彼岸花

著者 :
  • 光文社
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感想 : 17
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  • Amazon.co.jp ・本 (252ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784334926403

感想・レビュー・書評

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  • 2023年4月18日
    短編6篇。
    つましい、カツカツの生活。
    そこに介護や倒産、不倫が入る。
    自分勝手な輩が幅をきかせて、その運命に流されていく。
    周りで心配するも、助ける筋合いになく。
    自分の運命を絶えず弛まず淡々と歩いていく市井の臣。

  • 2007〜08年に「小説宝石」に掲載された6短編の単行本化。

    今にして思えば、当時は治療の方法のない子宮がんを患って死んでゆく人々や、認知症の老人の介護など、著者の身の回りのことが反映されている。

  • ぽんぽん読めるストーリーではない。
    暮らしに疲れた女たちの、辛くて切ない物語が収めてある。
    もしかしたら掴めたかもしれない「幸せ」をあきらめて、それでも生きていかなければならないのが、この世というもの。そこにも確かに何かがある。

  • 江戸に住む庶民達の日常を描いた短編集です。

    全ての物語に共通して、あまり抑揚のない、よく言えば当時ならどこにでもあるような本当に日常を描いたお話になっています。
    はっきりした落ちというのはありませんが、どれも人と人との繋がりを感じさせられるでも最後は少しだけ切ない物語です。

    ちょっと物足りない気もしましたが、こんなときだからこそ読めてよかった作品でした。

  • 短編集。切ない内容が多い。

  • 今までに読んだ宇江佐真理の時代物とはちょっと違う雰囲気な気がした。
    多分舞台はあえて江戸にしておいて現代の人の心をかきたかったのかなぁと思いました。

  • 09/12/04

  • 11/15/09図書館

  • 苦労だらけでも何気ない日常をかみしめるような江戸庶民の暮らしが味わえる短編集。山奥の祖母との暮らし、人の情けに囲まれて暮らした家貧しい尼寺の日常、老いた姑の介護、不倫の精算など生々しいけれどどこか胸をうつ話がしんみりと胸を打った。こういう市井の人々の人生を書くのが宇江佐さんは本当にお上手だなあ…

  • h21.04.11

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著者プロフィール

1949年函館生まれ。95年、「幻の声」で第75回オール讀物新人賞を受賞しデビュー。2000年に『深川恋物語』で第21回吉川英治文学新人賞、翌01年には『余寒の雪』で第7回中山義秀文学賞を受賞。江戸の市井人情を細やかに描いて人気を博す。著書に『十日えびす』 『ほら吹き茂平』『高砂』(すべて祥伝社文庫)他多数。15年11月逝去。

「2023年 『おぅねぇすてぃ <新装版>』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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