いつまでも白い羽根

著者 :
  • 光文社
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  • Amazon.co.jp ・本 (350ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784334926670

感想・レビュー・書評

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  • 配置場所:摂枚普通図書
    請求記号:913.6||F
    資料ID:50900414

  • 2018_04_08-040

  • 読み始めると止まらなくなり、夜更かし。
    朝起きてすぐに続きを読んで読了した。
    余り身近ではない看護学校のことを知ることが出来て面白かった。主人公瑠美は頭がよく、自分や他人の感情や意図にとても敏感。そしてそれを言葉にして伝えることが出来る。ただただ感心した。こういったクリアさに比べると自分など濁った泥水にずっと浸かっているようなものだなと思う。

  • どんなことにもひっかからないつるつるの心
    そうしていくことで自分自身を守る

    茨木のり子の詩を思いだした。

    ぱさぱさに乾いてゆく心を
    ひとのせいにはするな
    みずから水やりを怠っておいて

    気難しくなってきたのを
    友人のせいにはするな
    しなやかさを失ったのはどちらなのか

    苛立つのを
    近親のせいにはするな
    なにもかも下手だったのはわたくし

    初心消えかかるのを
    暮らしのせいにはするな
    そもそもが ひよわな志しにすぎなかった

    駄目なことの一切を
    時代のせいにはするな
    わずかに光る尊厳の放棄

    自分の感受性くらい
    自分で守れ
    ばかものよ

    ーおかしいことをおかしいと言える人。常識というのはその場にいる人間で作られるの。だから、常識が正しいことだとは限らない。

    2009年 光文社 
    装丁;川上成夫 オブジェ:伊津野雄二

  • 看護師が皆、強い信念と高い志をもって
    その道に進むのだと思っていたわけではないけれど、
    「看護師になる気などさらさらない」
    のに看護学校へ通う人がいるんだ、という驚きが最初あった。

    でも、決して望んだ進路ではない
    看護学校での日々を描くこの作品に共感した。

    容赦なくふるい落とされる学校生活、
    友の存在の大きさと、
    うまくいかない恋。

    きっとこの先、
    主人公が看護師として、
    大人の女性として、
    生きて行くための土台の一部分になるだろう。

    いい作品でした。

  • 看護学校を舞台にした小説は初めて読んだけど、大変なんだねぇ。やめる人ややめさせられる人もたくさんいるようで。
    授業もろくに受けずに適当に大学生してる人もいるけど、看護学校は大違いだね。
    瑠美は頑固な厳しい性格。ズバッと言うので読んでる方は清々しい。
    私も授業のノートをテスト前に慌てて借りてコピーする人嫌いだったわー。貸してって言われたことはないんだけど(笑)

  • 看護学校を卒業した作者だから、書けた話だと思う。
    看護師で働くのは、側からから見る以上に大変なんでしょうね。
    感じた疑問を口にして、きちんと答えを求める人、おかしなことをおかしいと言える人、その場の常識だとか雰囲気に流されないでいられる人、主人公の瑠美の事だ、私も、そういう人になりたいけど、この年じゃ無理かなぁ。

  • 内容(「BOOK」データベースより)
    家庭の事情から看護学校に入学した瑠美。そこでそれぞれに異なる三人と共に学校生活を送ることになったが…。

  • 読んで良かった。

    生きる姿勢かぁ…主人公が攻撃的すぎる気もしたけど、こうやって自分の気持ちをハッキリ言える人は強いと思うな。

  • 看護学生の青春。主人公はなんだかんだでも真っ直ぐ。ライバル的な遠野がかっこいいな~
    2012.4.19

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著者プロフィール

藤岡 陽子(ふじおか ようこ)
1971年、京都市生まれの小説家。同志社大学文学部卒業後、報知新聞社にスポーツ記者としての勤務を経て、タンザニア・ダルエスサラーム大学に留学。帰国後に塾講師や法律事務所勤務をしつつ、大阪文学学校に通い、小説を書き始める。この時期、慈恵看護専門学校を卒業し、看護師資格も取得している。
2006年「結い言」で第40回北日本文学賞選奨を受賞。2009年『いつまでも白い羽根』でデビュー。看護学校を舞台にした代表作、『いつまでも白い羽根』は2018年にテレビドラマ化された。

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