身の上話

著者 : 佐藤正午
  • 光文社 (2009年7月18日発売)
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  • Amazon.co.jp ・本 (373ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784334926717

作品紹介

この主人公の流され方に、自分は違うと言い切れますか。人間・人生の不可思議をとことん突きつめる、著者の新たな代表作の誕生。

身の上話の感想・レビュー・書評

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  • ドラマ化させるのを知って、読んでみたかった。宝くじが高額当選といえば、「幸福は持続しません」の言葉通り、まー良いことは起こらないんだな~と見当はついていたが、次々に起こるサスペンスにここまで展開するとは予想だにしなかった。日頃手にしない大金を持つとミチルの様に挙動不審な態度になるだろうと想像した。夢のような宝くじも夢のままが一番幸せなのかなとも思った。第3者口調の旦那さんが、男性登場時、この人なのか?と最後までやきもきさせられたのが ある意味グイグイ引き込まれ楽しめたかな。

  • ひとりの男性が自分の妻の過去を延々と語る手法。
    いったい誰が語っているのか解らないまま最終章へ。
    最後はまさかの展開。だから語ってたのか~!!という驚きと納得となんだこの展開という肩透かしと色々な感情になる。
    文字数異常に多いけど、勢いと無駄のなさに一気に読める。
    しかし語られるミチルのなんと無責任で考えのないことか。イラッとする。少し進むとこんどは豊増の無責任さにイラッとする。読み終えてみると全編一貫して冷静でこわいほどの竹井がいちばんまともに思えてくるから不思議。
    しかし、ころころと人がいっぱい死んだなぁ~

  • 突然ですが、雪だるまはどうやってつくるか知っていますか?
    あれは、頭と胴体を別々に小さな雪玉から徐々に大きくしていって、
    大きいほうに小さいほうをのっけるのは容易に想像できるでしょう。
    この話は、最初そんな雪玉を作るという、ふとした思い付きからスタートします。
    ただその雪玉の素材は不幸と責任転嫁。徐々に大きくなり、最後はコントロールできないくらいまで大きくなるこの黒い雪玉と、隣で少し小さな雪玉を別の人が作っていたことに気づく。そして黒い雪だるまは形作られます。
    そして魂のこもっていない抜け殻なのです。
    あの子供のときに作った雪だるまの目や鼻が実は墨じゃなく虚空だったらと思うだけでぞっとします。この本を読んでも読書後は全く何も無い虚無だけが残されることでしょう。
    みな雪だるまは最後は水になると知っています。でも溶けていく雪だるまは実は醜いものなのです。人生の崩れ方、壊れ方を緻密な構成と独白という独特の表現で書き上げた筆者に感嘆。ただ、繰り返しになるが最後の虚無感だけはいかんともしがたく★4つ。

  • 先日、佐藤正午さんの「身の上話」を読みました。

    最初は、主人公で書店員のミチルが、彼氏がいつつも、出版社の人と不倫をしていて、恋愛に関するトラブルの話なのかと思いきや、次から次へと、意外な展開が起こっていく、ジェットコースター・ミステリー小説で、おもしろかったです。

    で、この小説は、ドラマ化されてるんですが、ドラマ化されるのも納得です(ちなみに、ドラマ版は、映画「落下する夕方」を監督した、会津直枝さんが、演出・脚本・プロデュースを、1人で手掛けてるみたいです)。

    ただ、終わり方に関しては、もうちょっとスッキリした終わり方だったらよかったのになあと思ったりしました。

    例えば、ミチルが、晴れて無罪放免になるとか、竹井輝夫の動機や人物像が、もっとハッキリするとか。

    あと思ったのが、ミチルが東京に出てこなければ、もしくは、東京に出てきても、竹井輝夫に会わなければ、事件はなにも起きなかっただろうなあと(こんなことを言ってしまっては、物語が進んでいかないので、元も子もないんですが・・・)。

  • 初めましての作家さん。説明が長くて若干面倒だな、と思ったところもあるけれど、展開が気になって、さくさくと読み進められました。結局のところ、宝くじでどうこうという話ではないよね、とは思うけれど、宝くじ、やっぱり怖い。
    2016/10/24読了

  • 最初はミチルさんがどんどん転落してどうしようもなくなりそうで怖くて、読み進めるのが怖かった。
    語りが知らない男性だし、なんとかなった後ミチルさんは
    亡くなってしまってるのか?と思いながら読み進めたら
    2度もドッキリさせられるなんて。
    竹井くんの好きの形が違ったらよかったのかな。

  • ドラマを5話くらいから見たのでよく解らなくて原作を読みました。

    最後に夫が何故ミチルの身の上話をしているのかがわかります。
    小説は分かりやすいし読みやすい一方で同じ説明を何度もするのでクドイ印象があります。連載小説だから仕方ないかな?

    帯にかかれた評判の良さで期待しすぎました。

  • 【あなたに知っておいてほしいのは、人間にとって秘密を守るのはむずかしいということです。たとえひとりでも、あなたがだれかに当せんしたことを話したのなら、そこから少しずつうわさが広まっていくのは避けられないと考えたほうがよいでしょう。不倫相手と逃避行の後、宝くじが高額当選、巻き込まれ、流され続ける女が出合う災厄と恐怖とは。】
    淡々と物語が流れてくのだけど、何か起こるんじゃないか何か起こるんじゃないかと期待感から、一気に読んでしまった。
    久しぶりに全作品読んでみたいと思う作家さん見つけた。

  • 第三者視点で主人公に起った物語が語られる…と言う形式で最初はちょっと読みにくい印象だったが、慣れるとスーッと入ってくるようになった。身の丈以上のモノを手に入れてしまい、何を信用していいのか分からない主人公が殺人事件に巻き込まれて壊れていく…この部分までは、一体この物語を何処に落とすのか面白かったんだけど、後半で物語の語り部が登場したあたりからは蛇足だったんじゃないか…と感じてしまう。面白い物語だったけど最後に盛り過ぎちゃったところが残念です。

  • この本読んで年越しちゃうなんて我ながらどうかしてる。けど、ついこないだ買ったばかりの年末ジャンボが外れてて本当によかったと思う。きっとこれからも宝くじ買っちゃうけど、一等当たれと願うことはなくなるだろ。本よりもっと鳥肌立つかもだけど映像で見たい、ドラマ楽しみ。

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