な日本を舞台に、「海洋」の汚染や資源について、政治的(国土交通省や農林水産省のせめぎ合いなどはかなりリアルに感じる)に、あるいは経済的に錯綜する思惑と、その中で理想を貫こうとする人間を描いた作品。
最初はやたらに「現状の問題、課題」を説明的にする会話などが胡散臭く、テンポが悪く感じられたけれど、その前ふりを知識の下地として読み込めば、後半の展開はさすが服部真澄。骨が太い。
諫早など実際の問題が見事に織り込まれていて、結末の技術もすべて現実のものなんじゃないか、と思わされる説得力がある。
何しろ知識が欠けていることもあり、この話のどこまでがリアルでどこからがフィクションなのかがわからないくらいだった。
まあ、すべてがリアルだったら今頃ニュースでもっと騒ぎになっているんだろうけど。
この物語を読んで、もてはやされているコーンのバイオ燃料などの問題点をはっきりと知った。日本のエコの弱点も。本当に自分はものごとを知らない。
エコ、エコ、って言うけど、結局、オーガニックだのロハスだのっていう流行の一端としか捕らえていないんだよなぁ、としみじみ感じてしまった。 -
海
温暖化