彼女のしあわせ

  • 光文社
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本棚登録 : 303
レビュー : 67
  • Amazon.co.jp ・本 (247ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784334927080

作品紹介・あらすじ

女に生まれたことは、不幸だろうか。長女-独りで死ぬと決めてマンションを買った。次女-幼い娘を部屋に閉じ込めてブログを書く。三女-姉たちに話せない秘密を抱えて結婚した。母-姑の召使として生きてきた。女の幸せを問う、三姉妹と母親の物語。

感想・レビュー・書評

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  • 三姉妹とその母の抱える不安や悩み、生き方を模索し続ける様子がね、
    どうも自分の心の中を覗かれているかのようで…。
    少しきまり悪いです。

    朝比奈あすかさん
    こういった女性の心の奥底を、巧みに突いてきますよね~

    "完璧な幸福なんてどこにあるんだろう。
    欲しいものを求めているばかりでは、
    ここにある私のしあわせはこぼれていってしまう。"
    月子に宛てた凪子の手紙の一節にしみじみ。

    小さな幸せを見つけて、日々感謝しなくちゃなぁ…。

    不満だらけの自分を省みて、ひとりごちた秋の夜長であります。

  • 最後の月子ちゃんへの凪子の手紙。泣きそうになった。自分が長女だからか、征子の話がすごくよくわかった。自分の人生を誰かに預けるなんてすごくこわいこと、私にはきっとできない、て。そこまで強くはないけど、似たようなことを思う時はあるなあ。
    三姉妹と母親。母親との距離感がリアルで、なんだか切なくなった。

  • 女に生まれたことは、不幸だろうか。
    長女ー独りで死ぬと決めてマンションを買った
    次女ー幼い娘を部屋に閉じ込めてブログを書く。
    三女ー姉たちに話せない秘密を抱えて結婚した。
    母ー姑の召使として生きてきた。
    女の幸せを問う、三姉妹と母親の物語。

    誰かに人生を賭けるなんて、そんなことできっこないー長女
    母のような女にはなりたくないと、ずっと思っていたー次女
    完璧な幸福なんてどこにあるんだろうー三女
    結婚だけが正しい生き方ってわけじゃないわねー母

  • この本の感想とは違いますが、私はずっと「朝比奈あすか」さんと「朝倉かすみ」さんを混同していました…。

    朝比奈さんの「声を聴かせて」を読んで、他のも読んでみたい! と本屋に行き、名前をうろ覚えで来たせいで、朝倉さんの本を買って帰ったという……。

    お二人とも「朝」で始まり、お名前がひらがな表記、というところに惑わされてしまいました。

    でも、朝倉さんの本もおもしろかったので、お二方を知ることが出来て、結果オーライでした。

    さて、この本ですが、栗林家の母、そして三姉妹が各章ごとに主役になっていくという構成ですが、どの女性の話も、胸に痛かったなぁ。

    特に次女の月子と母親の佐喜子。

    月子は、対子供、佐喜子は対夫&姑のことで、「そうだよなぁ」と感慨深いところがありました。
    子供に対する発言とか、態度とか、ちょっとしたことでも気をつけようと思いました。

  • 既婚、未婚、離婚、別居…様々な立場の人がいて、それぞれの形のしあわせがある。政治家に「生産性」の話なんかされちゃうと、個人の幸せって求めちゃいけないの?って罪悪感を植え付けられそう。

  • 女三姉妹とそれを育て上げた母、つくづく男に生まれてよかったわと思える一方、やっぱり女性は大変だねぇと。
    等身大を見ているような話で親近感あってよかった

  • 母、長女、次女、三女。
    それぞれの日常がそれぞれの視点で書かれていて、なんだか心にじんわり来たりぐさりと来たりしました。自分の主観で捉えてモヤモヤしていたものが、相手の立場になるとまた別の感覚になったり。人それぞれ感じ方や考え方があって、何事にも正解/不正解はないんだなと思いました。

    個人的に感情移入をしたのは次女と母。
    特に、母の父に対する使命感のような愛情は印象的でした。
    三女の手紙の、しあわせについての書かれた部分も心に残っています。

  • 2016.5.20

  • 独身を選んだ長女。
    育児に追われる次女。
    不妊に悩む三女。
    夫の言いなりだった人生に惑う母。
    女たちはあやふやなものを背負いながら、悩み傷つき生きていく。
    女の人生に“普通”はない。
    (アマゾンより引用)

    三姉妹とその母親、4人の女性の視点から描いたオムニバス。
    三姉妹とも共感できる人がいなかったな(笑)
    ただここのお父さんには腹が立つ(´・□・)ア-

  • 凪子の空…男にトラウマを抱える三女が皮肉にも結婚で傷が癒されていく。主人公の抱える性的なものと身体的な問題が理解できなくもないが少し被害意識が過ぎるのかな。
    月子の青…結婚前の華やかで自由な生活を振り返ってはぱっとしない地方の生活と子育てに辟易し、ネットに逃げては何かを人の責任にしている次女。でも結局は人を傷つけるのが人なら、人を救うのも人なのだと気づく。体裁ばかり気にせず弱味を曝け出す勇気も時には必要なのだと。
    征子の道…周囲を高い壁で取り囲み、その中で自分だけの世界を築き上げるような孤独な長女。自立した気高さの中に突如現れる惨めさ。「自分のためだけに生きる」という選択肢の先にはどんな幸せがあるのか。結婚しても幸せにはなれないと自覚していて、他に選択肢はないという覚悟が彼女を支えている。
    佐喜子の家…女が本気で離婚を考える時、その後の自身の生活をどうするか具体的に事細かく検討する。そして女が離婚すると言った時は本当に離婚する時でもう修復不能。でも家出は気晴らし。気分転換したら猫のように帰ってくる。きっとこの母も家に帰る。
    征子の海…動物園の思い出を電話で確認する姉妹、長い冷戦の終結みたい。
    月子ちゃんへ…やっぱり女は言葉が大切なのかな。夫にはっきりと子供がいなくても大丈夫だと言ってもらう事で心の平穏を得るのだから。夫婦でも会話が無くなれば大きな危機なんだろうと思う。

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著者プロフィール

1976年生まれ。2000年、大伯母の戦争経験を記録したノンフィクション『光さす故郷へ』を発表。06年「憂鬱なハスビーン」で群像新人文学賞を受賞。著書に『憧れの女の子』『不自由な絆』『あの子が欲しい』『天使はここに』『自画像』『少女は花の肌をむく』『人間タワー』などがある。

「2018年 『みなさんの爆弾』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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