純平、考え直せ

著者 :
  • 光文社
3.21
  • (41)
  • (174)
  • (354)
  • (90)
  • (11)
本棚登録 : 1371
レビュー : 286
  • Amazon.co.jp ・本 (277ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784334927417

作品紹介・あらすじ

坂本純平、21歳。新宿・歌舞伎町のチンピラにして人気者。心酔する気風のいい兄貴分の命令は何でも聞くし、しゃべり方の真似もする。女は苦手だが、困っている人はほうっておけない。そんな純平が組長から受けた指令、それは鉄砲玉(暗殺)。決行までの三日間、純平は自由時間を与えられ、羽を伸ばし、様々な人びとと出会う。その間、ふらちなことに、ネット掲示版では純平ネタで盛り上がる連中が…。約一年半ぶりの滑稽で哀しい最新作。

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
  • 良い意味で「悪くなかった」。
    ラストのもやっとも含め、佳作!
    奥田さんはこれでいい、これがいい。


    純平、考え直さないだろうな。
    純平、やり直せが読みたいな。

  • 純平という21歳のチンピラが、組長から暗殺の指令を受ける。決行までの3日間、自由時間を与えられ羽を伸ばす。その間知り合った女の子が純平の事をネットで流し、ネット掲示板では純平ネタが盛り上がってしまう。

    子供のころから親にも恵まれておらず、とてもいい人生とは言えなかった純平。でも信頼する兄貴と出会い、チンピラだけど新宿では人気者。読んでいても憎めないキャラクター。あと3日で暗殺を決行すると、間違いなく刑務所行き。その3日間に限って知らない人とたくさんの出会いがあり、切なくてジーンとします。

  • 鉄砲玉に指名された純平には決行までの数日間で、出会った人々や言葉で立ち止まるチャンスはあったはずなのに。だんだんと純平を取り巻く人間が増えていったにもかかわらず、どんどん寂しさが増すように感じられたのは、上辺だけの人間関係ばかりだったからなのか熟考することのできない純平が哀れだったからなのか。この後純平がどうなったかを考えると、どれだけの人が悲しんでくれるのだろう。世間は何事もなかったように流れていくのだろう。なんともやるせない話でした。

  • そこで終わるんか!!


    と思わず口に出してもうた。
    いやはや、純平くんはどうなったのか。

    急所外れてうまい具合に助かった(銃刀法違反で済んだという意味)のか

    それとも任務をきっちり遂行して、20代を丸々塀の中で過ごすことになったのか

    どちらにせよ、彼を待っている人たちがいる。
    そんな風景が浮かんだ。

    ネットスレで純平を留めようとする側、少なくとも
    ネットという“バーチャル”を超えて、実際に歌舞伎町という“現実”に赴くような行動力は自分にはないなあ。。

  • 思っていたのとは全然違って、ほぼ青春小説でしたね。
    最後の終わり方は???でしたが、読者に判断をゆだねる、というかこのストーリーを読んでどう思うかは読者の状況によって違うのかも。
    面白かったんだけど、ちょっと納得いかなさ感もあるので、、、

  • 坂本純平、21歳。新宿歌舞伎町のチンピラである。
    肩で風切る兄貴分に憧れ、いつか自分もあのような格好いい
    ヤクザになりたいと思っている。

    そんなある日親分から鉄砲玉を命じられる。
    これで男になれると意気揚々な純平に
    実行日までの3日間は贅沢に遊べと言われ
    現金をもらう。

    日々、組の雑用にこき使われている純平は
    どう贅沢に遊んでいいのかがピンとこない。

    実行日までの3日間の物語だが、もう笑ってしまう。
    純平の一直線の性格が、可笑しくもあり悲しくもあり。

    ドロドロのヤクザ小説とは違い、純平の目と心から見た
    憧れの世界が無鉄砲なバカさ加減を交えて描かれています。

    面白くて、一気に読んでしまいました。

  • 「そうか。好きにしなさい。若いと大変だなあ。成功体験が乏しいから、待つことを知らない。今しか見えない。待った先に何があるかわからない。ああ、青春は面倒だ。もう一回やれと言われても、ぼくはいいやだ」

  •  読んで良かった。面白かった。図書館で予約して、6ヶ月待って、1日ですよ。
     期待と読後のズレは然程無い。読めて良かった。任侠劇の薄暗い印象は無くって、
     淡々と数日が過ぎて行って、でも、何かに気付いていって。答えは出たのだろうか。
     この場合、先延ばしもアリだと思う。仁義の世界は不明なので。

  • 奥田英朗の本は結構好きなので、本屋で平積みになってて「お」って思って、ソニーリーダーのブックショップのReaderStoreで売っていたので、すぐに購入した。
    結構読み飛ばしてしまった。ソニーリーダーは、読み飛ばしには不向きだ。ぱらぱらめくりながら、内容を把握するのが難しい。慣れの問題だろうか。
    それにしても、奥田英朗は、短編の方がよいのではないかと思う。長編にしているけど、ほとんど、先が読めるし、繰り返し的な内容だった。
    主人公に中途半端に感情移入する感じで、物語は終始する。主人公が気の毒とも思えないし、応援したくもないし。これがねらいなんだろうか。主人公が見る掲示板の中の人のような気分にさせることが?しょせん、他人の人生だし、こっちがどう思っても関係ないよね、ということが?
    そうだとしたら成功だけど、それをわざわざなんで読まなければならないのか、わからないままだった。
    これが現代だといいたいのであれば、正直、平凡じゃないのかなあ。もっと面白い話いっぱい書けるだろうに。今回は残念。

  • いつも通りキャラクター造形は抜群にうまいが、テーマのせいか喜怒哀楽のどこに振れたらいいのかわからず、フラストレーションが溜まった。

全286件中 1 - 10件を表示

著者プロフィール

おくだ・ひでお
1959年岐阜県生まれ。プランナー、コピーライターなどを経て1997年『ウランバーナの森』でデビュー。2002年『邪魔』で大藪春彦賞受賞。2004年『空中ブランコ』で直木賞、2007年『家日和』で柴田錬三郎賞、2009年『オリンピックの身代金』で吉川英治文学賞を受賞。著書に『最悪』、『イン・ザ・プール』、『マドンナ』、『ガール』、『サウスバウンド』、『家日和』、『無理』、『噂の女』、『我が家のヒミツ』、『ナオミとカナコ』、『向田理髪店』『ヴァラエティ』など。映像化作品も多数あり、コミカルな短篇から社会派長編までさまざまな作風で人気を博している。

「2017年 『新装版 ウランバーナの森』 で使われていた紹介文から引用しています。」

純平、考え直せのその他の作品

奥田英朗の作品

この本を読んでいる人は、こんな本も本棚に登録しています。

純平、考え直せを本棚に登録しているひと

ツイートする