- Amazon.co.jp ・本 (228ページ)
- / ISBN・EAN: 9784334927103
作品紹介・あらすじ
私は魂を東京に落としてきたに違いない。居場所をなくした男たちが、生きる意味を探す女たちが、自分の場所を求めて那覇の街にやってくる。それぞれの思いを、東シナ海からの湿気の底に沈めて。今日の那覇と人を描いた連作長編。
感想・レビュー・書評
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沖縄に何かを求めて、やってきた人と、その人たちをめぐる島の人たちの話。
みんな居場所を探してさまよっているのかな?とふっと思った。
よく使われる「なんくるないさ」って言葉、「そのうちなんとかなるだろう」ではなくて、正しいことをしていればどうにかなるっていう、いわゆる人事を尽くして天命を待つって意味だということを知り、この言葉がしみじみ好きになった。
「なんくるないさー」と言える人の強さ、健やかさを思う。
沖縄の歴史の過酷さがあったからこそ、言える言葉ではないのかとも思った。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
読み助2010年10月16日(土)を参照のこと。
http://yomisuke.tea-nifty.com/yomisuke/2010/10/post-ea2a.html -
2021年 77冊目
沖縄シリーズに戻ってきました。
ここではない何処かを求めて沖縄へやって来た人達を描いた短編集です。書評を読んでいたので想像通りの本ですんなり読めました。
本島の国際通りに最後に行ったのは2年半前なので、舞台の中心地を鮮明に描く事が出来て楽しかったです。
沖縄シリーズを読んでいるので、沖縄の方言も違和感なくわかる様になってきたけど、「なんくるないさ~」が「なんとかなるさ」って言う、適当な感じではなく「人事を尽くして天命を待つ」的なニュアンスがあるとは知らなんだ。 -
文学
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2017年78冊目
沖縄の、なにかと奔放な人々の話。
浮気とか、高校生の売春とか、高校生と40代の親父の恋愛とか、ちょっと今の自分では受け入れられない内容だったので途中で断念。。 -
なるほど〜こういうお話ありますよねぇ〜
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沖縄県のリゾートやビーチのカラリとしたイメージではなく、リアルな沖縄の現在を見るかのような、違った世界観でした。
湿ったような空気感があって、その中で動いていくそれぞれの思いや人生が、「ここではないどこか」を求めて、切なくじっくり描かれていると感じました。 -
沖縄
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面白いと思って読んでみたけどやっぱり面白かった。流れ着いて沖縄に住むことになった人々の話。何か別の人生を求めてやってきたけど沖縄は当然楽園ではなく、かといってほかに行くあてもなく・・・・という感じがよく伝わってきた。
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友人に貸したのをきっかけに2度目の読み直し。
那覇に居所を求めた"ないちゃー"を中心に描かれています。重すぎず軽すぎず、気持ちよく引き込まれていきます。
短編集なのですが、各ストーリーの主人公が、別のストーリーにも脇役として登場してくるの手法が面白い。
よく那覇に行きますが、TVや観光では見えてこない、もうひとつの(本当の?)那覇の姿が伝わってきて、少し那覇のことがわかってきた人が読むと、非常に面白いと思います。