八月の魔法使い

著者 :
  • 光文社
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本棚登録 : 281
レビュー : 66
  • Amazon.co.jp ・本 (304ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784334927189

感想・レビュー・書評

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  • +++
    危険だ。関わりあいになるのはあまりにも危険だ。でも、恋人からのSOSに応えないわけにはいかない。入社7年目の若きサラリーマン、経営陣を揺るがす“あってはいけない文書”の謎に挑む!役員会議室と総務部で同時に提示された“工場事故報告書”が、混乱を引き起こす!これはいったい何だ?たまたま総務部に居合わせた草食系サラリーマンは、役員会議室で事件に巻き込まれた恋人を救えるのか。
    +++

    祖母の墓参りに栃木に来ている深雪と恋人の拓真が、一年前のお盆に会議室と総務部で同時に進んでいた「工場事故報告書」にまつわる騒動を思い出しているところから物語は始まる。あれはなんだったのだろう。松本係長と大木課長の二人の動機ははっきりとはわからないながら、あのことを境に会社と、そして何より拓真の心構えが変わったのだった。
    誰がどんな目的で何をどう仕掛けたのか。会議室で困っている深雪を助けるために、断片的にしか知りようのない会議室での様子と、すでに知っていることから、拓真が答えを導き出せるかを松本に試されていた。それに応えようとする拓真は、かつてないほど会社員として熱くなったのだった。拓真の事と事とを結びつける想像力の見事さは出来過ぎの感が無きにしも非ずだが、ほんの些細な引っ掛かりをひとつも無駄にせずに理路整然と真実を導き出す過程は、読者もともに心躍る体験だった。ぐいぐい惹きこまれる一冊である。

  • 石持ワールドだなぁ。

    会議室とその下のフロアで起きた
    出来事。

    よくもまあ、ロジックの展開だけで
    一冊終わらせることができるなぁと
    もちろんいい方に感心。

    けどこんな会社、嫌だな(笑)

  • 石持さんの本を読むといつも思うことだが、現在手元にあるヒントから丁寧に状況を推理して進行する、というの作業には、根気と冷静さとそれをしようとする理由(強い動機)が不可欠。

    たいていは正解を知っている人物が出てきて、導いたり、時にはミスリードしたりもしながら、正解に辿り着く。


    一緒に考えながら読むというスタイルで、読み始めるとだいたい一気に読んでしまう。

    これは「お盆の会議室で事件に巻き込まれた彼女からSOSが届き、彼女を助け出すために推理する」お話。

  • 87背景と動機がややこしすぎる。

  • 役員会議室と総務部で同時に提示された、謎の工場事故報告書。たまたまその場に居合わせた
    草食系サラリーマンが頭脳戦に挑む勤め人ミステリーです。鋭すぎ賢すぎの印象でしたが
    会議室の紛糾ぶりは面白かったです。動きがない分どうしても閉塞感を覚えました。

  • お盆の真っ只中の静かで平和な会社で、退職間際の係長が取り出した存在するはずのない「事故報告書」。なんと同じ書類が役員会議の席上でも披露されていた。あるはずの無い文書を巡って紛糾する会議と総務部の様子を通じて会社内の人間模様を描く物語。  舞台が会社ということもあり、すんなりとプロットと謎解きに入って行けた。主人公や登場人物の謎解きも見事でありながら無理が無く、最後はすっきり読後感も良い。著者の初期の作品は謎解きとしてのプロットが見事な反面、人物の魅力に欠ける感もあったが本作ではそういったところも全く気にならない。気楽に読めて、ページを捲る手が段々早まって行くような語り口の上手さを感じさせる1冊。

  • 06/30/2016 読了。

    図書館から。
    松本部長のように頭の切れる人材になりたいわぁ…。

  • 題名に引かれなんとなく読んでみたのだが・・・面白い!これは大当たりかも。お気に入りの作家がまた増えるかもしれない。とりあえずこの人の別作品も絶対読んでみます。いや~、これは楽しみだ。

  • 設定にやや無理あり。
    流れに乗るまで少し苦労した。

  • 昼行灯と言われている人が実はキレモノだった!っていう設定、個人的に好きです。
    サラリーマンの心理戦、というか頭脳戦みたいな駆け引きの中でお話が進んで行きますが、キレモノの思うように他人が誘導されていく、っていうのはある意味怖いなあ、という気もしました。
    とはいえ、私もサラリーマンなので少しは見習って思ったことをすぐ口にするのではなく、効果的に伝える方法など、考えてみようという気持ちになりました。

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著者プロフィール

作家

「2018年 『崖の上で踊る』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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